2005年03月28日
ムダ知識「垣間見る」を解析する!!
今日は春期塾での講習の授業が17時までとのことで、もう家に帰って来た。
でも雨かぁ…。
車いじるには時間も遅い。
む~。
というわけで今日生徒にした話をひとつ、長読物でもあげましょう。
いや、題を見ればわかるけど(笑)
実は垣間見る、という言葉(のもと)を造ったのは紫式部だったりするんです。
というのも、源氏物語に初めて「垣間見る」シチュエーションが出てくるんですね。
垣間とは、生け垣や垣根の継ぎ目、隙間を示しています。
それを垣間見るということは、生け垣の隙間から中を覗き込む、ということになるわけです。
平安時代は、身分の高い女性は寝殿造の宮殿の庭先にある部屋に日がな一日ジ~っとしているのが常識でした。
そういった女性たちは常に簾などに囲われて普段は見えないわけです。
ところがその庭の外にある生け垣には、顔ひとつぶんの穴があり、外からその穴を覗き込むと、簾の隙間からちょうど中の女性の顔が斜め45°前方から見えるようにセッティングされていたと。
平安時代は貴族の出世に全ての力が注がれた時代。
藤原道長が出世するために天皇に四人の娘を嫁にだしたのは有名な話だけど、それに代表されるように貴族の娘は出世の道具であり、貴族が天皇や太政大臣、右大臣、左大臣に取り入る際に娘を嫁にだすのは常識だったようです。
逆に自分の娘に対して天皇が結婚を申し込んでくるようなら、その貴族の生涯が安泰になる、ともいえる。
そんな「玉の輿」に乗るためには、娘が天皇の目に触れる機会を持たないとなりませぬ。
そこで平安貴族が考えたのが、意図的に「垣間」から美しい娘の顔が「見」えるように建物をつくり、セッティングをするという方法。
「垣間見る」ということは、ある事象の思いがけない側面をちらっと見ることをさすわけですが、これはある貴族の娘がとても美しい、という秘密を知るということから転じて意味が由来したわけですね。
源氏物語はこの事実を初めて文章化しているわけで。
もちろんそれは光源氏の君の美しき出会いの場、というシチュエーションなわけです。
ちなみに源氏物語は長編恋愛小説として有名ですが、その内容は恋多き究極の美男子こと光源氏の理想の相手探して宮中放浪記、みたいなもので。
そんな内容の小説が平安当時の恋愛指南書であり指導書だったということになっちょるわけだけど、意外なことに細かく読んでみるとポルノなみの性的描写がありーの、光源氏浮気しまくりーので、現代のお昼のメロドラマよりエロいんじゃないか?
と思えたり。
当時の平安女性は宮中で政略結婚の相手に対して仕えることが使命だった。
ということは、性的なことが占める割合は今より高かったということでしょうね。
しかしプリッツで「平安アン♪」ていってるひとたち、気持ち悪いですね。
でもあれ、ある程度当時の美的感覚にはまってるんです。
化粧ノリのいい白い肌、下膨れの輪郭、額中央に揃えた小豆くらいの眉、大きな口。
ただ、あのCMで間違えているのは、髪の毛。
平安時代は女性の髪はストレートで長ければ長い方が美人だった。なのでみんな立ち上がっても髪は床を擦るほどの長さ、十二単の裾よりもまだ長さだったようです。
あのCMは前後に動くのでそこだけは再現できなかったんですね。
しかし、そんな髪の長さだとどんな重さになるんだか(笑)
平安時代って神秘の時代ですね~(^^)
あ、垣間見るから脱線しまくった(爆)
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Posted at
2005/03/28 20:55:39
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