猿猴橋町電停
安全地帯だけの屋根なし停留所
2012年03月27日
広島電鉄の路面電車に広島駅から乗車すると、発車直後に案内される最初の電停。
広島駅からわずか200mしか離れておらず、利用者が少ないため屋根も電車接近表示装置も配置されていない。
私自身何度となくこの区間を乗車しているが、この電停で乗降があった記憶がない。後述するように電車の通過数・バラエティ共に最も多い区間なので、愛車と一緒に写真を撮影しているが、どの画像にも利用者の影は写っていない。
広島の路面電車開業と同時に設置された、市内で最も古い電停の一つだが、昔から利用者が少なかったようで戦中の1942年に一旦廃止。戦後の1949年に復活するまで路線網から消えていた。
広島駅から猿猴橋町電停を経て的場町電停までの区間は、広島駅発着の1(紙屋町経由広島港行き)・2(宮島口行き)・5(比治山下経由広島港行き)・6(紙屋町経由江波行き)各系統が通過する、広島電鉄路線網の中で最も賑やかなところ。隣の的場町電停は1・2・6系統が停まる本線の電停と、5系統が止まる皆実線の電停が別になっているので、起点の広島駅を除けば、猿猴橋町電停が「最も電車観察を楽しめる電停」となる。
路線バスのルート始め、広島駅へ向かう自動車交通の多くは北西側に掛かる「駅前大橋」を利用するため、この区間は電車とは逆にクルマ通りが比較的少ない。愛車を路側に止めて、路面電車とのツーショットを狙うのに都合がいい場所でもある。
広島電鉄としては路面電車の高速化を図るため、二つ先の稲荷町電停から北上し、駅前大橋を渡って広島駅に至る「駅前通り線」の計画推進を求めている。
駅前大橋を併用軌道化するには軌道敷設だけでなく、それなりの補強が必要なものと思われるが、2000年に竣工した駅前大橋はその辺も考慮した設計になっているらしく、「駅前通り線」整備を検討していくに際しての問題点としては挙げられていない。
「駅前通り線」が実現し本線系統の電車が移ってしまえば、猿猴橋町電停は皆実線の電車だけが通過する寂しい駅になってしまうだろう。
「グリーンムーバー」など本線系統の長編成車輌と、愛車の記念写真をお望みなら、早めにお出掛けになることをお奨めしたい。
住所: 広島市南区猿猴橋町
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