デュカト バーストナー エンジンチェックランプ(MIL)点灯P0235
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
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4泊5日の弘前城の満開の桜見物旅の帰路、花巻あたりを走行中にエンジンチェックランプ(=MIL:マルファンクションインジケータランプ)が点灯(画像右下の色がアンバーの方。中央のアンバーは球切れ警告です。ブレーキランプバルブをLEDに換えたので絶賛常時点灯中)。
車載しているフィアットの取説を見るも液晶にコードを表示させる方法はなさそう。
ネットに載っていた、ツールを使わないでデュカトの故障コードを消去できるというおまじない(IG-ONでアクセルペダル全踏み込みで30秒待ってから、ブレーキペダル6回踏み込みIG-OFFして1分待つ)でも適用型式が違うのか、消えず。
幸い走行には特段の支障がなく、若干緩加速のスムースさに欠ける気がするものの普通に走るので、そのまま旅は継続。
休憩をはさんで3回ほど走行と停止(IG-ON/OFFを伴う)を繰り返したところランプは消灯。これは故障を検知してから2回から数回の走行の間、故障検知を実行する走行条件に入ったのに再度同じ故障が検知されない場合は故障コードを内部に記録したままランプを消灯する制御仕様なんだと思います。
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スマホ側のアプリは、最近いちばんポピュラーみたい?な”Car Scanner”(無料)にしました。
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果たして、
検知されていた故障コードは”P0235:ブーストプレッシャセンサ回路異常。低い側へのズレ”でした。
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”故障”と言われたブースト(過給圧)センサはこちら。ターボ下流をぐるーっと見ていったら、エンジン前部、シリンダヘッドの前側、アルミのインテークマニホールドの上側に刺さってました。樹脂のヘッドカバーをカパッと外すと見えます。
BOSCH型番で調べたら吸気温度と圧力の二つを計測するコンビネーション型のセンサでした。
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アプリで故障を確定した瞬間の制御状態を示す”フリーズフレームデータ=スナップショット”を確認すると、エンジン回転数1310、吸気温10℃で車速54キロ、アクセル全閉時にブースト圧18kPa(絶対圧)で故障確定しています。大気圧は101kPaなので18kPaは相当な負圧では。
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本機のP0235の検知メカニズムがわからないのでなんとも言えませんが、センサの電源ピンの接触不良でセンサ出力のグランド電位張り付きか、フリーズフレームによるとエンジン回転数に対して吸入新気量がとても少ないのでEGRガスをインマニに吸い込ませるためのインテークスロットルバルブ(画像の部品)とEGRバルブが誤って両方全閉になり、本当に一時的に18kPaが発生したかと想像します。
が、検知時の他の制御データがないので真相不明でトラシューはここまでです(メーカー開発エンジニアだと秘匿されたメモリーから時系列で確定時の関連パラメータを全部読めるはず)
そのあと何度もIG-ON/OFFを伴う走行を繰り返していますが再点灯は無し。接触不良じゃあ無いんじゃないかなあーと思います。状況証拠から故障を検知する仕組みの誤検知かと。故障検知しきい値設定を行った車両メーカーやB社や委託コンサル会社のエンジニアも全世界のリアルワールドで発生する全ての挙動に対してマージンを持たせたしきい値設定することは出来ないので、交通量小、下り基調、燃費を気にして最小限かつ超ゆっくりのアクセル操作の数十分連続は想定外だったかなあと。
インターフェースTOOLは車載しておき、次の点灯に備えてそのまま運行することにします。
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で、
トラシューは一度棚上げなのですが、お伝えしておきたいのがこちら。
うちのデュカト250 2009年式 左ハンドルのOBDカプラはこの画像の中央に位置します。運転席ハンドル左下のFuseボックスのリッドの中です。
OBDカプラの上側にFuseボックスがあるのですが、これが邪魔してVEEPEAKのインターフェースTOOLが奥まで刺さりません。無理やりグイグイ押し込んでやっとTOOLに通電でき、LEDが点灯しました。
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TOOLの上下幅がありすぎるせいか(ひとさし指のところの面が上のボックスに引っかかるのです)、それともデュカト側のFuseボックスの位置が設計公差を外れてるのか、どちらがOBDカプラの標準規格をファールしてるのか測定する気力は有りませんが、デュカトに対してこのTOOLは失敗だったかな~。アプリとの接続には何の問題もなかったけど。また、抜くときも短いので掴むところがなくて、下からマイナスドライバでこじらないと抜けないのです。ご参考までに、です。
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【2409追記】出ました。2回めです。東北遠征の途中、緩い上り下りの自動車道を超ゆっくり微妙なアクセル操作で最大限の燃費走行をしていたら、昨年以来のMIL点灯P0235、ブースト圧センサ電圧低過ぎ検知です。検知時の走行状況とフリーズデータの主要な値が昨年同等なので、きっとブースト圧センサやハーネスなどの電気的不良ではなく、検知ロジックやしきい値設定が自分の運転に合わないとか、もしかしたらEGRバルブやEGRの為のインテークスロットルバルブの作動渋りによる誤検知だと思います。クリアコマンドを打って履歴消して終わり。
ツールを車載しているととても気楽。
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検知後、ちょっとデータ取ってみました。画像左半分が緩い下り坂でアクセルオフのエンブレ状態でエンジン回転は上がってます。右が緩い上り坂走行時で緩加速です。上のグラフがブースト圧、下がエンジン回転数。大気圧が約100kpaなので、下りでは随分負圧になるもんですね。各バルブの開閉のタイミングで、なにかの拍子に18kpaまで下がっちゃうこともあるのかな、です。
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【2504追記】デュカトの当該バリエーションのエンジン制御コンピュータをはじめとする全制御ユニットの故障コード(DTC)の検知内容がわかるサイトがありました。ISO標準でない(排ガス関連ユニットだとP2XXX)メーカー独自設定コードはこれがないと分からないので、助かります。
aftersales.fiat.comです。
うちのデュカトのエンジン制御ユニットはBOSCH EDC17Cでした。インジェクターがピエゾのシステムですね。
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