2005年11月20日
新型ウィングロード試乗記
発売するかなり以前から公開されていたそのエクステリアの奇抜(?)さからか拒否反応がそこかしこで沸き起こっていた新型ウィングロードの試乗をしてきました。
試乗車のグレードは15RXのブラックで幸か不幸かこの黒いボディーのお陰か、例のルーフデザインの奇異さがあまり目立たないように感じました。実際現車を見てみると奇抜と思われたエクステリアも『こんなもんか?』程度にしか感じられません・・・いえ、もうネット上で見慣れていた事もあって違和感には慣れてしまっていたのでしょう。ホンダが今年発売した現行ステップワゴンも先行公開されていたエクステリア写真を見慣れていた事もあって、現車を見たらそうでもなかったという事例もありますし、もしかすると日産が先行公開した新型ウィングロードのエクステリア写真の早期公開は発売時の違和感を少しでも和らげる為にリークを行ったのではないかと勘ぐりたくなる程です。今回の試乗車も出来れば黒ではない別のボディーカラーで見たら印象も変わる可能性もありますが・・・まあ、思った程ではなかったという事だけは間違いないと思います・・・でも、やっぱりこのエクステリアだと、やっぱりちょっと退くなぁ(苦笑)。
サイドから見えるルーフラインこそ特異な新型ウィングロードですが、それ以外は最近発売される日産車のデザインラインに則った形であると思います。それが普通の日産的なモノだけに、あのルーフが目立ってしまう可能性は否定出来ません。リアのハッチへと回り込むガラスのラインに変化を持たせたかったのでしょうけど・・・このデザインを見てしまうとエアウェイブの例の中途半端に思えたサイドの“アレ”が真っ当に見えるから不思議ですね。(^^;
気を取り直して(?)乗り込むと、いやはや、良くも悪くも最近の日産車らしいデザインで、内装色はブラックのみでグレードにより多少シート等にグレーの色が加わります。ノート等の明るいパターンの印刷されたプラスチックではないので随分落ち着いて見えますし、今までの日産のインテリア造形やデザインに馴染めなかった方にも強い違和感は感じないのではないでしょうか。またインテリアの表皮もソフトタイプのようで意外とコストを掛けています。内装はカローラフィールダーに迫り、一部追い越しているのではないでしょうか?
またシートはラフェスタやノートよりも十分容量があり、クッション性は上々でホールド感も悪くありません。このクラスの最近の日産車としては出来が良いシートであると感じます。日産に限らず試乗時に安心して身を任せられるシートがこのクラスでは少ない気がします。その意味から言えば新型ウィングロードのシートは合格ですね。
さて、肝心の試乗の方ですが、発進時に充分発生する低速トルクと頭の良いCVTのお陰で1.5Lのエンジンでもストレスは感じません。スピードが乗っても同じで余程の事がない限り1.5Lでも充分と思える動力性能を発揮します。エンジンの静粛性は充分で多少回してもトヨタ車の同クラスのように喧しいと感じる事は滅多にありません。キックバックのショックも軽く良くチューニングされています。
勿論、通常の試乗程度でボディーが音を上げる事はありません。大きなハッチを持つステーションワゴンですがミシリともせず、ロードノイズもクラスを考えれば上等以上の出来。最近の日産車特有とも言える突き上げも上手くいなされています。中速以上でのヨー変化もこれといって感じる事もなく、サスペンションの出来が良いのか乗り心地は少し上のクラスであるラフェスタ以上ではないでしょうか? 日産車らしいハンドルの軽快さはそのままに、乗り心地や操安性は一つ上のクラスとまでは行かないまでも、このクラスでは最良とも言えるチューニングになっていると思います。こうなると、もっとスピードを上げていろいろ試したくなるところなのですが・・・流石に営業さんを乗せてそれを試す事は出来ず、街乗り程度ならエアウェイブやフィールダーを凌駕しかねない車に仕上がっていると感じました。
乗り心地も操安性も使い勝手もインテリアも良い・・・後はコレで、あのルーフのデザインが真っ当だったらと思うと、残念でならないのは、果たして私だけでしょうか?
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Posted at
2005/11/20 20:02:55
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