
ある、風の強い晩のこと。
コイン洗車場に出かけようとする男を、年老いたハンターが呼び止める。
「やめておけ。」
「む・・・なぜだ、老師。」
「こんな日は、奴が出るでの。」
老ハンターによれば、大型で非常に速度の遅い台風12号が近づく夜には、コイン洗車場に恐ろしい妖怪が出現するとのこと。
そしてその姿を見たものは、平気で盛りすぎな内容の、それ殆ど嘘やろって感じのブログを書くようになってしまうという。
すっかり怖気づいた男は、老ハンターの教えを破り、なるたけ気をつけて出かけることにした。
煮え切らない台風のせいで色んな予定が狂ったことに対する怒りが、恐怖を凌駕したのだ。
現場に到着すると、そこには先客がいた。
黒い車の脇にしゃがみこみ星型のホイールを洗っている、奇妙な生き物である。
「こんな時にコイン洗車場・・だと・・?」
こう思った時には既に時間切れ、男の耳に、恐ろしい呪詛の言葉が飛び込んで来た。
・俺、細かい汚れとか気にしない方だけどさ
・ホイールは綺麗じゃないと許せないんだよね
・だってほら、足元はオシャレからって言うじゃん?
・下北で芸能人みたいな格好の同年代を見ると気恥ずかしくなる俺だけど
・華美にならない程度の、最低限の身だしなみはやっぱり大事だと思うんだ常識的に考えて・・
・だから俺こないだ、手入れしないで破れた靴を履いてる部下に言ってやったんだ
・お前はアレなの?武器の切れ味とか落ちても研がないでレウス狩るの?
・売り上げハンティングなめてんの?死ぬの?
・いつも思うけど仕事のポイントとかって、たいがいモンハンに例えることが出来るよね
・でもってモンハン世代には効果ばつ牛ン
・他の例えだと納得いかないっすーみたいな顔なのに、モンハンに例えた途端ハッとしててワロタ
・まぁそんな俺だけど、内股んとこが擦り切れたダメージズボンで夏を乗り切った
・だ、だからって別に、お金が無いとか無頓着だったわけじゃなくって
・ちゃんと痩せたら新調するつもりだったんだかんねっ///
・それと、要所で足を組みかえれば氷の微笑みたいな効果も期待出来るかなって・・
・勘のいい読者は既にお気づきのとおり、そんな効果を試す場面は一度も訪れなかったけどさ!
・あと痩せなかった、うん痩せなかったよ!!
・つーかこのホイールクリーナーとやら、ホントに効果あるのかね・・
・このクラスの汚れになると、経験上シンナー的なものじゃないと落ちない気がする
・その場合、問題はホイールセンターのカラーエムブレム
・汚れが落ちるか、その前にエンブレムが掻き消えるか・・
・こいつは正に、紙一重の勝負になりそうだぜ!!
・しかし、まぁアレだね
・まさかまた、こんな風に車関係のブログを連発する日が来るとは思わなかったわ
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Posted at
2011/09/04 02:05:19