
歴史を紐といて見てみました。
BMWがV12エンジンの開発を始めたのは、1972年からのようです。
1987年2月にジュネーブショーで発表され、1987年6月よりBMW 750Iに搭載され、市販化開始されました。
このときのエンジンがM70ですね。
それまでの、高気筒化検討の中には、市販には至らなかったようですが、片側8気筒V16なる物もあり、408馬力の出力だったようです。
市販化されていたら、どうなったのでしょうね。
V12に戻します。
M70B50はSOHC 4,988ccで、1987–1994年にE32 750i/750iLと、1989–1994年E31 850i/850Ciに搭載され300馬力でした。
ここから、M7Xと、S70XXに分かれていったようです。
M7Xは、M73に進化し5,379ccに排気量が上がっていきました。
M73B54が、1994-1998年 E38 750i/750iL/L7に、
1994-1999年 E31 850Ciに搭載され326馬力でした。
市販はされていないのですが、M73B54が、1999年にBMW M社の手でZ3に乗せられたようです。
M73tuB54が、1998-2001年 E38 750i/750iL/L7に、1999-2002年 Rolls-Royce Silver Seraphに搭載され326馬力でした。
M73tuは、1999年、排気量4リッター越えエンジン部門で、インターナショナルエンジンオブザイヤーを受賞しました。
S70B56は5,576ccで、1992–1996年 E-850CSI 850CSiに搭載され380馬力でした。
あと、1991年にBMW (Italdesign) Nazca M12のプロトタイプにM70B50が搭載されました。1993年以降 製品版とBMW (Italdesign) Nazca C2には、S70B56が搭載されました。後で写真が出てくるAlpina B12 5.7に搭載されているエンジンが乗せられたバージョンも存在します。
S70/1はDOHCおよそ6,000ccで、M8プロトタイプに搭載され、550馬力程度出ていたようです。
S70/2はDOHC 6,064ccで、1993–1996年 McLaren F1に,、
1998–1999年 BMW・V12 LMに、1999–2000年 BMW・V12 LMRに搭載されマクラーレン F1は627馬力でした。
S70/3はDOHC 5,999ccで、1997年 McLaren F1に搭載され635馬力でした。
2003年からは、N73に進化しDOHC化や直噴搭載などモディファイされ、排気量も5,972ccのN73B60と6,749ccのN73B67がラインアップされました。
N73B60は439馬力で、2003-2008年 E65/E66 760i/760Liに搭載され、
N73B6は453馬力で、2003年からRolls-Royce Phantomに搭載されています。
2009年からは、N74に進化(個人的にはNAで無くなったので退化)しツインターボで過給され、排気量も5,972ccのN74B60と6,592ccのN74B66がラインアップされました。
N74B60は540馬力で、2008年からF01, F02, F03 760i/760Liに搭載され、
N74B66は563馬力で、2010年からRolls-Royce Ghostに搭載されています。
これから先はたぶん、排気量だけでなく、気筒数も減らすダウンサイジング化の流れに応じて、環境問題等も含みフラッグシップという意味合いが薄くなっていったときには、たぶんV12は消えて行ってしまうのかななどと考えると寂しいですね。
M系とS系のサードパーティ チューニングエンジンのお写真を少々
・Alpina
・Hartge
・Dynan
・Koenig
・IDINGPOWER

Posted at 2016/06/16 16:26:07 | |
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