ビンラディン氏の死と、アメリカの正義について

２日、ビンラディン氏の死が報道されました。
911から長年に亘ったテロリストとの対峙に一時的な区切りが着きました。
（というのが米国の報道）
しかし、米国の信じる正義については、皆、疑問があるのではないでしょうか。

分かっての通り米国の正義とは、即ち米の国益。
程度を落として言うならば利益、更に落とせば儲けがある。（それだけ）です。
言葉遊びにも感じる米国の正義。
生かさず、殺さず、半殺しの状態が一番米国の国益に叶ことは、
湾岸戦争からでも容易に想像ができます。

今回のビンラディン氏の死は、
ただ、北にアフガン、リビアにシリアと他に敵対分子が増えすぎましたので
優先順位の大きなところから消去しました・・・と。（推測ですが・・）

立ち返り、正義の定義とは（広辞苑より）
①荀子：正しい筋道。人がふみ行うべき正しい道。
②漢書：正しい意義又は注解。
③プラトン：国家の各成員がそれぞれの責務を果たし、国家全体として調和があること。
④アリストテレス：能力に応じた公平な分配。
⑤近代：社会の成員の自由と平等。

米国は上記の定義に関係なく自らの
「国益と言う名を被った正義」
を今後も主張し続けると思いますが、
それについては甚だ疑問に思うところです。


私としては、
ビンラディン氏の言う、「欧米諸国からの民族の解放」
って言うのはまんざら悪い事ではないと思うのです。

なぜなら、それが「彼らの正義」だからです。

昔、日本も同様に、欧米による搾取社会からの解放をうたい
（理由の一部分ではありますが）世界大戦が行われました。

それは、当時私たち日本の正義でもありました。

結果、膨大な戦死者を出しましたが、植民地化の進行が止まり
現在に至ります。

その後、冷戦時代を迎え、大規模戦争は国益に叶わないことを
知った米国は、代替戦争により利益を獲得するという答えを
導き、現在に至ります。

その被害を受けたのが、イスラム国家だった訳で、
彼らの教義であるイスラム教（原理主義）は
米国にとっては良いカモ的存在です。
（なんせ、やられたらやり返すですから・・）

武器を渡して、少し裏から手を回せば
彼らは勝手に戦いを始めてしまうのです。

弱い方に武器を渡して、力の均衡を保っていれば、
一生涯戦いが止むことはありません。
また、力の均衡が崩れ、又は根本にある者（物）がイスラムでは
無いと理解できる優秀かつ純粋な者が出で、
混乱の発出元に立ち向かって（911）来ようとすれば、
圧倒的な軍事力でその者達を今回のように皆殺しにしてしまえば
良いという考え。
（そして、懺悔してしまえば、罪を犯しても許されてしまうという
訳のわからない教義の元に弱者は粛清されます。）

その点で言うならば彼らは被害者であると思います。
ただ、原理主義の指導者達が行う兵士ではない
子供兵器（自爆テロ）については、絶対賛同を得ることは
出来ませんし、今後もそれを繰り返すことは許されません。

話は立ち戻り、先に述べた正義の話になりますが、
現代の真の正義とは、国家の秩序だけでなく、もっとグローバルに
平和を希求し、「国家を読み替え→国際や全世界」
になければならないのではないかと思うのです。

ですから、正義の安売りや、誤った正義の使い方をしてはなりませんし、
それを正すのが本当の正義だと思います。

最後になりますが私たちも真の正義について、
いろいろと再考する必要があると思います。