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soundproの愛車 [メルセデス・ベンツ CLEクラス カブリオレ]

整備手帳

作業日:2024年10月13日

メルセデスCLEのオプションオーディオをデッドニング施工でサウンドアップ♪

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目的 チューニング・カスタム
作業 ショップ作業
難易度

中級

作業時間 12時間以内
1
メルセデスベンツ・CLE200カブリオレの事例紹介です。

CLEは、昨年から国内販売が開始されたメルセデスの2ドア車です。
先代はCクラスならびにEクラスのクーペ/カブリオレの計4車種で、これらが統合される形でCLEクラスになりました。

2024年7月時点での国内ラインアップは、2000cc4気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッドのCLE200(クーペ/カブリオレ)と、3000cc6気筒ガソリンターボのAMG CLE 53 4MATIC+(クーペのみ)となっています。



今回ご登場いただくのは、CLE200のカブリオレです。
フルオープンのメタリックブルー!文句なしのカッコよさです(^O^)

オーナー様は、乗り換えの度にサウンドアッププログラム(フロントスピーカー交換+ドア防振)をご依頼いただいているお客様で、今回もよろしく♪ということになったのですが、、「今回はオプションオーディオを入れたことだし、防振のみの寄与度を体感してみたい。」とのご要望で、ひとまずデッドニングのみ施工させていただくことになりました。

ここでドア防振についておさらいです。

ドア防振は、スピーカーが適切に動作するための条件を整えるために実施します。
皆さまのお部屋にあるスピーカーは、本格的なコンポであれ、コンパクトなミニコンであれ、ちゃんとしたスピーカーボックスに収まっていますね。
安いからといって、箱がふにゃふにゃだったり、穴が開いていたりということは絶対ありません。しかしながら、車の場合、どんなに高級車でも、あるいは高額オプションを支払ったシステムであっても、スピーカーボックスであるドアには穴が開いていて、割と容易に共振してしまう薄手の鉄板で出来ています。

スピーカーボックスは、一定の気密性があり、かつ、ビリビリ響かないくらいの厚みがある材料でできている「きちんとした箱」であるからこそ、アンプから出力された音声信号の強弱に応じてスピーカーの振動板が前後運動でき、アーティストの意図に沿った音声が再生されるのですが、車の場合はその前提条件に大きな問題を抱えている。ということになります。


これが現実です。。。しかし、だからと言って、車はオーディオにとって最悪の環境だ!まったく条件を満たしていない!なんて騒いではいけません。それこそ中二病というものです。
そもそも移動手段としての機能に重点をおいた耐久消費財であって、価格相応のラグジュアリー性は持たせてあるものの、オーディオはあくまでも「それっぽい付加機能の一つ」に過ぎないのですから、ホームオーディオと比べて論じるのはナンセンスです。

とは言え、ホームオーディオに匹敵する音は絶対望めないのか?と問われれば、費用次第でかなりいいところまでイケます。というのが答えです。

その条件の第一が今回のドア防振です。
電気信号を空気の振動に変換する装置がスピーカーであり、そのスピーカーが設計通りに稼働する条件を整えるのが箱としてのドアであり、その箱を強化するドア防振であるのですから、スピーカーに入力される音声信号の質以上に音質への寄与が高いファクターです。

さらに突き詰めるならば、DSPによって、左右の設置距離が違うスピーカーの出音のタイミングを変えたり、各スピーカーから出る音の帯域を調整したりと「ホームオーディオ並み」にするためにやれることはいろいろありますが、なんといってもスピーカーをまともに動作させるための大前提がドア防振であることは、間違いのない事実です(断言)。



ということで、やっぱりドア防振は必要なんだな。という点がお分かりいただけたと思いますので、次はその工法です。
基本的にブチルゴムとアルミシートを貼り合わせた防振材を使って、アウターパネルとインナーパネルに貼り付けていくんですが、当店ではアンプによるスピーカーの駆動力に合わせて2段階に分けてご提供しています。

比較的出力がマイルドな内蔵アンプ前提だと、ドアチューニング・グレードです。アウターパネルには直径15センチほどの円形のシートを5枚程度、インナーパネルには、サービスホール(穴)をすべてふさいだうえで、ビビりやすそうなところをスポットで貼ります。
これに対して、相対的に強力な外部アンプ前提の場合は、デッドニング・グレードです。アウターパネルには5センチ幅にカットした帯状の防振材を5センチ間隔で全体に貼り、インナーパネルに対しては、構造的に支障のあるところは避けつつ、原則として全面に貼ります。

これに加えて、スピーカーの稼働環境を整えるためのオプションもいくつか用意しています
(1)スピーカーの背面の圧力を逃げ易くするために、スピーカー真後ろのアウターパネルに貼る拡散材
(2)スピーカーの前方への波動が、ドアトリム(内装)内に回り込まないように壁を立てるためのスポンジ。
(3)インナーパネルとドアトリムとの空間内の共鳴と、外来ノイズの侵入を防ぐためのニードルフェルト
(4)スピーカーの振動板が前後運動をする際に、その反動でスピーカーバスケットが微細に前後に動いてしまう現象を抑えるためのウエイト(バッフル・スタビライザー・ウエイト)
等があります。
https://www.soundpro.jp/ec/products/detail/168

冒頭で触れましたように、これまで何台もスピーカー交換&デッドニングをご経験いただいたお客様ではありますが、今回の車では、元のオーディオシステムが充実していたこともあり、だいぶご満足いただけたようで、お喜びコメントも頂戴できました。

予算は、デッドニングと吸音材の施工で、税込94,050円でした。
それでは施工の様子をご覧ください♪
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今回は、防振のみの効果(変化)を体感することが目的で、オーディオシステムは全て純正なのですが、セパレートアンプを装備したプレミアムオーディオ(ブルメスター)すので、制振力が強い、デッドニング・グレードで施工させていただくことになりました。
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シートの調整スイッチがドアパネルにあるのは、メルセデスベンツの伝統ですね。
確か、Eクラス以上のグレードに採用されてきた記憶があります。

このCLEには、標準オーディオとブルメスターのいずれかが選べるようになっています。
ブルメスターのスピーカーは全部で15個で、レイアウトは以下です。

(1)フロント・ツイーター:ドア(左右で2個)
(2)フロント・スコーカー:ドア(左右で2個)
(3)フロントバス:足元奥(左右で2個)
(4)フロントシートのヘッドレスト(左右それぞれに2個づつで計4個)
(5)センター:ダッシュ中央(1個)
(6)リア・ツイーター:リアサイド(左右で2個)
(7)リア・スコーカー:リアサイド(左右で2個)
-------------
合計15個

写真のドアのスピーカーには、(1)ツイーターと(2)スコーカーが付いています。
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ツイーターの配置です。

メルセデスのツイーターはAピラーの根本、ドアミラーの後ろ、ダッシュボードの両端と、ボディタイプやグレードに応じて、複数のパターンがあり、特に偏りはないのですが、今回のパターンはNew!!ですね。
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ドアトリムを外したところです。

右上に見えるのがスコーカーで、直径は約10センチです。
一般的なドアの構造の場合、スピーカーはドアのインナーパネル(青く塗られた鉄板)に開けられたスピーカーホールに対して取り付けられるため、インナーパネルとアウターパネル(外側の鉄板)との間の空間がスピーカーボックスとして機能するのですが、この車の場合、スピーカーがドアトリム(内装)に密着するように取り付けられているため、インナーパネルとドアトリムに囲まれた空間がスピーカーボックスに相当します。

従って、この両者に対して防振材を貼る方法をとります。
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スピーカーの近影です。

上からのアングルなので分かりにくいかもしれませんが、若干下向きに取り付けられています。
ドアトリムのデザインの関係なんでしょうけども、最低でも水平、できればちょっと仰角をつけてくれるとありがたいんですが。。
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スピーカーユニットを取り外して、固定方法を確認してるところです。

樹脂製のフレームに対して、スピーカーを押し込んで回転させて留める方式でした。
BMWやメルセデスは、全車共通のスピーカーを使ったりするので、多くのトレードインスピーカー商品が企画されるのですが、これはちょっと手が出しづらそうですね。しばらくは発売されないのではないでしょうか。

ただ、ドア側に残っているフレームはねじで固定されているので、こちらをベースとしてバッフルを製作すれば、市販のスピーカーが取り付けられそうです。
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スピーカーの固定用フレームの裏側に吸音材を挿入します。

スピーカー背面のカベ(インナーパネル)までの距離が近いので、振動板の背面から発せられる波動がハネっかえりやすく、再度振動板に当たってひずみを生んでしまう現象が起きます。
ここに吸音材を詰めることで、波動を吸収・緩和させ、歪みの発生を防ぐことができます。効果の例としては、声の帯域に一層のクリア感が増す。などです。
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インナーパネル側の作業が終わったところです。

インナーパネルのサービスホールを塞いでいる樹脂パネルはセンサーが付いていたりするので、そのまま使用します。
パネルの凹凸が多く、なかなか一枚でスパッと貼れなかったのですが、可能な限り全面に貼れるように頑張ってみました。
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ドアトリム裏の作業状況です。

ドアトリムはとても重厚に作られているので、強度はかなりありそうですが、広くて平らな部分はどうしても共鳴しやすいので、重点的に貼っていきます。
加えて、パーツのつなぎ目もビビり音の原因になることがあるので、ポイントを抑えた場所に防振材を貼っていきます。
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もともと付いていた吸音材を戻したところです。
中高音域の外来ノイズの防御に効く素材です。引き続き使います。
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ダッシュボード中央にはセンタースピーカーが装着されています。

このスピーカーは、オーディオ用の信号と、メルセデスベンツ・エマージェンシーコールの音声を再生するためのスコーカーとして設置されています。
ダブルボイスコイルタイプのスピーカーで、接続されるアンプ側でオーディオ信号をミュートして、メルセデスベンツ・エマージェンシーコールの音声が流れる仕組みになっています。

スピーカー交換の際は、専用のトレードインスピーカー、もしくは、純正スピーカーを移設して交換する必要があります。
この車両に採用されているセンタースピーカーは、従来のメルセデスに使われていたのと同じもののようでした。
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センタースピーカー裏にも吸音材を挿入しました

効能は、上述のドアスピーカー裏と同じく、近場の反射を無効化する目的が第一ですが、ダッシュボード奥での共鳴を防ぐ効果も狙っています。
これで、センタースピーカーからの音がスッキリと聞こえるようになりました。
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今回は、メルセデスベンツ・CLE200のドア防振の事例をご覧いただきました。

重厚、静寂、、といったイメージを持たれるクルマですし、実際に各部の造りは頑丈で、ドアトリムの材料も総じて厚めですが、純正の水準を起点とすれば、やはり手をかけただけの改善(音響的メリハリと静寂性)は得られます。

本文で触れましたとおり、今回のお客様は、今後のスピーカー交換も視野に入れつつ、ファーストステップとしてデッドニングをご依頼いただきましたが、純正スピーカーを前提としてご依頼いただくお客様もいらっしゃいます。
デッドニングはスピーカーの性能を引き出すための条件づくりを目的として施工するものですから、社外スピーカーへの交換が必須なわけではありません。ご希望に応じてご判断いただければよいと思います。

対して、スピーカー交換を行うとなれば、スピーカーの実力をさらに引き出すための、防振材の増量、背面への拡散材の取り付け、バッフル・スタビライザー・ウエイトの取り付けといったオプションは大変有意義です。求める水準とご予算に応じてご検討いただければと思います。
https://www.soundpro.jp/ec/products/detail/168


お客様のご希望に応じて、フレキシブルに施工プランを立てさせていただきます!
どうぞお気軽にご相談ください♪
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