• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2017年08月08日

内燃機関の未来

今日は台風が接近してきているせいか雨曇な一日でした。

今日は大家の責務としてアパートや駐車場、雑居店舗等一通り巡回してきました。
(と言っても私の持っている物件の殆どが受託賃貸なので私がやることは無いのですが、飛びそうな物とか見るくらいはしないと・・・)

受託経営だと住人さんや店子さんと会う機会というのが中々無いのです。
でも古株さんは皆顔を知っている方ばかりなので世間話等。

そんな中、古株の契約者様である青果店さんからスイカを頂き、パン屋さんではバゲッドやらメロンパンやらを頂き、肉屋さんからはすき焼きでもしなさいということで肉を頂きました。
なんだかたかりに行ったみたいだなぁ(笑)

せっかく頂いた食材ですが、私、バーンスタインは料理スキルがゼロでして(汗)スイカは先日お子さんが出来たアパートの住人さんに、肉も住人様の老夫妻に挨拶がてらあげちゃいました(^^;)

青果店様、肉屋様申し訳ありません、この場を借りてお詫びします(笑)
パンは朝食に頂きます(^^)

さて、一回りを終え日課の(笑)ネット徘徊をしておりましたら下記のニュースを見ました。
「マツダ、次世代エンジン「SKYACTIV-X」を2019年から導入…圧縮着火を世界初の実用化」


ついにガソリンエンジンも「圧縮・自己着火」(HCCI)できる目処が立ったのですね。
やはりマツダの技術力は素晴らしい!
その存在はみん友、山爺@Around60さんに教えて頂いた「直6、3リッタークラスを開発中」で知ったのですが、それが第一弾となるのでしょうか。

マツダはかつて高級車チャンネルとして「アマティ」ブランドを計画し、その最高級車になるはずだった「アマティ1000」には国産初の「V12エンジン」の搭載が決定していました。
追記:正確にいうとこれ「W12」ですね。なんと凝ったエンジンを開発していたことよ・・・

マツダV12エンジン設計図


この計画は当時のマツダ経営危機でお蔵入りとなってしまいましたが、トヨタに先駆けてV12を開発していたのはいかにもチャレンジング精神旺盛なマツダらしいと言えますし、もし実現していればレクサス・インフィニティ・アキュラと並ぶ「和製高級ブランド」となっていたのかもしれません。

現行の「SKYACTIV-G」でさえ、低燃費と気持ちよさを両立させた素晴らしいエンジンだと思っておりましたが、「SKYACTIV-X」では「SKYACTIV-G」比で燃費を20%~30%向上、トルクに至っては全域で10%、バンドによっては30%もの向上を実現しているそうです。

最近のマツダは安全装備の標準化や「SKYACTIV-D」でのディーゼルの復権などメカニカルな部分でかなり「攻めて」いますし、デザインも非常に魅力的で人気ぶりは言うまでもありません。

SKYACTIV-Gエンジン


HCCIは他メーカーも開発に着手したところもかなりあったようですが、その可動領域の狭さ故にあまりメリットが無いとか冷間時にノッキングが起きやすいということで殆どのメーカーが諦めたそうです。
ロータリーと言い、今回のHCCIと言いマツダの「エンジニア魂」に今回は敬意を表します。

「ガソリンエンジン」の課題として「燃費・トルク」があります。
燃費は軽油を使用するディーゼルエンジンより当然、燃油費が高い訳ですから、ハイオク・レギュラーを問わず高くなりますし、それはHVでも同様です。
またトルクについても、ガソリンエンジンは自己着火出来ないため、圧縮比をディーゼルより下げなければならず、トルクは同じ排気量のガソリンとディーゼルで比較した場合、ガソリンの方が低くなってしまいます。
勿論、ガソリンエンジンでトルクを上げる手法として大排気量化や過給器をつけるという手段がありますが、そうなると「燃費」との二律背反が生じます。

そういう意味ではHVシステムは大トルクを要し、燃料効率の最も悪いと言われる低速域をモーターでアシストする訳ですから低燃費とトルクの向上を図ることが出来るわけですが、HVは補機類増加による重量増や官能性の低さがデメリットとして出てきます。

では「ディーゼル・エンジン」はどうでしょうか。
ディーゼルの課題として「ガソリン・エンジンに較べて出力(Output power=HPやPSで表記される所謂馬力)が低いという点、PM(Particulate Matter =粒子状物質)の排出、冷間時の始動性・安定性の悪さ、エンジン自体から発する振動、自己着火に耐えうる為にエンジンの強度を増す必要があるためエンジン自体の重量が重くなるという事が挙げられます。

Output powerについては非常に端折った言い方をすれば「エンジンをどれだけ高回転まで回せるか」によって決まります。
ディーゼルは圧縮比が高いのでトルクが大きく「低回転・低速域」は得意とするところですが、逆に「高回転域」ではディーゼルは高強度=重いエンジンであるため慣性質量が大きくなり、高回転域まで回すことが難しくなります。
また、この慣性質量の大きさが振動の原因の1つとして挙げられます。

冷間時の始動性の悪さについては現在は「電子制御噴射」によりさほど、問題となることは無いと思われますが、昔のディーゼルには「チョークレバー」がありましたね(^^)

振動・PM対策については現在世界で発売されているディーゼルエンジンはDPF(Diesel particulate filter=ディーゼル微粒子捕集フィルター)の発達やコモンレール噴射技術によりほぼガソリン車と遜色ないところまで来ています。

今回のマツダ「SKYACTIV-X」はまさに「ガソリンエンジン」とディーゼル・エンジン」の「いいとこ取り」なエンジンと言ってもいいかもしれませんし、かなりのエポックメイキングな事だと思います。
また、トヨタとマツダの資本提携も、このエンジンの存在をトヨタが相当欲しいのでは?と穿った見方をしてしまいます(笑)
トヨタ・マツダ・スバルの技術コラボしたモデルなんて考えただけで最高です(^^)v

追記:マツダの小飼社長の会見をみましたら「他社への供給はしない」とのことです。うーむ残念だぞ。でもこれで更にマツダのブランド力は向上しますね。

画期的なエンジンと言えばもう一つ。
日産が発表した「VC型エンジン」

こちらは「可変圧縮技術」を搭載したエンジンでエンジンの圧縮比をエンジン負荷によって可変させるその走行状態に応じた謂わば「エンジンの美味しいところ」を常に使うエンジンということになります。

圧縮比を下げればパワーを出すことができますが、燃費の悪化やノッキングの発生というデメリットがありますし、逆に上げれば燃費を良くすることが出来ますが、パワーの低下を招いてしまいます。

この「VC型」エンジン、現在発表されたものは「直列4気筒、2リッターターボで270HP/39.8Kg-m」というスペックが公開されています。

日産「VC型エンジン」


メカニカルな部分については私は疎いので(笑)その難しい機構は中々理解できませんが、簡単に言えばエンジンシリンダー内のピストン上死点の位置を走行状態により可変させ、圧縮比も可変させるシステムのようです。

久々に「技術の日産」の面目躍如たるエンジンではないでしょうか。
このエンジンは現行のVQ系エンジンに替わるエンジンとなるようです。
(恐らくVQ37系搭載車にはVRエンジン、VQ25系搭載車にはVCエンジンという切り替え・住み分けを進めていくのでしょう)

残念ながら燃費については具体的数値は発表されていないようですが「従来型エンジンより27%向上している」とアナウンスされています。
ここでいう「従来型」がどのエンジンを指すのかは不明ですが(笑)、VQ25と仮定すればJC08で11.2キロ/リッターから14.2キロへ、出力&トルクも+45HP、トルクに至っては+13.5kg-mとなります。

と、書いていてふと思ったのがダイムラーから供給されている直4ターボはどうなるのか?
このエンジンを搭載したら最早役割を終えたような・・・
(同じエンジン搭載車でもCクラスとスカイラインではアイドリングストップからの復帰時の振動が雲泥の差でした)

日本メーカーはエポックメイキングなエンジンを開発し、世に問うた歴史が多くあります。

古くは世界中、どこのメーカーも「開発不可能」と匙を投げたロータリーエンジン。
量産型筒内直噴エンジンの先駆けとなった三菱自工の「GDI」エンジン。
そしてトヨタが出したハイブリッドエンジン。
(そのハイブリッドエンジンもトヨタのプラネタリ遊星ギヤ式もあれば日産のように1モーター2クラッチ式、はたまたホンダのように3モーター式等、HVでも様々な種類にトライしています)

「ロータリー」の物語は皆さんご承知の事でしょうから端折りますが、燃費や耐久性等「13B」より相当良くなっているものを開発中でしょう。

「GDI」エンジンはカーボンデポジットの付着によるエンジン不調やオイル消費の激しさからいつの間にか消えてしまいましたが「直噴エンジン」のパイオニアとして忘れられないエンジンの1つです。
(その後のD4-S等直噴とポート噴射切り替えという技術が出てきてGDIのウィークポイントはほぼ改善されたと言えるでしょう)

昨今、EVの台頭はその勢いをとどまる所を知らず、各メーカーとも開発競争に躍起になっています。
しかし本日のマツダの「SKYACTIV-X」エンジンの報道、日産の「VC」エンジンを見るにつけ、内燃機関の行き先に光明を見た思いです。

勿論、EVにはその良さはあることは承知しています。
しかし私はやっぱりイグニッションをONにしてスターターの音がするあの瞬間が堪らなく好きです。
(フーガHVは例外でしたが笑)

私が行きている間は内燃機関に乗り続けることが出来るかな?とも思った今日の報道でした。

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。
今日・明日の皆様やご家族の安寧を祈って。

ブログ一覧 | 徒然なるままに日常雑記 | 日記
Posted at 2017/08/08 20:33:12

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

終の車
SNJ_Uさん

昨晩の読書 ルボラン8月号
彼ら快さん

オメガ×スウォッチ+スヌーピー
avot-kunさん

これで夜も安心
鏑木モータースさん

9台のヤエーシーン!【伊勢志摩ツー ...
Wat42さん

本日の昇順番&プチキリ番♬
ブクチャンさん

この記事へのコメント

2017年8月8日 21:19
こんばんは~
HCCIエンジンが実用化されるんですんか、マツダで?
昨年何かのニュースで聞いて興味を持ったのです。
確か燃費が良くてしかもNOx発生がかなり抑えられるんでしたね。
マツダには頑張って貰いたいです。
コメントへの返答
2017年8月8日 21:43
SamSさん、こんばんわ(^^)
コメント頂きありがとうございます。

HCCIをマツダが研究中であることはみん友さんから教えていただいていたのですが、こんなにも早く実用化→発売の流れになるとは思っておりませんでした。

マツダの技術は昔から定評ありますが、今回のHCCI実用化はエポックメイキングな出来事です。
実際に乗ってみないことには分かりませんが、ガソリンとディーゼルのいいとこ取りのようなので今から楽しみです(^^)v

国産他社にも頑張って欲しいですね(^^)
2017年8月8日 21:40
こんにちは。

>勿論、EVにはその良さはあることは承知しています。
>しかし私はやっぱりイグニッションをONにしてスターターの音がするあの瞬間が堪らなく好きです。

これはまさに同感ですし、同じように考えている人はとても多いと思います。
みんカラもやっていらっしゃるブロガーさんが、600万で買ったBMW i3が2年で査定190万になったと書いていらっしゃいましたが、これはかなりの衝撃でした。
デモカーだったタマが一気に増えた等の条件も重なったようですが、インフラがまだ完備されていないこと、進化が著しいEVはすぐに性能が時代遅れになってしまう事などの理由もあるようです。

内燃機関、EVそれぞれに良さはありますから、うまいこと共存して貰えればと思うのですけどね…。
コメントへの返答
2017年8月8日 21:51
taro-さん、こんばんわ(^^)
コメント頂きありがとうございます。

昔はイグニッションを「捻る」今は「押す」と変わってきましたが、あのスターターの回る音はいつ聴いても良いものです。
しかも各社、音の違いがあるのも楽しいですね。

i3の件、中々衝撃的ですね(^^;)
私はリセールを気にする方では無いのですが、二年で半額以下とは・・・
確かにEVの進化は物凄いですから、直ぐに時代遅れになってしまうのは頷けます。
恐らく今年発表と言われている新型「リーフ」が出れば現行リーフのタマも相当数出てくるのでしょう。

それと個人的なEVへの不安は「電池の消耗」なんですよね~
携帯と同じリチウム電池ということは充放電の繰り返しで劣化がどの程度のものなのか・・・

私の知り合いの日産セールス氏から聞いた話では「最初期型のリーフ」で所謂「ハズレ」だと充放電繰り返しの劣化により航続可能距離が80キロしか無いという個体があったそうです(汗)

やはり私は内燃機関付きに暫く乗ろうと思います(^^)v
2017年8月8日 22:44
こんばんは。初コメ失礼します。

>勿論、EVにはその良さはあることは承知しています。
>しかし私はやっぱりイグニッションをONにしてスターターの音がするあの瞬間が堪らなく好きです。

私も全く同じです。
現在のバッテリーとは根本から異なる、何か画期的な蓄電技術が実用化しない限りEVなんてそう簡単に普及しないのでは?と思っています。もしくは、全国どこのガソリンスタンドでも充電済みバッテリーに交換できるとか。

やはり、自分は高回転高出力エンジン搭載車に乗り続けたいです。
コメントへの返答
2017年8月8日 23:07
F☆norickさん、こんばんわ(^^)
コメント頂きありがとうございます。

EVスタンドの普及は全国的に行われてきていますが、GSから見るとまだまだ絶対数が少なすぎますし、SAや道の駅に整備されている給電スタンドも1基や2基程度が関の山なので、どうしても航続距離への不安が頭をもたげてきます。

現在のソケット式では無く無接触給電が可能になれば(恐らく技術的には可能だと思うのですが)、もっと設備の拡充を図ることができるのでは?と個人的に思っています。

私も今回のマツダのニュースを見て「内燃機関」の将来が楽しみですしやっぱり「エンジン」の付いた車に乗りたいとの思いを新たにしました(^^)

EVでもテスラ・モデルSクラスの性能だったら一度は乗ってみたいですけどね(笑)

まぁモデルSを買うお金があったらE63を買いますが(^^;)
2017年8月10日 16:19
こんにちは。

マツダの高級ブランド、ストラディでもグァルネリウスでもなくアマティというところが好きだったんですが(笑)

マツダのSKYACTIV-Xと長期経営戦略についてはこちらの記事に詳細があり、なかなか興味深いです。今、私も読み込んでいるところです。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1075040.html#74_s.png
記事も面白いんですが、画像データとして50枚以上のスライドがあって、これがまた謎解きみたいで面白いです。

資料スライドでは新エンジンは2リッター4気筒のようです。なんらかの過給機のようなものも付いているらしいです。
概要発表の資料なので、詳細が無くて隔靴掻痒ですが、そこがまた妄想を呼んで楽しいところです(笑)
レニーもぜひ読んで、お楽しみください(^^)v
コメントへの返答
2017年8月10日 19:08
山爺さん、こんばんわ(^^)
コメント頂きありがとうございます。

アマティ!上手い!
山田くーん、座布団二枚(笑)

教えて頂いた資料、私も読んでみたいと思います(^^)

それにしてもマツダはSKYACTIVやロータリーは勿論のこと、ユーノス800でミラーサイクルを世界初で搭載したという実績もありますね。

マツダのチャレンジングスピリットには感心させられるばかりです。

HCCI搭載車、楽しみです(^^)v

プロフィール

「DIY考~長年のブランクが通用するか~ http://cvw.jp/b/2783642/41040549/
何シテル?   01/30 03:26
バーンスタインです。よろしくお願いします。 HNは20世紀を代表する指揮者で大作曲家でもあるレナード・バーンスタインから取りました。 当然、車と同じ位、...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/6 >>

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

愛車一覧

日産 NISSAN GT-R 日産 NISSAN GT-R
ガンで入院し、その時主治医の先生がクルマ好きで話が弾み、先生が新型NSXを購入するという ...
トヨタ SAI トヨタ SAI
ハスラー君の代わりに我が家にやってきた新しい相棒・・・というかお袋のお下がりです(笑) ...
スズキ ハスラー スズキ ハスラー
GT-Rは普段使いが中々厳しいのでセカンドカーとして購入しました。 軽は初めてですが、快 ...
ホンダ プレリュード ホンダ プレリュード
記念すべき愛車第一号です。 学生時代にバイトをして買い、そのバイト代もガソリン代やパーツ ...

過去のブログ

2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation