Wラジカセが登場して、「ダビング」という習慣がFMの「エアーチェック」を上書きし始めた昭和54年。
西暦でいうと1979年、皆さんは何を聴いていたのでしょう。
早い人は出たばかりのウォークマン使ってエンドレスで聴く、みたいな楽しみ方が始まった頃でもあります。先輩も自慢してたなぁ~(笑
UKロックを聴き飽き、YMOやディスコ音楽にも飽き、ボストンの登場で興味は非打ち込み(Noシンセ)がスゲーだの・・・・
洋楽どっぷりだった私は、この頃嵐のように来襲したAORの波に飲み込まれていきました。
名盤・ホテルカリフォルニアで期待されたイーグルスの新譜「ロング・ラン」が酷評され(あくまで当時)、その反動でウエストコースト風味の曲が持て囃されたのが70年代末期だったと、今なら総括できます。
※総括ってのもあさま山荘っぽいなぁ(爆
イーグルス、ご存知ない方はまずコレを聴いてみてください。
https://youtu.be/OAn8piPPX_Y
コレ、ステージ前のリハですよ。
生でこんな素晴らしいハーモニーを奏でるグループ、他にいないと思いませんか。
でも「ロング・ラン」直後は我々リスナーの受け止め方は違っていたんです。
ウォークマン先輩も「俺のイーグルスは死んだ!」と言っていたし
苗場にスキーに行ったら、ウォークマンで♫ヘィ・ヘィ・ヘィ、♫ミー・ミー・ミーみたいな曲をエンドレスで聴きながら滑ってる奴が居た!とか聞いたのもその年の冬です。
・・・・「ヒム」、実はオラっちも死ぬほど聴いた(笑
ルパートホルムズ名人です。一時は流れない日がなかったほどラジオで掛かりまくってました。
しかしなんでこんな音楽ネタ、しかも香ばしいAORを!?
それは仙人・ボビーコールドウェルの存在があったからです。
残念ながら私の入院中に、彼が亡くなってしまい新たな歌声は聴くことができませんが、いい機会だからと振り返ってみようかと。
「イブニング・スキャンダル」ボビーのデビューアルバム
音がねぇ~、当時としては少し不思議でセンス良いんですよ。
スティーリー・ダンとかスーパートランプとか、フリートウッドマックみたいなメジャーじゃない感も好きでした。
ま、この後「キャット・インザ・ハット」とか「ハート・オブ・マイン」でメジャーに成りあがって、アメリカン・ブルー「パーラメント」になっちゃうんですが(汗
そしてポスト・イーグルスの流れはとどまらず
次のAORスターを生みます。
JDサウザー、「ユア・オンリー・ロンリー」です。
元々6人目のイーグルスと呼ばれてたほどウエストコーストな流れは一緒
やはりAORは伸びやかなテナーボイスが似合います。
そして一気にメジャーにのし上がった
クリストファー・クロス「セイリング」 (ロッドじゃないよ:笑
繊細なテノールは当時、男性とも女性とも違った不思議な印象で個性的でした。
クセが強~いから忘れない(笑
そんな大人なロックムーブメントに満を持して出たのがコレ。
ボズ・スキャッグス「ミドルマン」
もうね、コレと「シルクディグリーズ」は毎日朝から晩まで聴き続けても飽きない、それほどハマりました。
今じゃ高田純次に似ているとか散々な言われようですが、オトナなエロい感じがたまらない魅力。ついでに言うとジャケットのバニーガール風のモデルは13歳?だったかで、アメリカの風営法みたいなので引っかかって問題になってました。
としごろから応援していた百恵ちゃんがマイクを置いた時でも、コレと、ジャンル違いでポリスの「白いレガッタ」とか、RCの「シングルマン」とかばかり聴いてた覚えがあります。
みんカラ的に補足すると確かクレスタだったか、トヨタのCMでも流れてましたしね。
怒涛のマイAORの時代を締めたのはこの人
意外過ぎた伏兵、マーティ・バリン「ハート悲しく」
あまりにヒットしすぎて稲垣潤一もカバーしたくらいだから、覚えている方も多いかも。
この辺りの悲しみを含んだメロウな曲は、次々と出来てきたカフェバーや24H営業の店先でも流れていて、得体の知れない新人類やJDの撒き餌となっていました。
ぁ、思い出した。ザ・ベストテンだとルビーの指環の頃だ‼
あんな空気感です(笑
この大人風な流れがマネーを生むとなったら
シカゴとかドゥービーブラザーズとか、元々アメリカっぽく土臭かった連中も一気に雪崩打って小林克也のベストヒットUSAに出てくる異常さでした。
こういう混沌とした状況になって、あらためてイーグルスの偉大さというか「ロング・ラン」の素晴らしさが見直され始めて名盤評価が固まって現在に至るという摩訶不思議なファン心理。
けれどもその頃にはグレン・フライとドン・フェルダーがいよいよ抜差しならない状況となってイーグルスは解散。
28年後に再結集した「ロング・ロード・アウト・オブ・エデン」まで待たされてしまうのでした。
すっかりAOR(アダルト・オリエンテッド・ロック)じゃなくて
アホなオレのロック語りになってしまいました。
当時はアーバンのAだとか言ってる奴もいたけど
やっぱり「アダルト」って響きがイヤらしくて好きです(爆
独りよがり長文、読んでくださってありがとうございました。
ブログ一覧 |
音楽 | 日記
Posted at
2023/05/12 03:18:41