
Wish You Were Here / Pink Floyd (1975)
推しも押されぬプログレッシブロック界の帝王ピンクフロイド、世界中で通算300,000,000枚を売り上げているモンスターバンドです。
初めて聴いたアルバムは、LP2枚組の大作「ウマグマ(1969)」でした。LP1枚目はライブ録音で2枚目がスタジオ録音、という作りでした。
マジ難解でした。でも何故か1枚目A面の「ユージン斧に気をつけろ」にはハマり、この曲ばかり繰り返して聞いていた記憶があります。ボクの周りには斧はありませんが、それは比喩であって、気をつけなければならない何かがボクにはあるのですね。田舎の中学生は、そんな感じでピンクフロイドを受け止めました。
それからボクがフロイドを聴いた「ザウォール(1979)」までの10年間のベストとして、異論はあるでしょうが、この「炎〜あなたがここにいてほしい」を選びました。フロイドの作品群の中では最もブルース臭の強いアルバムです。
このアルバムの原題は「Wish You Were Here」、その頃ちょうど英語の授業で教わったばかりの、事実と異なることを想定する場合に用いる仮定法過去が使われているタイトルでした。「If You Are Here」なら、あなたがここにいる可能性はあるけれども、「I Wish You Were You」となると話は別で、あなたは何らかの理由でここにはいなません。それでも「あなたがここにいてくれたら」と願う気持ちは古今東西、誰もが抱く普遍的な心象だと思います。
と、ここまで書いてきて何ですが、ピンクフロイドを初めてお聴きになるなら、やっぱりこちらかも知れません。
1973年の「狂気 / The Dark Side Of The Moon」、米国ビルボードに741州連続でチャートインしたアルバムです。
ヨーロッパでは、月の光には人間に正気を失わせる魔力があるとされ、古代のローマ人は、満月の夜には外出しなかったそうです。そんな力を持った「月の闇の側」ですから、邦題の「狂気」にも納得です。
収録曲も実際、「お金」や「時間」など、人を狂わせる要素をテーマにしたものが並んでいます。中でもボクが一番好きなのが5曲目の「虚空のスキャット / The Great Gig In The Sky」です。ボーカルはクレアトリーという白人歌手ですが、正気と狂気の間で揺れ動く感じが凄いと思います。是非お聴きになってみて下さい。
ところで、「スクールオブロック」という映画はご存知でしょうか。うだつの上がらないロック歌手がひょんな事から小学校の担任教師になるというコメディです……こんな授業なら受けてみたかったです^_^
クラスの子供たちは、音楽実習のためにロックバンドを組むことになりました。インチキ教師がボーカルを担当することになった少女に宿題を出す場面があるのですが、その時、教材として手渡したのが「狂気」のCDで、繰り返して勉強するように告げたのが「虚空のスキャット」でした。
そのほか、1979年の「ザウォール」も話題作となりました。社会風刺に富んだ作品で、アニメ映画にもなりました。
もっと聞いてみたいという方には、こんなアルバムもおすすめします。
「おせっかい / Meddle」 (1971)
「アニマルズ / Animals」 (1977)
「原子心母 / Atom Heart Mother」 (1970)
「おせっかい」収録の「One Of These Days」は、1970年代「吹けよ風呼べよ嵐」の邦題でリリースされ、悪役レスラーのアブドラザブッチャーの入場曲に使われました。ちょっと聞き取りにくいのですが、曲の途中に「お前を切り刻んでやる」という台詞が出てきます。ブッチャー(精肉職人)にぴったりな一曲ですね。
ドライブには似合わないかもしれませんが、これを機に、ピンクフロイドと出会う方が一人でもいらっしゃったら幸いです。
追伸 津波と逝った石橋君へ
その後、自作のルアーにあなたの名前「issie」を付けさせてもらい、今でも細々とですが、ナマズ釣り、続けていますよ。
Posted at 2026/03/11 10:26:20 | |
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