名付けの親に教えられ… ④

盆休み3日目の日曜日、一睡も出来ぬまま朝を迎えた。

2、3日前ゎ朝から蒸し暑かったが この日ゎ秋の様な爽やかな朝だった。

珍しく おいらより先にU-SHINが起きていて1人 リビングでテレビを観ていた

『お前 お姉ちゃんの事 どう思う？』と尋ねてみる…

『ん〜別に〜』

何とも無関心な予想通りの応えが返ってきた。

普段ならもっと突っ込んでみるのだが、それ以上何も言えず無言のまま 2人でディズニーチャンネルを観ていた…




とりあえず2日続けて大阪に向かうのだが、この日ゎ須磨の楓さんの実家までクルマで行き、そこから電車で心斎橋まで行ってみる事にした。
これゎ万一、あぷこが大阪に通う様になった時の下見と 普段ゎほとんどクルマでしか動かないので子供たちと楓さんの社会勉強の為。
それと、実家に行く序でにお義父さんに相談したかったからである。

昼前に楓さんの実家に着き、早速 お義父さんに相談する。

お義父さん曰く、『あぷこゎまだ社会に出ても通用せんやろ。まだまだ子供やで。』

ごもっともです(;´Д`)y─┛~~

全校生徒が極端に少ない田舎育ちな上、今日日の横一線皆んな友達的な教育を嫌ほど受けているあぷこが、人を蹴落としてでも上に上がらないとならない芸能界でやっていける訳がない…

一方でお義父さんゎこうも言った

『まぁ、あぷこがやりたいって言うのだから やらせてやりたいとも思うんやけどなぁ〜。もしかしたそっちの才能があるかも知れんのに 頭ごなしにあかんとも言えんなぁ』と…

要するにお義父さんもおいら達とほぼ一緒の考えだった。



そうこうするうちにオーディションと言うか面接の時間が近づいて来たので出発。

一回の乗り換えで1時間程で心斎橋に着いた。


事務所に入り 面接の時を待つ。

10分程待たされて お呼びがかかり一家揃って席に着く。

そこにゎハーフ顔でモデル上がりっぽいお姐さんがいた。どうやらあぷこの担当らしい。



担当者から名刺を承り、開口1番、
『2次オーディション終了後、本社に内容を送ったところ、子役及び俳優として“あぷこちゃんいいね”と多数のスタッフから名前が上がりましたので当プロダクションぇの所属をお受けいたします』

な！

驚きながらも、『オーディションに来た奴皆んなにそう言ってんちゃうん？』
と、基本ネガティヴな性格なおいらの
【世の中そんなにうまくゎいかないもんだ！】センサーが全開にwww

肝心なあぷこゎと言うと…
喜んでいるかと思いきや かなり緊張して戸惑ってる？


そして担当者から今後の流れをあぷこ本人及びおいら達両親に説明があり…

『とりあえず今のままでゎ商品としてゎ成り立ちませんので小学生のうちゎ月4回、中学生になると月6回のレッスンに出てもらいます。 その間にもテレビや映画、舞台やＣＭ等、需要のあるお仕事をプロモートさせて頂きますのでその都度オーディションを受けてもらいます。それに伴うレッスン費用やオーディションを受けるための交通費等ゎ実費になりますがよろしいでしょうか？』


ハイ出ました！ やはりな。


『それと、レッスンやオーディション、仕事現場にゎ保護者の方のご同行をお願いします』
やと…


まー淡々と言いはりましたわ(;´Д`)y─┛~~

金の事ゎともかく、オーディションや仕事まで親が同行って…
おいらが行く訳にも行かんので行くとしたら楓さん。

レッスンゎ大阪やからまだ行けるとしても 番組オーディションや仕事になったら東京とかも当たり前になる…

『学校や習い事の方ゎ普通に行って貰って結構です。うまく両立して下さい。他の方々もそうやってますんで…』


学校ゎ普通に行っていいやと？

当たり前やないかそんなん。高校生や大学生やあるまいし、ましてやまだ義務教育真っ只中やっちゅうねん！

子供を役者にしたくてたまらない親ならありがたいお言葉なのだろうが、こちとら極普通に育てている親なんやから これにゎちょっとカチンときた。

ので、この場での返事を避け、後日返事するとおいらが伝えたところ、
『あー、時間が無いので早目にお願いします。レッスンのお金でしたら分割などでも構いませんので…』


誰が金の事言うとんねん！
椅子投げて帰ったろか思たわ ホンマ(-_-;)


怒る気持ちをぐっと堪え 面接を終えたのである。