いよいよ東京モーターショーも間近に迫り、各メーカーともに出品車のティザーを開始しましたね。
そんな中、今日の新聞に「トヨタ、センチュリーを21年ぶりにフルモデルチェンジ」という記事を見ました。
センチュリーと言えば政治家の方々は勿論、皇族の方々や大企業の重役専用車として日産のプレジデント無き今、国産車では「ショーファー需要」という面で唯一無二の存在だと思います。
新型センチュリー(フロント)
新型センチュリー(サイドビュー)
新型センチュリー(リア)
見事なまでの「キープコンセプト」ですし「威厳」と「風格」感が凄い(^^)
これが高速で後ろから走ってきたらさっさと左レーンへ戻ります(笑)
でも「センチュリー」という車の特異性を考えるとそうなるのも頷けます。
上で挙げたように需要がほぼ、そのような方々向けですから奇をてらったデザインや冒険的デザインは好まれないでしょうし、それをすることによって、もし重要な顧客を失う事になれば企業体力が大きいトヨタとしてもダメージは計り知れません。
間もなく出る新型レクサスLSはデザインは6ライトウィンドウを採用し、エンジンもV6ターボとHVにダウンサイジングされると言われています。
新型LSのデザインは同じ「超・高級サルーン」でもどちらかと言えば「結構冒険した」デザインではないかと思います。
新型レクサスLS
レクサスLSはドライバーズ・サルーンとしての需要が多いでしょうから、「スポーティ且つ流麗」なデザインになりますね。
(現行は結構、コンサバなデザインでしたので、今回のこれが吉と出るか凶と出るか・・・)
新型レクサスLSに較べると新型センチュリーは「ウルトラ・コンサバティブ」と言ってもいいデザインでしょう(笑)
この重厚な佇まいと辺りを睥睨するかのようなエクステリア。
しかし、それでいながら強烈な威圧感を与えない絶妙なデザインです。
また「後席が主人公」なクルマ故の「ぶっといCピラー」が良いですね\(^o^)/
センチュリーのエクステリアデザインの基本線は初代からほぼ変わっていないのはそのエクステリアデザインに対するユーザーの所謂「安心感」の裏返しでは無いかとも思います。
それにしても「どの車に似ていない」デザインはまさに「ジャパン・オリジナル」。
メルセデスやBMW、アウディなどのハイエンドラインやジャガー、キャディラック、リンカーン辺りとくらべても存在感の大きさは負けていない、というより寧ろ、走っている台数や乗っている方々(と言っても後席ですが笑)の事を考えると勝っているとさえ(笑)
センチュリーは旧型をお台場のMEGA WEBで300円払って運転したことがありますが「走る楽しさ」云々を語るクルマでは無いことは少し、承知しています。
(そういう意味ではドイツ御三家などのハイエンドやレクサスなどのドライバーズ・サルーンの方が勝っているでしょう)
ただ、「センチュリー」というクルマに求められるのはそういう物では無く「如何に後席の忙しいVIPに僅かな移動時間を快適に過ごさせることができるか」というファクターでしょう。
後席の快適ぶりは拙ブログ
「個人タクシー考~追憶を交えつつ~」で少し触れた通りエンジンは「どこか遠くで」を通り越しほぼ無音、タイヤノイズや風切り音さえも聞こえてこない、まさに「異次元」のようなクルマでした。
当時、私の乗っていたJZS161アリストとの余りの違いに驚嘆しましたし、私のクルマ遍歴の中で「静粛性」という点で優れていたと思われる「UZS171マジェスタ」や「HY51フーガ・ハイブリッド」も凌駕していたと思います。
やはりこれは「クルマにかけているコスト」の違いなのかと実感させられましたし「ショーファー・カー」とは、こういう物になるのだろうとも思わされました。
旧型ではグリルにある「鳳凰」のエンブレムも彫金師が「一台づつ手彫りで」仕上げていたそうで、その他にも「革シート」の設定こそあれ「ウール地」のシートなどコストは相当かかっていたと思われます。
マジェスタや204アスリートを買ったトヨタ店のセールス氏曰く
く「センチュリーは絶対的価格こそ高いけど本社の儲けは殆ど出ていないはず」と言っていました。
新型もトヨタ(製造は東日本トヨタ)熟練工さんの「クラフトマンシップの妙」を見ることができるのでしょうね(^^)
今回のFMCでは国産唯一の「V12」エンジンが姿を消し「V8+モーター」駆動のハイブリッドになるとの事。
トヨタの直6の名機「1JZ-GE」をV型配置したエンジンと言われていましたが、それが姿を消すのは寂しいところです。
しかし時代の趨勢なのでしょう。
逆に考えれば「V型12気筒エンジン搭載車」が1200諭吉ちょいで買えたということはある意味凄いことだったのかもしれません。
そして21年も製造したとは言え、殆ど販売台数を望めないクルマ専用にV12エンジンを開発した訳ですから、その開発費をペイしたのかどうかも怪しいですが(笑)、それでも新型を出すというのは「トヨタの意地」なのかもしれません。
ネットなどの記事を見ると新型はV8+モーターの5,000ccとのことなので、間もなく「先代モデル」となるレクサスLSのHVユニットなのでしょうが、新世代のトヨタHVユニットのように「マルチステージ・ハイブリッド」と銘打ってくるのか非常に興味深いところでもあります(^^)
(ただ、上で挙げたとおり「運転の楽しさ云々」のクルマでは無いので、そうはならないのかもしれません笑)
インテリアも「ウルトラ・コンサバティブ」ですし「キープコンセプト」です(笑)
新型センチュリーインテリア(インパネ)

直線基調のこれまた奇をてらわないインテリア、それでいて先進性も感じさせるインパネ周りですね。
それでいながらインパネトリム上端を囲む杢目(恐らく本杢でしょうね)が新鮮ですし、先進性と懐古的な所を上手く融合させたインパネ周りとなっています。
新型センチュリー (シフト周り)

これまた作り込みの良さを感じさせますね(^^)v
この写真を見る限り、スイッチ類の表示は英語表記になっています。
先代の「自動」などの日本語表記は今回はやらないのかな?(^^)
もう一つの主役、後席(笑)
これまた「キープコンセプト」(^^;)
中央にデーンとあるモニターは先代同様ですし、巨大なアームレスト(恐らくスイッチ類が中に沢山あることでしょう)まで同じ(笑)
ここまで「キープコンセプト」に拘ったクルマも珍しいのでは?
ネットでの情報を見る限り、今回はリアがセパレートした4人乗り仕様も用意されるようです。
最近は政治家の方々も乗り降りのしやすさ故にミニバンに乗られるようになりましたし、先日のYahooニュースで「本職の方々=怖い方々」もミニバンが多くなったという記事を見ました。
また官公庁でも「こんな高級車はいらん!」という風潮になり、中央官庁の大臣や次官クラスは別として、自治体の首長クラスもセンチュリーに乗っている方は少なくなって来ているそうです。
よって「センチュリー」は初代や先代のような売れ行きは期待できないでしょう。
それでも「新型センチュリー」を東京モーターショーでアンヴェールするという英断を下したトヨタに「意地」と「俺たちのセンチュリーはどうだ!」というクラフトマンシップの権化のようなクルマ造りから来る「誇り」のような物を感じた次第です。
まぁ、センチュリーにしろ新型LSにしろ、私には一生縁のないクルマですが(笑)
新型レクサスLSと新型センチュリー、好きな方を差し上げますとか言われたら真剣に迷いそうです(大笑)
2種免取ってセンチュリー買って、個タクでもやろうかな?(笑)
でも個タクの試験は相当、難易度が高いそうですし、10年間無違反が条件らしいので諦めます(^^;)
あぁ、MEGA WEBに行ってまた300円払って乗ってみよう(大笑)
それとふと思ったのが・・・
「センチュリーを輸出したら意外と売れるんじゃね?」と。
最後に新型センチュリーのスペックを記して本日のブログを締めたいと思います。
新型センチュリー主要諸元
全長×全幅×全高:5335mm×1930mm×1505mm
ホイールベース:3090mm
トレッド フロント/リア:1615mm/1615mm
エンジン型式:2UR-FSR
エンジン排気量:4968cc
バッテリー:ニッケル水素
さすがにデカい・・・・・・
本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
また沢山の「イイね!」、コメントを頂き大変感謝しております。