
バブルは弾けたというのに、まだ世の中はバブルの熱が冷めやらぬ様相でした。そんなときに私にとってのマセラティビトゥルボ系原体験をしました。
とある夜、飲みに行った帰りにトボトボと歩いていたとき、すでに5分も歩けば自宅に着くという場所で 信号待ちしている2台の車が目に入りました。
2台ともそのときには新車で売っている最新の車で、一台は日産スカイラインGTR、もう一台はマセラティカリフ。
2台とも赤信号でお互いを威嚇するかのごとく吹かしてました。
信号が青になった瞬間に 2台とも弾けるように加速して行って、その先でどのように決着がついたのかは分かりませんが、トラクションを考えるとGTRの圧勝だったことだろうと想像ができます。
まだどちらにも乗ったことが無かった私にはスペックでの比較で勝敗を想像するしかなかったわけですが、当然GTRが勝つことが分かっているというのにカリフがめちゃくちゃ吹かして威嚇していたことが大変にカッコいいなと思ってしまいました。
もちろん、たまたま信号で並んだので 横を見たら威嚇というより面白がっているのを分かって、だから吹かしあってシグナルダッシュをしただけのように思えますが、頭デッカチに「トラクションが」とかじゃなくシグナルダッシュをしているその姿にシビレました。
捻くれ者を自認する私としては、勝つであろうGTRに憧れるよりも 負けることは分かっていてもゴリゴリに加速勝負をするカリフに憧れまして、後にカリフを手に入れて 大改造するに至ります。
あのときからビトゥルボ系がカッコ良く見え続けていて、その製造背景や実際の構造などはどうでもよくて、とにかく自分好みに仕上げたいと思うようになったわけです。私の想像の中だけでは、GTRをシグナルダッシュで置き去りにするカリフが存在しています。
そんな私もカリフでパワー派全開の改造をしましたが、歳とともにそんなことよりもフィーリング重視に変化してきました。
あれからすでに35年ほど経過してますが、今でもマセラティを改造して楽しんでます。
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2025/08/21 10:02:56