2024年05月17日
GR86のLSD選択に関わる備忘録
①今回のLSD選択の狙い
前車で使っていた旧86レース用の機械式LSDは作動カム角が55度/55度の2Wayだったので、LSDが強く早く効いてしまうのが悩みの種でした。特にGを残しながら踏んでいくコーナーやウェット路面では、LSDが強く早く効きすぎて車の挙動が乱れることが多く、また減速時の効きが良すぎて街乗り含む低速域での扱い難さを強く感じていました。
よってGR86でも引き続きイニシャルトルクを内蔵スプリングで発生させるLSDを前提にしつつ(このタイプは総じて耐久性が高くOHサイクルが長い)、カム角が穏やかな設定の1.5Wayモデルに絞り、OS技研のスーパーロックLSDとクスコのMZ type-RS Spec-Fを比較検討して購入することにしました。
②OS技研担当者によるカウンセリング
いま駆動系パーツを選ぶならOS技研!質問に詳しく答えてくれるOS技研!ということで、まずはOS技研さんにお電話して相談してみることにしました。
私の用途と走り方(コースジムカーナがメイン、ダートラ出身の元FF乗りなので進入は突っ込み気味、立ち上がりのアクセルオンは雑で強く早め)を説明したところ、「ジムカーナならとりあえずスーパーロックLSDを吊るしで(SPEC-S、1.5Way、カム角45度/25度、イニシャル10kgfm)使ってもらうのが良さそうです。特にコースジムカーナに多いミニサーキットに適したセッティングなので(対してデュアルコアは国際格式コース向きとのこと)、吊るしのままでもおそらく大きな不満は出ないと思いますよ」とのこと。
しかし、スーパーロックLSDはガツっと効くタイプらしくてちょっと心配(その分無駄に滑らないのでプレートとデフオイルが傷みにくい)。またOS技研では補修や仕様変更のパーツを原則出しておらず、OH含め調整作業は全てメーカー送付にて対応(その間デフなしで不動車になる)とのことで、クスコのお話しも聞いてから決めることにしました。
③クスコ担当者によるカウンセリング
続いてクスコにお電話して同様に私の用途や走り方をぶつけたところ、「西日本でジムカーナを、そしてまずは吊るしで使われるとのことで、定番ですがRSの1.5Wayがオススメです。それと、実はSpec-Fは作動時の極僅かな領域で効きの立ち上がりがマイルドになるだけなので、お客様にはSpec-Fが良いように思います」とのこと。
次いでOS技研と比較していること、クスコはカム角が小さくイニシャルトルクが低い(GR86用はカム角35度/20度、イニシャルトルクが4~6kgfmで、OS技研のSPEC-S吊るしより全ての設定が大幅にマイルド)のはなぜかと尋ねると、途端にそれまでの事務的な口調が変わり、「ふふふ、よくご存じですね(笑)。実は以前からお客さんと同じお困りごと(旧86は効きの強いLSDだと挙動がシビア)は多く寄せられていて、それで少し前にLSDの設定を大幅にリニューアルしました。ですので、ウチの製品は正直自信ありますよ(ニヤリ)」と攻めた発言が飛び出してあらびつくり。
「元々当社の1.5Wayは55度/25度とかなり強めのカム角設定だったのですが、多くのショップやドライバーからオン側35度カムの部品注文があったんです。当社でもリサーチした結果、1.5Wayのカム角はオン側をかなり弱めの35度、対してイン側は以前同様にそこそこ効く20度に変更したというわけです」とのこと。
今までOS技研のスーパーロックLSDを第一候補にしていたけど、これはクスコ期待大じゃないの!またクスコのLSDは実勢価格で3万円余り安いので、俄然クスコが欲しくなってきました。が、ここでも即発注はグッと堪えて最後に識者にご意見を仰ぐことにしました。
④GR86購入D系列のGRガレージ情報
GRガレージは素人による素人相手の糞商売という意見もありますが、購入D系列のGRガレージはProject μなどを傘下に持つ某有名レーシングチームの直系店。しかもチューニング部門の担当は全日本ラリー選手権を旧86で制し、現在もGR86で全日本ラリー参戦中のS氏で噂の限りに非ず。
そのS氏曰く「GR86で競技されるなら、ターマックでもグラベルでもクスコの1.5Wayで決まりです。ただMZかRSか、Spec-Fかは好みと予算次第ですね(MZが最適な一方でOHサイクルが極端に短い)。86のLSDは新旧共通して弱くマイルドが鉄則です」とのこと。
かくして、Yama-Meは「MZ type-RS Spec-F 1.5Way」に決めたのでした。
お し ま い
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2024/05/17 16:44:06
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