
今日はスーパースポーツSの車検だったので、高速で1時間強離れたディーラーに行ってきた。先週やるはずだったが納税証明書がなくて延期したのだ。
桜は咲けどもここのところずっと雨模様で来週も雨予報、ところがこの土日だけ日中晴れ渡り最高の花見日和という、ラッキーな週末。世の中みんなふだんの心がけがいいんだなあ、と思う。
まっすぐ高速走って行っても芸がないので、富士山に回り道して水ヶ塚公園に寄ることにした。実は昨日も四輪のツーリングで来て、宝永山がこの季節には珍しいくらいくっきり見えたのだが、今日の水ヶ塚は曇り空。夜中の間に雨が降って、路面はわずかにウェット。下り坂でかんたんにABSが作動してヒヤッとした。
さて、焼津市にあるディーラーに着いて、車検作業に3時間ほどかかるということで、代車を借りて外に出かけることにした。車種は原付2種のスクーター、ホンダPCX。
どっかのカフェかファミレスで時間を潰そうと国道150号(焼津バイパス)を15分ほど北上し、新幹線と並行して走るあたりでふと日本坂PAのある山のほうに曲がってみたら「笛吹段公園」という案内標識が。おもしろそうなので行ってみた。
急勾配のうえ車線1車線分しかなくて、崖と道路を隔てるのは20cmほどの高さの縁石だけ、というなかなかスリリングな山の中の農業道路をひたすら登ること15分くらいかな?林の切れ目から焼津の街と港、そして駿河湾がぱーっと開けて見えた。
目的地の「笛吹段公園」はさらに登ったところにあった。林が切れて目下に茶畑が広がっている場所の斜面が芝生になっていて、すばらしく見晴らしがいい。おむすびでも食べてたら、そのままころころと街まで転がっていってしまいそうなくらい。あとで調べたら標高約501mの高草山という山の約250m地点にあるということだ。これはこれは、思いがけずすごいスポットを見つけてしまった。
さて、スクーターの話に戻るが、個人的には今までスクーターなんて仕事か通勤用の道具というイメージしかなかった(私自身、仕事でスクーターに乗ってたこともあった)。だからバイク趣味としてスクーターを選ぶ人には正直「え?そんなんでいいの?走っててつまんなくない?」と思ってたんだけど、なんか考えが大きく変わった。
なにしろ、こうやって気楽にコースをそれて見知らぬ道に入り込むことへの心理的な抵抗が抜群に少ないのよね。バイクそのものの官能性、つまり見た目の美しさとか刺激的なエンジン音とか気持ちいいコーナリングとかを割り切ってぜんぶ捨てて、その代わり移動の自由さ、気楽さに全振りしたような感じ。
この笛吹段公園に向かう道なんて、車じゃとうていムリ。すれ違いエリアがほとんどないので、相当に神経を使うことになる。バイクでも、SSやクルーザーじゃけっこう辛い。カーブの曲率も勾配もきついし、途中でぬかるみや未舗装路に出くわすかもしれないし、引き返そうにもUターンできない。でも125CCクラスのスクーターならほとんどストレスなく行けるところまで行けるのがいい。音が静かだから公園でのんびり景色を楽しんでいる人を邪魔しないのもいい。
私の所有しているなかだと、ドゥカティのスクランブラーはまさにこういう道向け。スクーターの機動力と自由さに、多少の官能性を足し戻したような感じ。そもそもスクランブラーを買ったのは、そんなふうに気楽にどんな道に迷い込んでも平気なバイクが欲しいと思ったからだ。
けっきょくのところ、バイク選びとはつまり走りたい道選びなんだと思う。
私の場合はワインディング用がスーパースポーツSで、主要道路を通って少し遠出したいとき用がスピードマスターで、目的地を決めずに田舎道を走り回りたいとき用がスクランブラー。今のところ、だいたいそれで網羅できる。
そのうち本格林道用とか長距離旅行用とかが欲しくなるのかな?なるかもね。
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バイクでお出かけ | 日記
Posted at
2024/04/07 21:53:08