定禅寺通り
仙台のオアシスにして広大なイヴェントスペース
2012年02月01日

仙台市街地中心部を東西に貫く大通り。
「仙台市民会館」「せんだいメディアテーク」や「東京エレクトロンホール」などの公共施設、西公園・市民広場・勾当台公園・錦町公園などの大公園を沿道に抱えていて、一年を通じてイヴェントごとの絶えない賑やかな通りである。
仙台を舞台に撮影された映画「ゴールデンスランバー」では、物語前半のハイライトシーンである首相の凱旋パレードと首相暗殺のシーンが定禅寺通りで撮影されている。
仙台の年末は、定禅寺通周辺で開催される「光のページェント」はじめ、大通りの電飾で彩られる。広いケヤキの並木道は光輝き、年末の多忙にくたびれはてたオジサンにとっても、それはそれはファンタジックな光景だ。
「光のページェント」の来歴を紐解けば、それなりに歴史のある催しであることを仙台で勤務するようになってから初めて知った。近年似たようなイルミネーション・イベントが多いため、ひょっとしたら仙台のほうが「パクった」と思われているかも知れない。
神戸ルミナリエは震災復興を願って、東京ミレナリオはミレニアムを記念したイヴェントで、いずれも歴史は浅いがマスコミの扱いが大きい所為か、これらの方が全国区になっている印象を否定し得ない。
全国的に有名な「仙台七夕」と同様、杜の都の冬を美しく彩るイヴェントとしてもっと広報されてもいいのではないかと思う。
「よさこい」といえば土佐高知
「ソーラン」といえば蝦夷北海道
「阿波踊り」といえば阿波徳島
もちろん其々の「本場」では最大最高のイヴェントだが、最近はこれらのイヴェントも全国区になっていて、意外な街で上記お祭りのポスターを見かけることがある。場所によっては「よさこいソーラン」なんていう「合わせ技」もあったりする。
たまたま立ち寄った先で、巡り会わせで年に一度のお祭りの日に逗留する幸運に恵まれたとしても、お祭りの内容がどこでもやっているようなものだったり、別に「本場」が存在するようなイヴェントだったりすると、正直がっかりしてしまう。
まるで、お釈迦様の手の内から抜け出られなかった孫悟空のような気分、と表現したらご理解いただけるだろうか。
電飾にしても阿波踊りにしても、街興しの起爆剤やお祭りを盛り上げるコンテンツとしては、申し分の無いもの。一時的にせよ街が綺麗に彩られたり、週末に楽しい祭りに参加できることは、決して悪いことではない。
ただ、もはや「どこでもやっているイヴェント」となり果ててしまうと、新鮮味が薄れ人々の関心を喪っていくのも時間の問題。
元々ある特定地域の「オリジナル」であったものが、他地域にパクられ消費され尽くしてしまった結果新鮮味を喪い、悔しいかな結局本家分家パクリが何れも共倒れしてしまうことがあるかも知れない。
何事も、オリジナルのコンテンツをゼロベースで創り上げるというのは、非常な苦労と苦痛と苦悩が伴う。
一方で、イヴェントごとに行政が関わってきたり、商店街や自治会といった地元団体の支援・後援を受けていると、「失敗が許されない」というプレッシャーもあるだろう。
いきなり「全く新しいことをやってくれ」と頼むつもりはない。
オリジナルがどこか別の処にあるイヴェントだったとしても、多少なりともオリジナリティーを醸し出す努力、そのオリジナリティーを維持・発展させていく努力を欠かさないで欲しいと常々思っている。
住所: 宮城県仙台市青葉区一番町4丁目11
関連リンク
タグ
関連コンテンツ( ゴールデンスランバー の関連コンテンツ )
地図
関連情報