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2005年09月25日 イイね!

新型シビックはミドルカークラスへ移行したのか?

 
 新型シビックを試乗してきました。
 結論を先に言うと【良くはなっていますが1クラス上の車になったかどうかは疑問】です。

 早速新型のシートに座ると、今回はボディーが3ナンバー化された筈なのですが、良い意味でその大きさを感じる事はまずありません。フロントバンパー先端以外なら車両感覚は掴み易いと思います。乗り込んでドアを閉めると・・・少し音が軽い感じがします。今回の八代目はミドルカークラスに格上げされた筈ですが車格に合わず頂けません。シートは硬めで容量は適度な大きさとなり出来は良いでしょう。 例の二段メーターですが、速度計は見易いもののタコメーターと速度計を双方見る癖がある私にとって少々頭の痛い配置に感じます。せめてもの救いはテレスコピック付きチルトステアリングのお陰で双方のメーターを確実に見える位置に調整出来る事・・・というか、この二段メーターを採用した為にテレスコ付きになった可能性が高いのかも。ヘタをするとテレスコ無しではウリの二段メーターが見辛くなる可能性があるかもしれません。またハンドルは楕円型をしていますが、これも二段メーターの視認性を上げる為に採用したデザインなのではないかと・・・まさに『ここまでやるか?』というデザイナーのコダワリを強く感じます(ただ、三本スポークのメッシュはやり過ぎな気がしますが(苦笑))。
 シートとハンドルの位置が決まって正面を見ると、フロントガラスの面積が大きい為に正面の開放感を嫌でも感じるでしょう。エアウェイブや新型ステップといい、今年のホンダ車のキーワードは開放感なのでしょうか? そしてフロントのボンネットは・・・全く見えません。ミドルカークラスの購入層には年配の方も結構含まれると思いますので、ボンネットが見えないのは困るのではないかと思います。

 気を取り直してスターターキーを捻るとホンダ車特有のセルの音の後、一瞬唸るような音が起こりエンジンが始動します。試乗車はエアコンのスイッチがオンになっていましたが、アイドリングは安定していてRN3のK20Aよりも静かな印象を受けました(流石は新開発?)。ストレート式のセレクトレバーをDレンジにセットし走り始めると車体の重さを感じる事なくスムーズに発進、加減速のギヤチェンジもショックを感じる事もなく行われ、ヘタをするとRN3の5ATより出来が良いかもしれません(チョット悔しい(苦笑))。トルクは低速から感じられ街乗りでは充分以上の走りをしてくれます。追い越し加速で少し回転を上げると少々喧しい音を立てながら速度を上げて行きます。今回の新型エンジンですが高回転側で少しホンダらしくない音質で回り続け、僅かに伸びが悪い感覚を受けたのは残念です。エキパイが殆ど無いに等しく直付けともとれる場所に触媒があるのが原因なのでしょうか?
 ちなみに、アクセルペダルが今回のシビックはオルガン式になっています。ユーザーにとっては結構好き嫌いの出る方式なのですが、思いの外ペダルの動きは自然に感じました。生理的にオルガン式が嫌いな方以外には問題無く受け入れられるペダルだと思います。

 サスはフロントにノーマルのストラッド、リアは新設計のダブルウィッシュボーンという構成で、段差を乗り越えた時の突き上げを上手くいなし、レーンチェンジでの揺れ返しも最小限に抑えられ実にシビックらしい軽快感を損ないません。またワイドトレッド化となった為にコーナリングの操縦性の良さは低速でも充分実感出来、セダンボディー故に重心位置が低いので安定感は(当然ですが)ミニバンの比ではありません。直進安定性は歴代シビック中で間違いなくナンバー1。ただ、ハンドリングはニュートラルですがその気になって速度を上げコーナーでハンドルを切ると、幾分ドライバーのイメージよりもイン側に頭を向ける傾向を感じます。
 静粛性はクラスを考えると良くありません。サスは良く動いてロードインフォメーションをドライバーに良く伝え、ボディー剛性が充分ある事は良い事なのですが、ロードノイズや風切り音は元より路面の震動を良くも悪くも拾う為にフットレストに置いた左足から震動を感じるのは頂けません。今までのベーシックカークラスのシビックであったなら許せるレベルではありますが、ミドルカークラスに格上げするなら真っ先に潰すべき項目であると思います。
 ところでブレーキはややタッチが柔らか目に感じました。車重とキャリパーやローターを考慮すると絶対制動は悪くないと思うのですが・・・おろしたての試乗車の為かブレーキのアタリが出ていないようですので、この辺は判断に苦しみます(もっともプレミオの柔らかさに比べればずっと好感触でした)。コントロール性は悪くないのでアタリが出ればいい好フィールのブレーキなのではないかと思います。

 さて、現車をじっくりと観察し、試乗後に私が感じたのは、間違いなく【以前のシビックフェリオより良く出来た車】であるという事でした。操安性は悪くなく軽快なハンドリング、剛性感のあるボディー、トルクのある新型エンジン、またサスペンションも良く出来ていると思いますが、その総合的な完成度が1クラス上かと言われると、思わず首を捻りたくなります。

 今回のシビックはミドルカークラスに移行した車と言われていますが、今までのホンダ車の進化速度を考えると、ホイールベースやトレッドの大型化を考慮してもベーシックカークラスでの正常進化版でも差し支えがないレベルだと感じました。確かに八代目のボディーは大きくなりましたが、これはクラスを上げるためと言うより側面衝突安全性向上の為の肥大化という気がします。それ自体悪い事ではありませんが、結果ボディーが3ナンバー化したした為にミドルカークラス云々を言い始めたのではないかという気がしてなりません。
 もし本気でミドルカークラスにシビックを移行させる気があるのなら、この車では少々動きに落ち着きが無さ過ぎると感じます。何もトヨタ車のようにダルな車にしろというのではなく、ミドルカークラスに移行させるなら運転しているドライバーに緊張を強いず、安定した操安性と心地よい乗り心地を提供すべきであると思いますが、今回の新型シビックはその性格が【あまりにもシビックである】事に問題を感じます。
 また内装にはもっと気を遣うべきでしょう。正直インパネ周りのプラスチックパネルは『フィットに毛が生えた』程度の質感に留まっています。ミドルクラスへのポジションアップを目指すならば、内装の質感をもっと上げるべきであると言えるのではないでしょうか。ボディーが立派にはなったものの、車を操るドライバーが常に目にする仕事場の部分が貧相なのでは思わず興ざめしてしまうでしょう。もしこの内装の質感の貧弱さがシビックとしての割り切りだとするのなら、今回の八代目でミドルクラスを目指した等と言うべきではないでしょう。

 ベーシックカークラスではなく、ミドルカークラスにもなれそうもない新型シビック。
 この車は一体、これから何処へ行くのでしょうか?
Posted at 2005/09/25 18:41:36 | コメント(5) | トラックバック(0) | 自動車試乗・拝見記 | 日記
2005年09月22日 イイね!

新型シビック

新型シビック 
 八代目を真っ昼間に見てきました。

 詳しくは後で書こうと思いますが第一印象だと外は立派、中はちと貧相・・・。初の3ナンバー化されたボディーはそれ程大きくは感じませんが、ボリュームのあるデザインから車格以上の立派な印象を受けます。けれど、それに引き替え内装はお世辞にも良いとは言えません。この辺がシビックの車格を如実に表しているのでしょう。でも、もうチョット質感を上げてもバチは当たらないと思うんですが・・・。

 My注目ポイントのインパネは見易いもののハンドル越しのタコメーター周辺がお粗末な印象を受けます。なまじオデ等のメーターを知っているだけに、この出来だとチト評価は辛いですね。そうそう、ハンドルのスポークなんですが2箇所でメッシュを使っていて最初見た時『何じゃこりゃぁっ!?』と驚いてしまいました・・・悪い意味で。個性的なデザインなんでしょうけど、こういうのを個性的って言うのだろうか・・・? ステップの時もそうですが、妙なワンポイントが多いなぁ・・・最近のホンダ車(溜息)。

 そうそう、フロントサスですが予想通り先代で使用していたタイロッドトーコントロールリンク式でなくなりました。う~ん、結局あの新型ストラットは一代限りの徒花だったという事なのだろうか・・・チョット寂しい。
Posted at 2005/09/22 16:32:45 | コメント(4) | トラックバック(1) | 自動車試乗・拝見記 | 日記
2005年06月03日 イイね!

新型セレナ

 
 新型セレナを試乗してきました。

 場所は宇都宮のディーラーだったのですが、最初に訪れたお店は店舗内にスタッフらしき方は誰も居なかった為、さっさと退散し近所にある別の店舗に向かいました(しかし、一応初めのお店は地元販売店本社のショールームなのだから、常時スタッフを配置しておくべきだと思うんですが、本社だからそういう点は完璧というわけにはいかないようでした・・・いえ、本社だから良いと思ったのは私の思い込みなんですが)。次のお店の方は対応も早くスタッフの印象も良好で、商談をするなら間違いなくこちらの方が良いと思いました。

 さて新型セレナですが実物を目の前にすると新型ステップやノアよりも微妙に大きな感じがします。新型ステップはともかく、ほぼ同じノアよりもそう感じたのはデザインのせいなのかもしれません。良く見ると側面のガラスウィンドウ面積がかなり大きく感じますので、意外とコレが側面から見た時の大きさを感じさせるのかもしれません。エクステリアは奇をてらったところはなくノア以上に灰汁のない親しみ易いデザインではないでしょうか? まあ、新型ステップが灰汁有り過ぎなんですけどね(笑)。

 ドアを開けて目に飛び込むインテリアのデザインは、このクラスで最近良く目にする日産デザインという感じです。少し高く足を上げて乗り込みシートに腰を降ろすと、身長175cmやや痩せの私にはサポートに少々不満を感じました。僅かに容量が足りないもののクッション素材の柔らかさでホールドの方は問題無さそうです・・・けれど、ホンダやトヨタのシートに比べると物足りない感じです。最近の日産車のシートはこういった傾向にあるので『またか』というのが私の正直な気持ちでした。
 気を取り直してインパネを見ると、垢抜けていますが視覚的に少しうるさい感じがします。試乗中、隣の営業さんの話が少し煩わしかった事もあるのでしょうが、走行中でのメーター視認性は正直ノアより劣っている気がします。シフトレバーはラフェスタと同様の短いスティックで動作の軽さから電動アシスト付きと思われます(聞き忘れました)。

 シートアレンジは二列目の横スライド機構による三列目への乗降性の高さは好印象です。その三列目ですが横方向に幅があって三人掛け可能な事もあり結構余裕があります。前後方向も良好で新型ステップよりも居住性はこちらの方が正直上ですね。跳ね上げ機構もバネによるサポートがあり、新型ステップの三列目ような苦労はありません。また一列目と二列目まで大幅スライドするセカンドマルチセンターシートは面白いと思いました。
 着座位置は高くて視界は良好。しかも全体的にウィンドウを大きく取っている為死角範囲はステップやノアよりも少ないでしょう。またヒンジドアのウィンドウがトラック状にフロント側を切り取り面積を広く取っている事もあり、特に交差点の横断歩道を渡る歩行者の安全確保になると思います。

 では肝心の乗り心地なのですが、傾向的に現行ノアと同じ感じがします。サスは柔らかめで如何にも多人数を快適に乗せて走る為の味付けされています。シートも最初書いたように柔らか目の素材を使用していますので、同乗者の疲労感は長距離を走っても疲れないのではないでしょうか? ただし、これも初めに書いたように運転席のシートが柔らか目で且つ容量が少ないのでドライバーの疲労感も少ないかどうかは分かりません。個人的にはもう少し大きめのシートで僅かに硬い方が疲れない気がするのですが・・・。

 エンジンを始動しブレーキから足を離して走り始めると、僅かにアクセルを踏んでから1テンポ遅れ加速が始まるような感じです。新型セレナは全車2.0LとCVTの組み合わせでラフェスタと同じシステムを使用していると思うのですが、ラフェスタではトルクフルに感じたこの組み合わせも流石に車重には敵わなかったようです。慣れれば問題は無い差違ですが車に活発さを好むお父さんには辛い仕様かもしれません。もし新型セレナの動力性能に不満があるならラフェスタの選択もアリでしょう。

 荒れた路面の走行音はノアよりも低めでエンジンノイズも良く押さえられています(もっともノアの場合はD-4エンジンのノイズが大き過ぎるかもしれません)。路面の凹凸による入力の突き上げは柔らか目のサスペンションが効き吸収するようで他の日産車よりは少ないと思います。ただ、やはりスライドドアの開口部が大きいので、剛性は下のクラスのラフェスタよりも若干低いかもしれません。試乗中に強く感じた事ですが、ノアと違いレーンチェンジ等での不快な揺れ返しはありませんのでロールによる挙動の心配は少ないのですが、少し強めのエンブレ時に僅かなヨーの変動を感じた事に少し不安が残ります。まあ、家族を乗せて移動する性格の車ですから、安全運転を心掛けていれば問題はないと思いますけど・・・。

 ブレーキは必要にして充分な制動力があります。コントロール性も良くフル乗車しても不安は無さそうでした。またリアブレーキは4WDを含め全てのグレードにソリッドディスク式を採用している事も良心的であると思います。この辺がノアよりも安心してブレーキを踏めた要因でしょう。

 新型セレナですが、このクラスのミニバンとしてはエクステリアは少々地味ですがノアより後発なだけにシート等の細かな使い勝手が優れています。操安性もノアよりは良いのですが、新型ステップより劣る気がするのは新型セレナが純ミドル級ミニバンであるからかもしれません。新型ステップはセダン感覚ですが新型セレナはFFであっても昔のバネット系バンの匂いが微かに残っている気がします。これが商用バンを知らないホンダと、トラックまで手掛ける日産の感覚の差なのかもしれません。

 ミニバン五月の陣、私の勝手な予想ですが新型ステップよりも新型セレナの方が売れると思います。やはり新型ステップはエクステリアの灰汁とアンバランスさが痛たいと思いますし、三列目の跳ね上げ収納は女性にとって辛い作業でしょう。以上からファミリーカーとして見れば新型セレナの方が魅力的に見えます。

 でも新車効果が切れた時、長い目で見ればどちらもノアに負けそうな気がしますけど。
Posted at 2005/06/03 19:30:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車試乗・拝見記 | 日記
2005年05月28日 イイね!

現行ノア

 
 実は本日トヨタのノアも試乗してきました。(^^;

 新型ステップワゴンとの比較も兼ねてカローラ店を訪れたのですが、やはりトヨタらしい車であると再認識しました。シートアレンジは早い段階で二列目タンブルシートを装備しているだけあって良く考えられていると思います。逆にシートの使い勝手を見れば見るほど今回の新型ステップがノア化しているような気がするのは決して気のせいだけではないでしょう。新型ステップは低床化でドアのステップが無い分スッキリした室内になっていますが、前後のシート間隔はノアの方が未だに良さそうに感じられたのは、感覚的な問題にしても少々意外でした。相変わらず小物入れはトヨタ車の独壇場で、空いているスペースは無いのではないかと思うくらい徹底しています。こうした配慮がユーザーに受けるのは間違いありません。それにしても、これだけプラ製の小物入れを作れば金型も沢山必要な筈なのに・・・う~ん、大きな金型で共取りしているのだろうか??

 さて肝心の乗り心地ですが、如何にもトヨタらしくシートは柔らかく少し身体がシートの中に沈むような状態になります。こういったシートを好む人の方が多いのではないかと思いますし、中距離なら私もこういった柔らかいシートを好むと思いますが、近距離と遠距離を乗る場合はもう少し硬い方が運転はし易い気がします。買い物車として使用する場合は身体がシートに沈み込むと頻繁な乗り降り時の乗降が面倒になりますし、長距離を運転する場合は柔らかなシートだと疲労感を強く感じる傾向があるのでもう少し硬ければサポート等でいう事はありません。ちなみにシート合わせの時にスライドさせるとレールが華奢なのかガタツキがあって安っぽい感じがするのは明らかにコストカットの弊害でしょう。

 視界は高くて見晴らしが大変良く見切りも問題はありません。センターメーターも慣れれば使い易いと思いますが個人的には出来れば正面にあって欲しいです。試乗車は既にエンジンが始動した状態でしたが暖気は済んでいませんでした。その為か妙な震動がアクセルから伝わってきます。ハンドルが切られた状態からスタートしたので油圧式パワステの負荷が振動となってペダルに伝わったのでしょう。以前試乗したアイシスも同様の震動を感じましたので、この辺のマイナスポイントが共通なのは、このクラスではこの程度で良いというトヨタ流の割り切り(コストカット)の影響なのかもしれません・・・以前のトヨタなら考えられない事です(涙)。

 ノアは全車2LのD-4エンジンとCVTで基本的にアイシスの2L版と全く同じ組み合わせです。動力性能は1.5tの重量を過不足無く加速させこれといった問題はありません。アイシスとは重量の差も50kg以下なので加速性能に差は見受けられませんが、視点が高い事もあり踏み込んでもそれ程の加速感はありません。アクセルペダルへの振動は相変わらずハンドルを切った状態で発生し暖気が済んでいない状態で出る症状というわけでは無さそうです。

 サスは基本的に新型ステップと同様のF/ストラット式、R/ビーム式で前後スタビライザーが付きますがレーンチェンジでの収束は少々落ち着き無くロールの少なさの割りに硬さは感じられませんが、その代わり揺れ返しを感じます。多少ロールセンターとシートが高い為そう感じてしまうようですが、ダンパーがちゃんとした仕事をしていないように見受けられるのは頂けません。

 ブレーキは相変わらず柔らかめで効き出すタイミングが奥まったところにありコントロール性はあまり良いとは言えません。またリアがドラムブレーキで踏み込んだ先の効きが少し読み辛い気がします。ATはブレーキ操作が多いので出来れば重量級2Lクラスのノアにはリアにディスクブレーキを奢って欲しいですね。

 新型ステップワゴンと比べると現行ノアは相変わらずエクステリアとユーティリティは抜きん出ていると思います。肝心の走りの方はちょっと心許ないところがありますが、使い勝手と嫌みのないデザインによる商品力は未だに第一線級です。新型セレナはエクステリアが地味というか新鮮味が無さそうなので、ノアの天下はこのまま続くのではないかというのが正直な感想です。
Posted at 2005/05/28 16:18:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車試乗・拝見記 | 日記
2005年05月28日 イイね!

新型ステップワゴン

新型ステップワゴン 
 新型ステップワゴンを試乗してきました。(^^)

 今回はあまり試乗するつもりはなかったのですが、友人からコイツの見積もりを貰ってきてくれと頼まれディーラーへ行ったので、良い機会だと思い試乗した次第です。なおシートアレンジについてですが、二列目がタンブルシートになり使い勝手が良くなった反面、三列目が少々畳む時に位置合わせがあり面倒だと感じる場面もありました。また話題のフローリングですがFFにしか設定されていません。ディーラーで質問しても明確な答えは返ってきませんでしたが4WDはセンタートンネルで中央が迫り上がっているのかもしれません。

 さて、まず左の写真を見て下さい。フロントはなかなか個性的な面構えです。現行の後期型ストリームも最初雑誌で見た時は『誰がこんな車買うんだよ~』と思ったものでした(笑)が、実物を目の前にして何度か試乗している頃から慣れ始め、今ではWISHよりも気に入っています。今回の新型ステップも第一印象は現行ストや現行オデに勝りこそすれ劣らない(大笑)個性を発散させていますが、実物を目の前にすると、これはコレで面白いんじゃないかと思えてきます・・・が、リアのデザインが逆にトヨタ的で没個性なデザインに振られた為に前後のデザインがとてもチグハグに思えます。そのチグハグさに輪を掛けるのがサイドビューのキャラクターラインなのではないでしょうか? この斜めに走るボディーのラインは斜め前方や斜め後方から見ると意外にも視覚効果は良いのですが、真横から見ると少々頭を捻りたくなるような異質さを醸し出していますね・・・本当に近年のホンダデザインは何考えているのやら(溜息)。

 少しだけ気が滅入りつつドアを開けて運転席に座ると、これが妙にハマリます。シートの容量や硬さも適度で個人的には長時間座っても腰に来る事は無さそうです。ハンドルもテレスコピック装備で40mmの移動が可能となりポジションが決め易くその他の操作系も破綻無く配置されています。強いて言えばオドメーターや外気温計の切り替えスイッチがハンドルの向こう側にある為、運転中の操作は面倒になったかもしれません。
 ポジションが決まり正面を見ると意外な見晴らしの良さがそこにあります。僅かにダッシュボードの位置が低くされているのか低床で視点が低くなっているにも係わらず予想以上の開放感があるように思えました。ソレに一役買っているのがダッシュボード上に横長配置されるインストルメントパネルです。キーを差し込むと同時に浮かび上がるデジタルメーターは昔のBBプレリュードのようです。

 キーを捻りエンジンを始動するとK20Aが静かに回り始めます。遮音はこのクラスとすれば上々でしょう。シフトをDモードに入れトルコン式4速ATにトルクが加わりブレーキをリリースすると静かに何のストレスも無く箱形のボディーが動き始めます。暖気が済んでいない割りに震動も少なくストリームから始まる名機の熟成は着実に進んでいるようです(話によると近い将来このエンジンもフェードアウトするようですが)。道路に出る時の段差のいなしは最近のホンダ車同様不快なモノは無く何事も無かったように合流速度までスピードを上げる為の加速に移る事が出来ます。新型ステップの車重は1.5tを超えていますが合流加速や信号発進に全くストレスは感じません。もっとも今回は試乗ですので私と担当営業氏の二名乗車ですから動力関係に問題があるわけはないのですが(あったら大変です)。

 サスペンションはついにというかホンダもリアにこのクラスでトーションビーム型の車軸式を採用し四輪独立懸架と決別しました。低床を実現するには車軸式の方が現実的でコストも抑えられる事もあり、現状を考えると仕方がない選択だったのかもしれません(こうなると新型ストもリアは車軸式となる可能性が高まったといえるでしょう(涙))。肝心の乗り味は全く何の問題なし。段差の突き上げに不快なモノは無く、80km/hでのレーンチェンジも不安はありません。基本的にフィットと同様のサスペンションではありますが乗り心地はフラットでエンブレ時の挙動も安定しヨーやピッチングも気になるところはありませんでした。Uターン時のロールも背の高いミニバンとしては良く押さえられ、サスも良い仕事をしているようでアスファルトを良く捉えます。

 流石にブレーキは車体が重い事もありスピードを出し過ぎると信号で冷や汗をかくかもしれません。コントロール性は良いのですがストリームのブレーキの効きのつもりで踏むと試乗時にドキッとするでしょう(苦笑)。エンジンが気持ち良く回りサスも良い仕事をするだけに、気が付くとスピードが上がり過ぎるので私のようなドライバーには少々辛いところはありそうです。

 意外にも取り回しが良くエクステリアも慣れれば味のある新型ステップワゴン。ハードとしての完成度は高い反面【面食い】のユーザーが多い日本市場で、どれだけの台数を売る事が出来るのか大変興味があります。現在の屋台骨であるステップワゴンの新型がコケたら、ホンダはF1から撤退するかもしれません・・・というか、もっとマシなエクステリアデザインが出来るデザイナーを雇った方が良いと思うのは、私だけでしょうか? いい加減デザイナーのマスターベーション的なモデルを商品として売り出すような体質を早期に改めないと、この会社の未来は大変暗いと感じさせる一台です。
Posted at 2005/05/28 14:26:50 | コメント(2) | トラックバック(0) | 自動車試乗・拝見記 | 日記

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現在初代ストリーム(後期型)を愛車にしております。 最初はミッションがATでミニバンなどと馬鹿にしていましたが、これが意外といい車でした。何事も深く経験してみ...
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