PASM (ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネジメント)その3
偶然にもバッテリー上がりで生じたPASMのエラーによって思いがけない乗り心地を体験してしまった訳ですが、今度はその状態をどうやって再現すれば良いのか探ってみます。
ご存じかも知れませんが、PASMは BILSTEIN の DAMP TRONIC を採用したサスペンション制御システムです。
PASMのコントローラーはパッセンジャーシート側の前方ドアヒンジ下の足下にあります。
車体に実装されているコントローラーには Damp Tronic の文字が確認出来ます。
PASMでは『ノーマル』と『スポーツ』の二つのモードしか選べませんが、実際の制御では運転の状況に依って連続的に変化しているそうです。
ここまで調べた程度ではまだPASMのコントロールの詳細は不明ですが、判っているのは...
1) ダンパー内部のオイル通路に電磁バルブを設けて減衰力を調整する構造を持っていて、開ければ流量が増え減衰力が下がる、締めれば流量が減り減衰力が上がることが想像出来る。
2) ダンパーをPASM無しの社外品に取り替える場合はポルシェセンターにてPASMをディセーブルにして貰うか市販のキャンセラーを取り付ける必要が有る。
3) 各ダンパーに接続されている配線をどれか一本でも外すと<コショウ:PASM>となるが、この場合はダンパーが一番硬い状態で保持されてしまう。
これは限界走行中に故障した場合でも車輌の走安性を損なわないようにした Fail-Safe の設計と思われる。
すなわち PASM の制御が効かずにダンパーがソフトになるような本来無いモードにすることはちょっと弄ったくらいでは簡単には再現出来ないようで、その為に態々バッテリーをあげるようなことも現実的ではありません。
情報によると Damp Tronic のダンパーは1A前後の電流で制御しているらしいので、ここは PASM の代わりに手動でダンパーのバルブを調節するコントローラーを作って実験してみることにしました。
つづく。
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Posted at
2025/05/05 01:38:39