価格改定やモデルチェンジの度「最近クルマ高すぎね?」と思いますよね。これは広く共通認識でしょう。
この「クルマが高く感じる」感覚、気のせいではありません。
モーターファンでのCクラスと平均年収の比較記事 から着想を得て、ここで
「Cクラス指数」という指標を提案します。
「Cクラス指数」の定義は非常にシンプルです。この指数は「普通の給料でCクラスが何台買えるか」を示します。
Cクラス指数 = (平均所得) ÷ (メルセデス・ベンツCクラスの新車最廉価価格)
Cクラスを選んだのは「豊かな暮らしのライン」を象徴する世界共通で時代を問わない「物差し」としての優秀さから。私自身はフランス車党(PSA党?)だし、同じメルセデスならCLAやCLEのほうが好みですが。(でもCクラスも好きか嫌いかなら好き!)
ちなみに各国・各時代のグレードや装備の差異は、その地その時の価値観としての豊かさのラインの差としてあえて許容しています。
指数の数値が高いほど、平均所得でCクラスが「手の届きやすい」=「豊かさの恩恵を感じやすい国」と判断できます。
さて、日本の現状です。
誰しもが感じてると思いますが、ここ四半世紀で日本の状況が「悪化している」ことがこの指標で手に取るように分かります。
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1997年頃(所得ピーク期)
- 平均年収:約 467万円
- Cクラス最廉価価格:約 427万円 (W202系 C200)
- Cクラス指数:約
1.09 (467万円 ÷ 427万円)
- 普通に働けばCクラスが1台買えた
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現在(2022年データ)
- 平均年収:約 460万円
- Cクラス最廉価価格:約 735万円 (W206系 C200アバンギャルド)
- Cクラス指数:約
0.63 (460万円 ÷ 735万円)
- 普通に働いてもCクラスの半分ちょっとしか買えない
約25年間で平均所得はほぼ横ばい(微減)なのに、Cクラス価格は大幅に上昇。結果として
「平均的な収入でCクラス(=豊かな暮らしのライン)を手に入れるのが、昔よりずっと難しくなっている」現実が浮き彫りになります。
ではここで諸外国と比べてどうでしょう。
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アメリカ
- 平均年収:約 897万円(2024年データ)
- Cクラス最廉価価格:約 767万円(C300 約$49,000、1ドル157円換算)
- Cクラス指数:約
1.17 (897万円 ÷ 767万円)
- 平均所得でCクラスが1台と少々買える
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スイス
- 平均年収:約 1,000万円以上
- Cクラス最廉価価格:約 650万円(C180 ベース価格を仮定)
- Cクラス指数:約
1.54 (1000万円 ÷ 650万円)
- 平均所得でCクラスが1台半以上買える
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ドイツ(メルセデス本国)
- 平均年収:約 890万円(2023年データ)
- Cクラス最廉価価格:約 530万円(C180 ベース価格)
- Cクラス指数:約
1.68 (890万円 ÷ 530万円)
- 平均所得でCクラスが1台半以上買える
日本(約0.63)を比較すると、Cクラスの買いやすさが大きくちがう。彼の国の民は、相対的に「豊かな暮らしのライン」に到達しやすいと言えそう。ドイツはメルセデス本国なので有利だとしても。
このCクラス指数はちゃんとした経済分析ではありません。しかしGDPや平均所得といった小難しい数値ではわかりにくい
「体感としての豊かさの停滞」を車の値段を通じて示すことで、日本の経済状況に対する危機感をよりリアルに共有できるのではないかと。
・・・ってGoogle Geminiが言ってた。
マカン指数とかも考えたけど時間軸的に物差しとしての機能がイマイチだし日本はSUVの普及がEU諸国と比べて遅かったり、やっぱりCクラスの原器的性質には負けるんだ。
経済学や統計に明るい方からは突っ込みどころもあるでしょうがここはひとつお遊びということで。
いやあ現行CLAってはっとするほど美しいですよね。
画像著作権:メルセデス・ベンツ
データ収集:Google Gemini
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Posted at
2025/06/19 04:04:58