2015年08月12日
川内原発の再稼働について
新規制基準に合格した鹿児島県の川内原発が残念ながら再稼働されてしまいました。新潟県泉田知事は川内原発再稼働に対して福島原発の事故の検証も終わってないのにと不快感を示していました。世界一厳しい新規制基準と言われてますが、ヨーロッパではフィルターベントと併せて万が一メルトダウンした時に炉心を受け止めるコアキャッチャーが義務付けされています。日本ではコアキャッチャーは導入されていません。原発の安全対策をするほどコストアップにつながって割に合わなくなるから電力会社は消極的なんです。本来は安全対策なんて言われる前にやるべきなんですが、危機感が足りない上に目先の利益ばかり追求した結果です。
それを見かねた泉田知事は東電に対してたびたび原発の問題点を指摘し続けて改善させてきました。例えば、フィルターベントの設置方法や運用基準、免震重要棟の設置、避難計画などです。極めつけは東電の本社を刈羽原発の敷地内に建てるように要求しました。これは福島原発の事故の際に本社による対応の不手際が露呈しました。泉田知事は「本社が別にあることが、緊急時に責任を持って対応できない足かせになっている」と問題視していました。全くその通りです。事故が起きた時に本社の人間だけ東京の安全地帯からでは現場の苦労なんてわかるはずありません。新潟本社はできたものの残念ながら刈羽原発ではなく新潟市になりました。
過去に日本では原爆が投下されて多くの命が失われ、70年経った今でも放射能による後遺症に苦しんでいます。福島の人たちも被曝の恐怖に苦しんでいます。福島原発が収束せず、いまだに汚染水が漏れています。長い目で見ると周辺の住民の被曝が心配です。爆弾と発電所の違いはありますが、人間に原子力エネルギーは使いこなせません。医療用を除いて研究・開発から手を引くべきです。
人間が作り出したものである以上絶対に大丈夫という完璧なものはありません。そのヒューマンエラーを減らす努力は大事ですが、だからと言って確率は低いが発生する航空機事故と原発を同列に扱っている人がいました。しかし、一度事故が起きた時の被害が大きすぎます。だから、少しでもリスクがあれば使うべきではありません。原発は決して必要悪ではなく絶対悪なんです!危険性を認識しているから原発は田舎の方に建てています。どうしても原発が必要でしたらご自分の街に建ててください。そうすれば他人事じゃなくなりますから。
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Posted at
2015/08/12 17:46:46
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