2012年01月18日
2009年のブログ
2009年にハヤブサ猿人のブログに記載したモノを当時の事を思い出し初心忘れべからずの気持ちで再度いっきに載せることにしました。
デトネーション と 諸々
簡単にお話をさせて頂きますがデトネーションが起こりやすい原因として、圧縮の上げすぎ、ブーツトのかけ過ぎ、点火時期の進めすぎ等があると思います。
主にチューニングエンジンに多く見受けられます。
ピストンが溶けてエンジンが壊れてしまった経験がありませんか?
ピストンが溶けている場所は決まってインテーク側ってきずきました・・・・?
燃焼室の中ではインテーク側とエキゾースト側では燃焼温度が異なります。
インテーク側は常に常温のガソリンと空気が入り込み、エキゾースト側は爆発した熱い排気ガスが出て行きます。
したがって混合気が燃える順番は温度の高いエキゾーストから温度の低いインテーク側に爆発してゆきます。
そうすることで完全燃焼しない燃えかすがインテーク側に残りこれが異常燃焼の原因の一つになっていると思います。
ですからデトネーションを起こすとピストンのインテーク側が溶けてしまうのではないかと思うのです。
皆さんはどう思いますか?
デトネーション
デトネーションがどこが一番起こりやすいか?
ビストンのインテーク側になります…?
何故かと言うとインテーク側とエキゾースト側の燃焼温度の差によるものです。
そろそろ仕事の時間になったのでこの続きは後ほど…!!
トルク と 負荷
さて、エンジンが一番頑張っている所の話ですが、皆さんもうすでにお気付きになっていると思いますが・・・・。
そうピークトルクの回転域の所です・・・!
まずは全開が出来る回転域を低回転として話を進めますね。
エンジンにいろんな仕様がありますがどのエンジンにもパワーとトルクがありますよね。
パワーに関しては以前話をしたように回転数に比例して上がりますね。
高回転は惰性で回ってしまう傾向がありますから100%そのエンジンが頑張っている訳ではないと思います。
低回転では低回転なりの負荷しか掛かりません・・・?
低い回転ではまだトルクも当然パワーも最高に達していないからです。
最高に達していないって事はまだ頑張りが足りないと言うことになります。
したがってピークトルクの所がエンジン自身の力を最大限に出していると言うことになります。
実際にベンチの荷重計の針が一番上がるのがピークトルクの所です。
なんか余り良くわからない説明になってしまいましたね!
ただ今回知ってもらいたい事は低回転では高負荷は掛からないと言うことと高回転でも高負荷は掛からないと言うこと・・・・。
一番の高負荷(荷重)はピークトルクの回転域と言うことを覚えて下さい。
ピストン スピード
ピストンスピードですが正解は3の真ん中(本当はクランク角で言う90°付近なんですが)です。
これから書くことはあくまでも私個人の考え方なのでご意見のある方はご指導と程宜しくお願い致します。
90°と聞いてピンと来た人も居ると思いますが、90°付近がピストンスピードが一番速いと言う事は吸入する力も一番有ると思うんです。
って言う事はこの付近にカムを最大リフトさせてあげれば良いのかな・・なんて考えました。
ただ今までの経験からだとバルブタイミングは2.0Lまでのショートストロークは100°~110°、3.0Lまでのロングストロークは105°から115°ぐらいが使えるとこだと思います。(エンジンの仕様によっても違いますが)
このズレはいったい何なのか考えると、シリンダーの中の圧力がシリンダーから燃焼室、燃焼室からバルブまでのロスかなと思います。
このことは回転によってベストなバルタイがあることからもわかります。
低い回転ではバルタイを速めにして高回転では遅らせるとトルクがありパワーの有るエンジンになります。
回転が低いとピストンスピードが遅いためロスが少なく回転が高いとピストンスピードが速くロスも大きいのではないかと思います。
私が思うピストンスピードとバルブタイミングの関係でした。
ちなみに排気はこの反対を考えれば・・・・・・!
メタル合わせ
今夜はメタルあわせについて簡単に・・・・!
メタル合わせはエンジン屋さんによって色々だと思います。
今からのことは私のやり方で全てが正しいと言う物では無いと思うので参考までと考えて下さい。
あらかじめクランクジャーナルの外径を測定しといて下さい。
まずメタルをブロック側に収める前に、メタルなしのままで穴の通りを測定します。(ブロック側のメタルが収まる方の高さです)
たとえば1番と3番と4,5番と7番の高さが0としたら2番が0・01mm低く6番が0.01mm高いとすると2番は1,3,4,5,7,番より0.01mm厚いメタルを入れ、6番は1,3,4,5,7番より0.01mm薄いメタルを入れます。(意味解るかな?)
次に1番から7番まで同じ厚みのメタルをクランクキャップ側に付け規定トルクで閉めます。
次に測定ですが、私はシリンダーゲージでメタルの手前と奥のX,Y,Z軸を測定します。(一箇所で6回測定します)
そしたら計算します。0.01mm位の誤差までならOKとしています。
さらっと簡単に説明させて頂きました。
シルビヤ 180SX乗りの皆さん、知ってました?
さて今宵はSR20のライナーについて少し・・・・!
SR20はアルミブロックでライナーが入っているタイプでボーリングしてしまうとシリンダーの肉厚が薄くなり強度不足になってしまいます。そこでライナーを入れ替えてボーリングする方法をお勧めていましたが・・・・・。
社外のライナーを色々試してみるうちに500psをこすとなんとライナーが落ちると言う症状が起きるのです。(当時は信じられませんでしたが)
そうするとエンジンは全損ですね。
でも今では加工方法を考えて落ちないようになりました。
今でもこの加工はよく頼まれます。あの人にも頼まれました↓
550psあるこのひとの3号車もまだまだ現役で走っているようです。
ピストン・・・
さて、今日はピストンについてすこし・・・・。
実は私はピストンについてはよく解らないのが正直な所で、出来れば逆に皆さんから教えていただきたいのが本心です。
ですが、私が知っている所と経験で得た事を話をさせて頂きます。
まず、ピストンの種類としてソリッドスカート型とスリッパスカート型の二種類が基本とされています。一般的な物は写真のようなスカート部が丸いものがソレッドスカートピストンです。
円すい状ピストンは、ピストン側面から見るとスカート部の径が大きく、ピストン・ヘッドの方が径が小さくなっています。
これは、ピストン・ヘッドの方が燃焼による熱膨張の影響を受けるために、熱膨張した時に1番いい状態になるように予め小さくしているんです。つまりピストントップの温度とスカート部の温度が違うと言うことです。
円状ピストンは、ピストンをスカート下部から見てみると、回転方が横より直径が大きくなっています。
これは、一般にピストン・ボス部の肉が厚くそのほかの部分よりも熱膨張が大きいために、これも予めボス部の直径を小さくしといて、熱膨張した時に1番いい状態になるようにしているんです。
ピストンの材質は一般にアルミ合金が主流です。気になる合金の中身はアルミニウム、銅、シリコン(ケイ素)、ニッケルが入っていて、この中でシリコンの含有量が多いものを高ケイ素アルミニウム合金ピストン、少ないものがローエックス・ピストンと呼ばれています。最近はこの高ケイ素アルミニウム合金ピストンが多く出回っているようです。高ケイ素アルミニウム合金ピストンとローエックス・ピストンでは膨張率が違うためピストンクリアランスも考えて加工しなければいけません。
えっーと、後はピストンの作り方で、2通りあります。1つは鋳造、もう1つは鍛造です。鋳造は型に流し込んでつくるもので鍛造は更に圧力をかけて、強度を増すものです。
この鍛造ピストンがチューニングピストンとして皆さんが使用しています。
でっ・・・・!私が皆さんに言いたい事は、ピストンを選ぶのに迷いがあるのならまずソレッドスカートピストンです。スリッパースカートピストンは耐久性が今一で信用おけないからです。(どこのメーカーとは言えませんが実際に一年程でクラックが入ってしまいました)
今日は何だかいつもより一段と難しい話になってしまいましたね・・・・!!
カムについて
皆さんカムを選ぶ時何を基準にして選んでますか?
何度のカムを入れますか?とかリフトはどうしますか?って聞いても大体が応えられずに逆にどうしたらよいですか?と聞かれるのが現状である。
まず私が話をしてあげるのは296°は9500rpm位、288°は8500rpm位、272°なら7500rpm位かなって・・・?冗談みたいな本当の話です。いい加減ですよね私も・・・!
後はリフトですがここからが大事ですよ。リフト量はバルブ径の30%までです。なぜかと言うと30%以上は吸入効果アップが望め無いからです。
例えばRB26場合、INバルブが34.5Φなら10.35mmのリフト量が必要だと言うことなんです。
後はあなたが何度のカムにするかです。これでカムは決められましたね・・・・・・。
当然リフト量が増えればバルブとピストンが干渉してしまう恐れがあるためにピストンにリセス加工を追加工しなければいけませんよ。
ただもう一つ大事なものがあります。そうですプロフィールです。
ここは一番の秘め事として私も余り話はしない部分なので簡単に説明しますね・・・?
100°で組んだ2本の288°のカム有ります。上死点の時にAのカムは1mmリフトしました、Bのカムは0.8mmリフトしました。2本の違いが解りますか?
意味解ります・・・・・???
ポート研磨
さて今夜はポートについて少し・・・・・。
私がポート研磨をするに一番重要にしてるのがやはりバルブ径です。
バルブ径を基準にポートの大きさを決めています。
写真のような図を作りポートのポイントとなる所に寸法を記入して研磨を進めて行きます。
バルブ径に対してポート径は79%の大きさにするのが吸入効率上最大の効率になると言われていますが、私はこと数字を基準にして自分の経験を生かしてポート研磨をしてます。
最近のエンジンはNMLのままでINポートは大きくなっているのでほとんど削らずにEXだけをガッツリ削ります。シート部から出口に向けてラッパ上に削るだけですけどね・・!
リューター歯である程度形にしたら今度はペーパーで仕上げます。これだけです。これだけでパワーもトルクも大丈夫全然問題ありません。ポート形状さえしっかりしていれば鏡面仕上げなどいりません。無駄の極致です。くたびれ儲けなのですよ・・・。
なぜ私がこれだけ言きれるかは何度も何度も同じ条件でテストしているからです。ベンチでテストした時も数字的にも何も変わらず、実際に走ってみても実感できる程の変化も感じられませんでした。
だからバルブやポートはペーパー仕上げだけでOKなんです。
みなさんも無駄な努力をしないようにね・・・・・。
以上の事はあくまでも自論に過ぎません。正解かどうかは自分でも解らないところです。
あくまでも参考までにしてください。
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Posted at
2012/01/18 17:57:37
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