読了

佐々木　譲の小説　「夜にその名を呼べば」を読みました。
ずいぶん前にSayさんからお借りしたものです。

ストーリーとしては、ココム違反の発覚を恐れた親会社から主人公が消されかけ、殺人の罪を着せられて仕方なく東ドイツへ逃亡するところから始まります。
その後5年が経ち東西ドイツが統一され、日本に帰ってくることを示唆する手紙が関係者達に送られてきます。
その予定日に向けて関係者が一点へと集約していきます。
主人公はどのように警察の網をくぐり抜けるのか、いかに自分の無実を証明するのか・・・

非常に情景が想起される文章で、かつ滑らかで読みやすいものでした。
最後の集約点へグイグイと引き込まれていきます。
オイラとしては全編「雨」のイメージが強く、ちょっと暗い感じもしました。

佐々木　譲は今年 「廃墟に乞う」で第142回直木賞を受賞しましたね。
この小説を読んでいる時に受賞されたので、ちょっと嬉しかった。