
<生殖幹細胞>卵子の元、ヒトで確認…日米チーム
毎日新聞 2月27日(月)3時0分配信
ヒトの卵巣の中から、成長すると卵子になるとみられる細胞を、米ハーバード大マサチューセッツ総合病院と埼玉医大のチームが見つけた。従来、卵巣にある卵子の数は有限で、加齢とともに減少する一方と考えられている。今回発見した細胞は卵子の元になっている「生殖幹細胞」とみられ、ヒトで確認されたのは初めて。抗がん剤治療などで生殖能力を失った人などの不妊治療に役立つ可能性があるという。米科学誌ネイチャー・メディシン(電子版)に27日、論文が掲載された。
埼玉医大のチームは、性同一性障害の治療のため同大で卵巣を摘出した20~30代の女性6人から、研究目的で用いる同意を得た。提供された卵巣を米国へ持って行き、ハーバード大チームが生殖幹細胞とみられる細胞を採取。目印を付け、卵巣組織に注入してマウスの卵巣へ移植した。約1週間後には、卵巣内で目印を付けた細胞が卵子のように成長していた。
高井泰・埼玉医大准教授(産婦人科)は「やむを得ない理由で不妊になる人から事前にこの細胞を採取しておけば、治療後に出産が可能になるかもしれない」と話す。一方で「不妊治療に使うには、倫理的な問題を議論する必要がある」と指摘している。【野田武】
みなさんご存知のように、『卵子は新しく作られることはない』ってのが今までの定説でした。
少し前に「マウスではもしかしたら卵子を作ることができるかもしれない」ことが示唆された。なんてやってたので、もしかしたら人間もできるんじゃね?とか思ってました。
そしたら、とうとうやってくれましたね。しかも時々お話を聞かせていただいてる埼玉医大の先生じゃありませんか~!
話を戻して。
女性は胎児期に卵子の元を完成させ、生まれてくるまでに、その中からセレクトされたものだけを維持して生まれてきます。そして、それを初経から閉経まで毎月使っていくわけで、男性のように新しくどんどん作っているわけではありません。だから卵巣予備能などと言われ、「もう終わりだね」となってしまうわけです。
しかし!今回の研究成果は、卵子も「作る環境さえ整えてやれば、新しくつくりだすことができる可能性がある!」となったわけです。
上でリンクさせてるNature Medicineの元ネタ読むと、「目印」がGFPだってことがわかります。以前紹介した光るネコのあれですね。
いやー、科学ってすごいですねぇ。
やっぱり注目は「幹細胞」です。
ここまで行くと、どこの組織にでもあるんじゃないかなぁなんて思えてきて、将来の再生医療が楽しみでなりません。
さて、どれぐらいの時間で、技術が確立され、法整備され、倫理的にクリアされて臨床応用されるようになるのか?ならないのか?
凡人の私は、座してその時を待つことにします。。。楽しみだなぁ。。。
リンク貼ってたんだけど、行けなくなったみたいです。ごめんなさい。
画像見てくださいね。。。
Posted at 2012/02/27 11:29:47 | |
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