目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
バックカメラの映像がチラつく原因が分かりました。
最近のBMWは、ライトの明るさをPWM制御で調整しているそうです。バックランプの電圧は約11V(マルチテスターの測定値)ですが、ACC電源をレギュレーターなどで降圧しているのではなく、PWMで制御していたのですね。バックランプとバックカメラ電源入力を直結した場合はノイズのような映像しか表示されませんでしたが、電源ON/OFFが高速で繰り返されたために正常動作できなかったわけです。
リレー(エーモン 1586)を介すると、チラつきはあるものの映像が表示されるようになった理由は、リレーの反応速度の関係で電源ONの時間が長くなったためだと考えられます。
画像はWikipediaから拾ってきた図です。
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原因が分かれば対策は簡単です。単純にRC回路でパルス波形を平滑化することにしました。
RC回路の抵抗を考えます。
エーモン1586のカタログによるとコイル消費電力は46mAなので抵抗にすると
12V ÷ 46mV = 261Ω
RC回路の抵抗が大きいとリレーに供給される電圧が低くなってリレーが動作しなくなります。手持ちの抵抗で一番抵抗値が低いものは100Ω(1/4W)でした。
11V ÷ (100Ω + 261Ω) × 261Ω = 7.95V
これくらいならリレーは動作するでしょう。
さらに抵抗が1/4W品で大丈夫か計算します。
11V ÷ (100Ω + 261Ω) × 100Ω = 3.05V
11V ÷ (100Ω + 261Ω) = 30.5mA
3.05V × 30.5mA = 93mW
1/4W品で大丈夫そう。
続いてRC回路のコンデンサーを考えます。
手持ちのコンデンサーで一番容量が大きいものは100μF(25V)でした。PWM周波数=90Hz、R=100Ω、C=100μFとして、下記サイトで過渡解析した結果、パルスOFFでもあまり電圧が下がらないことを確認しました。
http://sim.okawa-denshi.jp/PWMtool.php
なお、PWM周波数は80~100Hzくらいらしいです。
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実際にリレーのコイル側にRC回路を入れたところ、チラつきがなくなりました!
以前はギアをリバースに入れると、リレーから「ジーー」という音がしていました。リレーがPWM周波数に沿ってON/OFFを繰り返していた音だと思われます。RC回路を入れてからはこの音がなくまりました。
写真は抵抗とコンデンサーが剥き出しですが、実際は絶縁保護しています。
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参考・・・
バックカメラの取説によると動作電圧は12Vとなっていますが、CMOSイメージセンサーを使っているのでもっと低い電圧でも動作する気がします。試しに、リレーを介さず、バックランプとバックカメラ電源入力をRC回路付きで直結してみましたが、ノイズが表示されるだけでダメでした。
オシロスコープがあれば波形を確認しながら色々できるのですが、個人で持ってても使い道がほとんどない・・・。でも、オシロ欲しいですねーー。
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