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2011年03月24日 イイね!

計画停電から始まるエネルギーシフト

計画停電から始まるエネルギーシフト今回の原発事故に端を発する計画停電は、企業活動や私たち住民にも大きな影響を及ぼしています。駅でもオフィスでもスーパーでも電気を減らして、節電の意識が芽生えたのは、ある意味で良い影響なのかも知れません。

いま日本で起こっていることと、下記に引用する文章とを重ね合わせて、アナロジーとして読むと面白いかも知れません。


----(引用開始)----

■トラクターから牛への動力転換

次に動力の変化を見てみよう。キューバでは、今から500年も前に使役牛が導入され、以降サトウキビ産業の発展とともに数を数を増やしてきた。(中略)しかし、カストロ政権は、ソ連からの手厚い救助をテコに急速な農業の近代化を押し進める。トラクターの台数は1970~90年で10倍の8万5000大に増え、パワーも40から75馬力と倍増した。(中略)だが、こうした機械化も旧ソ連圏から提供される石油と機械部品によってのみ成立するシステムであった。(中略)ソ連崩壊で石油輸入量が半減し、スペア・パーツが欠乏すると、最終的には半分以上のトラクターが動かなくなってしまう。そこで取り組んだのが、使役牛の復活であった。(中略)飛行場を備え数万ヘクタールもの水田で空から籾を播種していた国が、今はこうした技術を規定する一事例であると言えよう。


■持続可能な農業につながる牛耕

牛耕への転換は技術的には後退に思えるが、持続可能な農業という面から見るとメリットもある。第一は機械と違って壊れないことである。ふざけているようだが、いざ物資が途絶えてみると、輸入に依存する農業機器には持続性がないことがわかったのである。例えば、現地では壊れたトラクターはまず目にできない。というのも、壊れた機械はすぐさまばらばらに分解され使える部品は他に転用されてしまうからだ。洗濯機のモーターも捨てられることなく扇風ファンに使われているし、100円ライターもガスを詰めてリサイクルする職人がいる。(中略)なお、牛耕への転換は、ヨーロッパの大学によってキューバと共同研究されている。日本では開発途上国には農業機械を援助することで近代化を進めるという発想がいまだに根強い。だが、ヨーロッパは、ピーク・オイルを迎え近い将来には石油が高騰することを見越して、エネルギー危機にいち早く直面したキューバから、牛耕に転換した場合に、どのようなメリットがあるのかを、今から汲み取ろうとしている。まことにしたたかだ。
----(引用終了)----

出典『江戸・キューバに学ぶ”真”の持続型社会』



トラクターから牛へ、というと技術が後退したように思えますが、いまの日本の状況をみると何となく理解ができるから不思議です。

日本でも同じように、あらゆる生活必需品は電気やガソリン、ガスなどのエネルギーが必須となっています。冷蔵庫しかり、炊飯器しかり、掃除機や洗濯機しかり。万一、電気やガソリンなどが滞ってしまったら、極端に不便になることは予想できたことですが、いま実際にエネルギー危機に直面してみて、いかに今までの認識が甘かったのかを痛感させられます。

電力を消費しない、アナログな手段はもちろんあるはずです。薪を使ってご飯を炊く。洗濯板で洗濯する。箒と雑巾で掃除する。でも、実際の生活ではこうした低エネルギー生活は、しにくいようになっています。

日本の主な産業が電気機械や自動車であるため、各社の工場が生産し続けなくては経済が回らないシステムになっています。生産し続けるために消費しなくてはいけない。エコカー減税や、家電エコポイントなどで、必要もないのに毎年新品に買い換えさせるように促す日本政府。

しかも、こうした高度な家電製品は一般人の手に余ります。つまり自分では修理ができないのです。メーカーの短期間の保証に頼るか、さもなくば買い換えることを迫られます。自分で仕組みを理解し、修理して使い続けられないものは、持続可能性がありません。例えば、洗濯機を直しながら何十年も使い続けられる人はほとんどいませんが、洗濯板であれば誰でも一生使い続けることができるでしょう。

こうした製品は、電気というエネルギーが滞ってしまうと何もできません。電気がストップすることは想定しないで使い続けてきた私たちにも問題がありますが、それ以外の生活を許さないような社会の雰囲気にも問題があります。例えば、都心の住宅で薪を使った炊事など、事実上無理でしょう。でもこれが最も自然の摂理にかなった方法なのです。

家電製品どころか、発電所そのものですら、持続可能性がないことが分かりました。大事故を起こした福島原発ですが、電気がストップしたことが根本的な原因でした。すべてを電気制御にしており、電気がストップすることは全く想定していなかったのでしょう。だから電力会社も国も、原発は100%安全であると言い切っていました。原発の燃料であるウランは、無害化する指標である半減期がウラン235で7億年、ウラン238で45億年だそうです。何億年という途方もない長期間に渡って、地球上の生命に害を与え続ける訳です。そんな物質を扱う原子炉が、「電源が切れた」という単純な事故で、制御不能に陥ることが明らかになりました。

こうした事実を目の当たりにすると、本書の指摘することが良く分かります。早い段階でエネルギー危機に陥り、その対処を迫られたキューバが取った「トラクターから牛へ」というエネルギーシフトは、あながち笑えるものではありません。むしろ、近いうちに日本でも必ず起こる社会転換ではないでしょうか。

原発事故による放射能の影響と、兼ねてからの円高や大手メーカーの不振によって、日本の従来のシステム、すなわち電化製品・自動車を輸出して外貨を稼ぐというやり方が通用しなくなる可能性があります。キューバ並のエネルギー不足に陥る可能性が、ないとは言えません。元々、国土にエネルギー資源がない日本ですから、このようなエネルギーシフトは本気で考えておく必要があると思います。

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Posted at 2011/03/24 14:28:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | メモ | 暮らし/家族

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