参ったな・・・
見ている女はちゃんと見ているんだな
嗅覚か?
でも、いま着ているスーツだって
だいぶヨレヨレだぞww
ネクタイとシャツ、Vゾーンだって
最近は適当www いい加減wwww
だいたい寝不足がいけない
毎朝、あんなに慌しくなければ
もっと素敵なヘアメイクもできるんだwww
どこがいいってゆうのかね?
でも、わかる女には判るんだな
しょうがないよ。これが俺なんだもん
でも、あんまり期待しないようにしよ
そうとう気に入らなきゃ、こっちだってガツガツなんてしないし・・・・
午前10時のモーニングブレイク
久しぶりにあうナイトシフトの先輩
お茶と缶ジュースでだべっていると
マリアが俺の背中をバンバン叩いてくる
ねーねー 最近元気ないじゃん
俺: うるさいなぁ、私は元気ですww
元気だからって、ニコニコ大アピールする必要ないっしょ?
ねーねー、明日ランチどうするの?
俺: なんで?
ランチの時間空いてる?
俺: なんで?
この女に係わると碌な事が起きない
みんなそれを知ってるから近寄らない
46歳で女ぶりは良くお洒落で金持ち
日本語も上手い
15年前に8歳年下の日本人男と結婚した
えへへへへへへぇ
とマリアは困ったようにいたずらっぽく笑うwwww
げげげげげげげの鬼太郎
この女のこの媚態は、かなりの危険信号
顔を半分歪めて返答する
俺: なんで? 普通に食事しますけど
忙しいから、どうなるかはわからないよ。なんで?
うん、いいや、また今度
変だなと思いつつも、そんなことがあったのも忘れてしまった翌週
またマリアが廊下で俺を呼び止める
ちょっと、ねぇねぇ 今週ひま?
俺: なに? なんですか?
あのねぇ いっしょにランチしたいって
俺: なに!?
受付けの子だよ でも、あなたたぶん知らない人かも・・・
誰かどこかの女子が俺にお近づきになりたいとアプローチ!?
それなら、話は変わって来るぞえ・・・・
はて?
受付けにいる女って何人もいるみたいだけど
俺の知らない間に激しく入れ替わってるからなぁ
いろんな事務所が同居するビルだから
入り口にいる女子のことなど、全部把握できてるわけではない。
誰でもいいが、タイプじゃないヤツだったらチトめんどいな。
まぁいいや、友達になってその女を糸口に漁を始めれば・・・・
忙しかったり、昼休みにいっしょにならなかったりして
それ以来、マリアと話す機会があまりなかった
それでも同じビルディングに出入りしているので顔は
しょっちゅうあわせている
こんどは、こっちから彼女を呼び止める。
立場は逆転
ハイ!マリア! ところでこの前のランチの話だけど
マリア: うんうん、あれねぇ、一緒に食べたいって
言ってたヨ、あ、電話ネ(携帯が鳴る)
またあとでネ
マーリアさん、元気?
マリア: 何よー? なにかあったか?
えへへへ・・・・何もないけど
教えてよ、誰なの?・・・・ランチ
日にち言ってくれれば調整しますwwww
マリア: うふふふぅ、じゃあ、明日の昼は?
彼女やっぱり言ってたヨ
昴野さん、あたしのこと知らないって
だから、どの人?マジで名前だけ教えて?
マリア: いいじゃん、判らない方が、おもしろいじゃん
マジで、いろいろあるから、取り合えず教えて (*´∇`)ノ
問題ないでしょ?ランチは絶対行くから
マリア: しょうがないなぁ・・・・・・
じゃあ、明日教える、若い子だよ。
ひっぱりやがって。
しかし、話自体は本当みたい。
ここまでもったいぶるのは変だし
それにしても、気になるし、なんだが気が重くなってきたなぁ
わかってはいるが、期待は全然しないでおこう (-ω-`)
人間て毎日の生活に
埋もれてしまっていると
分からなくなってしまうけど
いろんなことに対して深く深く
期待して生きているような気がする
たくさんの人が
毎日活動的に精一杯
生きなければいけないって言うのは
その期待と期待がぶつかって
どっかで新しい引っかかりのようなものを
この世の中に生み出していくこと
それが大切で、人間が出来る事の全ては
それなんではないかなってぼんやり思う
いろんな人とたくさん会話を交わすことでもいいし
美味しい物を食べること
変わったものを見ること・聴くこと
こまごまメールをやり取りすることでもいいし
今日あったことや思いついたちょっとしたことを
ブログやツイートに乗せて
この自分を取り巻く世界に
放り出すことでもいいのだろう。
忙しさがひと段落した翌日の10時過ぎ
暇を見つけてマリアの仕事場を訪れる。
ねぇねぇ、 と周りに対して目立たないように
マリアに声をかけた。
マリアの仕事は現金の出納を
いろんな部門の人間に対して行う業務
札束とコインを数えながら
急がしそうに、金を捌く
俺の横に様々な事務所や店のキャッシャー達が訪れては
マリアから両替してもらった金やファンドを受け取とる
合間を縫いつつ、自分でもうんざりしながら
そしてニヤつきながらマリアに話しかけたwww
マーリアさん、おはよう、お元気?
マリア: あれ? おはよう
でさ、取り合えず教えてよ、名前だけ
マリアは忙しそうに 「うん」 と答えた
現金を数えながら、札束のカウントマシーンも動かしている
その間にも、数人の人間がファンドを取りに来た
ねぇ、誰なの?
マリア: ・・・ うん ・・・・・・
なんだか機嫌が悪いようにも見える・・・?
ねぇ、だから誰なの? 俺の声もすこしうわずって来た
マリア: 今日、何日?
え? 今日、名前教えてくれるって言ったじゃん・・・・
マリア: 今日、何日?
はい? 今日は4月1日だよ
マリア: 4月1日は何の日?
え? エイプリール・フール・・・・・
マリア: だから、あなた、今日はApril foolでしょ。。
「知ってるよ! 4月バカ・・・ 馬鹿を騙していい日だよ・・・・
そうじゃなくて、ランチ一緒にしたいっていう女の子の名前だよ!
俺が聞いてんのは!ゎゎゎゎゎゎ・・・・・・・・・」
すこしトーンの上がった自分の声が
自分の頭蓋内部にこだまする
クリーニング店のおばさんが、横に現れてマリアに
両替を頼んでいるのが、時間が止まっているように
まるで音がなくなったようにシンとして見えていた。
マリアが俺のほうをむいて笑っているwwww
そのあと俺は、力なく人差し指で
自分の方を指差していたような気もするが・・・
よく想い出せない。
Respectfully
昴野Exi郎
Posted at 2012/03/26 23:48:44 | |
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品川みみぶくろ | 日記