1985年式SR500(1JN)Fブレーキ同調整備④
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22の画像の記事の所からの詳細な同調調整の方法の分岐からです
22の画像の記事の所からの続きとなります。ハブにシューが僅かに当たってかすかな音でシュ~~っと音がなっている状態からの作業となります。詳細な同調調整とは、先ほどまでの同調は上下のカムの水平を出してからロックナットで連結を固定することで上下同時に調整してましたが、下がハブに当たっている状態でコネクティングロッドのロックナットを外すと右側のアーム(車両後方側)だけが動くようになります。右側のアーム(車両後方側)だけを操作して上側のブレーキシューだけを調整しより精密に上下の同調を取っていくのが詳細な同調調整となります。文字で書くと少しわかりにくいので次から図で表していますのでそちらを参照ください
ここからは非常に繊細な調整が必要になります。もし途中でよくわからなくなったら先に付けたマジックの線に戻してロックナットで締めればとりあえずの同調はとれる所まではいつでも戻ることができますのでよかったら一度挑戦してみてください。
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ブレーキシューの動きを図にまとめてみました。ブレーキレバーが握られると青色で示したカムが青色の矢印の様に動きブレーキシューを押し広げてブレーキの制動力を得ます。上下のシューが同時にハブに当たるように調整するのが同調を取るという作業です。
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上の写真
僅かに音が鳴るポイントの位置になっているとして、コネクティングロッドのロックナットを緩めます。そしてコネクティングロッドを下方向に半周ほど回してください。これで上側のブレーキシューが少し下がります。
下の写真
コネクティングロッドを下方向に回すと図のように(図は少し大げさに書いてます)上側のブレーキシューが下がることでハブと接触しなくなります。つまり下側のブレーキシューだけがハブに当たっている状態になります
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現状では上側のブレーキシューが少し遅れて動作するので下側のブレーキシューだけが先にハブに触れる状態となっています。この状態でもう一度ブレーキワイヤアジャスターでブレーキシューのハブへの当たり調整を行います。
念のためコネクティングロッドのロックナットを軽くでいいので締めて下さい
ホイールを回しながらアジャスターを使ってワイヤー引っ張ったり戻したりしてシューっと言う僅かな音が鳴り始めるポイントをもう一度探します。この時上側担当の右に付いてるカムも一緒に動いていますが、動作が遅れているので上側のブレーキシューはハブには接触しませんので気にしないでください。音が鳴り始めるポイントが探せたら次に進みます
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下のブレーキシューがハブに僅かに当たってシューっと言う音が出る状態のまま上のブレーキシューの調整をします。先ほど軽くしめたコネクティングロッドのロックナットを緩めてください
緩めたら次は、ホイールを回しながらコネクティングロッドを上方向に少しずつゆっくりと回してください。上方向にロッドを回すことで敢えて下げていた(遅らせていた)上側のブレーキシューが上に上がってきます。上のブレーキシューがハブに接触すればシューという音が増えてきます。シュシュシュシュとかシューーシューーーとか今までの音から明らかに音が増えるポイントがあります。そこが同時に上下のブレーキシューがハブに当たり始めるポイントで探していたゴールでもあります。もうすぐ同調作業も終わりですもう少し頑張ってください。
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上の写真
上下のブレーキシューが同時にハブに触れて音がするポイントでコネクティングロッドのロックナットを締めて調整を固定するのですが、ロックナットを締めると非常にコネクティングロッドも一緒に供回りしやすいのでコネクティングロッドをペンチで押さえながらロックナットを締めてください。この時のペンチで傷がつかないようにプラスチックのペンチかウエスをかましてコネクティングロッドをおさえてください。丁寧に確認しながらコネクティングロッドがズレればやり直してベストの位置でロックナットを締めこむようにしてください
下の写真
ベストの位置のままコネクティングロッドのロックナット締め付け後が出来たらここでももう一度確認です。ロックナット締め付け後もベストのポイントのままの状態が確認してください。ひつこいくらい何度も何度も確認してください
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上の写真
コネクティングロッドのロックナットが締まれば次はブレーキワイヤーの最終調整です、現段階では上下のブレーキシューが僅かにハブに当たっている状態のはずですので、それを緩めていきます。ホイールを回しながらゆっくりと少しずつブレーキワイヤーアジャスターを上向きに回してワイヤーの張りを緩めます。音を慎重に聞きながらシューという音が出なくなるポイントを探してください。あまり緩めすぎもダメです。何度も締めたり緩めたりして音を聞きながらギリギリでブレーキシューがハブに当たらないくらいで調整してください。調整ができればあとはロックナットでロックします
下の写真
ワイヤー調整が完了すればロックナットを12㎜のスパナ2本を使ってロックしてください。最後にレバー側のアジャスターで遊びの調整をして完了です。長々と書きましたが大事なブレーキです丁寧に整備したいと思い書かせて頂きましたが、整備は自己責任でお願いいたします。
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