今日は台風が接近してきているせいか雨曇な一日でした。
今日は大家の責務としてアパートや駐車場、雑居店舗等一通り巡回してきました。
(と言っても私の持っている物件の殆どが受託賃貸なので私がやることは無いのですが、飛びそうな物とか見るくらいはしないと・・・)
受託経営だと住人さんや店子さんと会う機会というのが中々無いのです。
でも古株さんは皆顔を知っている方ばかりなので世間話等。
そんな中、古株の契約者様である青果店さんからスイカを頂き、パン屋さんではバゲッドやらメロンパンやらを頂き、肉屋さんからはすき焼きでもしなさいということで肉を頂きました。
なんだかたかりに行ったみたいだなぁ(笑)
せっかく頂いた食材ですが、私、バーンスタインは料理スキルがゼロでして(汗)スイカは先日お子さんが出来たアパートの住人さんに、肉も住人様の老夫妻に挨拶がてらあげちゃいました(^^;)
青果店様、肉屋様申し訳ありません、この場を借りてお詫びします(笑)
パンは朝食に頂きます(^^)
さて、一回りを終え日課の(笑)ネット徘徊をしておりましたら下記のニュースを見ました。
「マツダ、次世代エンジン「SKYACTIV-X」を2019年から導入…圧縮着火を世界初の実用化」
ついにガソリンエンジンも「圧縮・自己着火」(HCCI)できる目処が立ったのですね。
やはりマツダの技術力は素晴らしい!
その存在はみん友、山爺@Around60さんに教えて頂いた「直6、3リッタークラスを開発中」で知ったのですが、それが第一弾となるのでしょうか。
マツダはかつて高級車チャンネルとして「アマティ」ブランドを計画し、その最高級車になるはずだった「アマティ1000」には国産初の
「V12エンジン」の搭載が決定していました。
追記:正確にいうとこれ「W12」ですね。なんと凝ったエンジンを開発していたことよ・・・
マツダV12エンジン設計図
この計画は当時のマツダ経営危機でお蔵入りとなってしまいましたが、トヨタに先駆けてV12を開発していたのはいかにもチャレンジング精神旺盛なマツダらしいと言えますし、もし実現していればレクサス・インフィニティ・アキュラと並ぶ「和製高級ブランド」となっていたのかもしれません。
現行の「SKYACTIV-G」でさえ、低燃費と気持ちよさを両立させた素晴らしいエンジンだと思っておりましたが、「SKYACTIV-X」では「SKYACTIV-G」比で燃費を20%~30%向上、トルクに至っては全域で10%、バンドによっては30%もの向上を実現しているそうです。
最近のマツダは安全装備の標準化や「SKYACTIV-D」でのディーゼルの復権などメカニカルな部分でかなり「攻めて」いますし、デザインも非常に魅力的で人気ぶりは言うまでもありません。
SKYACTIV-Gエンジン
HCCIは他メーカーも開発に着手したところもかなりあったようですが、その可動領域の狭さ故にあまりメリットが無いとか冷間時にノッキングが起きやすいということで殆どのメーカーが諦めたそうです。
ロータリーと言い、今回のHCCIと言いマツダの「エンジニア魂」に今回は敬意を表します。
「ガソリンエンジン」の課題として「燃費・トルク」があります。
燃費は軽油を使用するディーゼルエンジンより当然、燃油費が高い訳ですから、ハイオク・レギュラーを問わず高くなりますし、それはHVでも同様です。
またトルクについても、ガソリンエンジンは自己着火出来ないため、圧縮比をディーゼルより下げなければならず、トルクは同じ排気量のガソリンとディーゼルで比較した場合、ガソリンの方が低くなってしまいます。
勿論、ガソリンエンジンでトルクを上げる手法として大排気量化や過給器をつけるという手段がありますが、そうなると「燃費」との二律背反が生じます。
そういう意味ではHVシステムは大トルクを要し、燃料効率の最も悪いと言われる低速域をモーターでアシストする訳ですから低燃費とトルクの向上を図ることが出来るわけですが、HVは補機類増加による重量増や官能性の低さがデメリットとして出てきます。
では「ディーゼル・エンジン」はどうでしょうか。
ディーゼルの課題として「ガソリン・エンジンに較べて出力(Output power=HPやPSで表記される所謂馬力)が低いという点、PM(Particulate Matter =粒子状物質)の排出、冷間時の始動性・安定性の悪さ、エンジン自体から発する振動、自己着火に耐えうる為にエンジンの強度を増す必要があるためエンジン自体の重量が重くなるという事が挙げられます。
Output powerについては非常に端折った言い方をすれば「エンジンをどれだけ高回転まで回せるか」によって決まります。
ディーゼルは圧縮比が高いのでトルクが大きく「低回転・低速域」は得意とするところですが、逆に「高回転域」ではディーゼルは高強度=重いエンジンであるため慣性質量が大きくなり、高回転域まで回すことが難しくなります。
また、この慣性質量の大きさが振動の原因の1つとして挙げられます。
冷間時の始動性の悪さについては現在は「電子制御噴射」によりさほど、問題となることは無いと思われますが、昔のディーゼルには「チョークレバー」がありましたね(^^)
振動・PM対策については現在世界で発売されているディーゼルエンジンはDPF(Diesel particulate filter=ディーゼル微粒子捕集フィルター)の発達やコモンレール噴射技術によりほぼガソリン車と遜色ないところまで来ています。
今回のマツダ「SKYACTIV-X」はまさに「ガソリンエンジン」とディーゼル・エンジン」の「いいとこ取り」なエンジンと言ってもいいかもしれませんし、かなりのエポックメイキングな事だと思います。
また、トヨタとマツダの資本提携も、このエンジンの存在をトヨタが相当欲しいのでは?と穿った見方をしてしまいます(笑)
トヨタ・マツダ・スバルの技術コラボしたモデルなんて考えただけで最高です(^^)v
追記:マツダの小飼社長の会見をみましたら「他社への供給はしない」とのことです。うーむ残念だぞ。でもこれで更にマツダのブランド力は向上しますね。
画期的なエンジンと言えばもう一つ。
日産が発表した「VC型エンジン」
こちらは「可変圧縮技術」を搭載したエンジンでエンジンの圧縮比をエンジン負荷によって可変させるその走行状態に応じた謂わば「エンジンの美味しいところ」を常に使うエンジンということになります。
圧縮比を下げればパワーを出すことができますが、燃費の悪化やノッキングの発生というデメリットがありますし、逆に上げれば燃費を良くすることが出来ますが、パワーの低下を招いてしまいます。
この「VC型」エンジン、現在発表されたものは「直列4気筒、2リッターターボで270HP/39.8Kg-m」というスペックが公開されています。
日産「VC型エンジン」
メカニカルな部分については私は疎いので(笑)その難しい機構は中々理解できませんが、簡単に言えばエンジンシリンダー内のピストン上死点の位置を走行状態により可変させ、圧縮比も可変させるシステムのようです。
久々に「技術の日産」の面目躍如たるエンジンではないでしょうか。
このエンジンは現行のVQ系エンジンに替わるエンジンとなるようです。
(恐らくVQ37系搭載車にはVRエンジン、VQ25系搭載車にはVCエンジンという切り替え・住み分けを進めていくのでしょう)
残念ながら燃費については具体的数値は発表されていないようですが「従来型エンジンより27%向上している」とアナウンスされています。
ここでいう「従来型」がどのエンジンを指すのかは不明ですが(笑)、VQ25と仮定すればJC08で11.2キロ/リッターから14.2キロへ、出力&トルクも+45HP、トルクに至っては+13.5kg-mとなります。
と、書いていてふと思ったのがダイムラーから供給されている直4ターボはどうなるのか?
このエンジンを搭載したら最早役割を終えたような・・・
(同じエンジン搭載車でもCクラスとスカイラインではアイドリングストップからの復帰時の振動が雲泥の差でした)
日本メーカーはエポックメイキングなエンジンを開発し、世に問うた歴史が多くあります。
古くは世界中、どこのメーカーも「開発不可能」と匙を投げたロータリーエンジン。
量産型筒内直噴エンジンの先駆けとなった三菱自工の「GDI」エンジン。
そしてトヨタが出したハイブリッドエンジン。
(そのハイブリッドエンジンもトヨタのプラネタリ遊星ギヤ式もあれば日産のように1モーター2クラッチ式、はたまたホンダのように3モーター式等、HVでも様々な種類にトライしています)
「ロータリー」の物語は皆さんご承知の事でしょうから端折りますが、燃費や耐久性等「13B」より相当良くなっているものを開発中でしょう。
「GDI」エンジンはカーボンデポジットの付着によるエンジン不調やオイル消費の激しさからいつの間にか消えてしまいましたが「直噴エンジン」のパイオニアとして忘れられないエンジンの1つです。
(その後のD4-S等直噴とポート噴射切り替えという技術が出てきてGDIのウィークポイントはほぼ改善されたと言えるでしょう)
昨今、EVの台頭はその勢いをとどまる所を知らず、各メーカーとも開発競争に躍起になっています。
しかし本日のマツダの「SKYACTIV-X」エンジンの報道、日産の「VC」エンジンを見るにつけ、内燃機関の行き先に光明を見た思いです。
勿論、EVにはその良さはあることは承知しています。
しかし私はやっぱりイグニッションをONにしてスターターの音がするあの瞬間が堪らなく好きです。
(フーガHVは例外でしたが笑)
私が行きている間は内燃機関に乗り続けることが出来るかな?とも思った今日の報道でした。
本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
今日・明日の皆様やご家族の安寧を祈って。