2006年02月01日
ってよく刑事ドラマとかサスペンスで見ますよね。
冒頭で殺人事件が起こって、主人公はたまたまそれに関わってしまうことになり、無能な刑事さんに目を付けられながらも、有り得ない瞬間記憶能力(「そういえば、あのひと左手の小指だけネイルチップが違うものだったわよね…?」等)と奇跡的な偶然との遭遇率、それに天才的な閃きが混ざり合わさり、犯行現場や崖っぷち等で最後の犯行直前、警察がやってくるまでの計算し尽くされた時間内で一番犯人らしくない犯人を追い詰め、こう語りかけるわけだ。
「まだ間に合うわ、警察に言って自首しましょう!」と。
でもね…。
実はもう間に合わないですぜ(笑)
刑法には「自首減免規定」というのが定められていて、自首をしたら罪を悔いているものとして原則減刑(有期刑なら半分に)する、というもの。
それを、ドラマで取り上げているわけなんだけど、ここにお巡りさんの狡猾な罠が…。
実は、自首は「事件発覚前」に犯人が出頭して初めて成立するものであって、事件発覚後に刑事が動き出している中、自分から捕まりに行くことは出頭になる。
もちろんここに、自首減免規定は適応されない。
なので、罪を犯したらスムーズに自首するか完全に逃げおおせるか、しかないんですよね~。
ちなみに、緊急逮捕、現行犯逮捕は一般人にも権限があったりするんですよ。
ま、犯罪なんてするもんじゃないですね(^^)

Posted at 2006/02/01 22:34:14 | |
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ムダ知識養成講座 | 日記
2006年01月13日
古代から中世の貴族についてちょっと調べていたら、面白い話を見つけた。
645年起こったことといえば…?
大半の人は「曽我ムシコろせ、大化の改新」なんて覚え方をしたのではないだろうか、そう、大化の改新である。
ちなみに、大化の改新=蝦夷、入鹿の暗殺と考えている人が多いけど、実は暗殺事件自体は「いっしの変」(漢字は忘れちゃった)といって、大化の改新はその後の公地公民制の確立、租庸調の税制の確立、国民台帳の編纂までの政治改革を示すんですよ。
で、中臣鎌足は中大兄皇子とともに大化の改新の立役者とされ、中富家は後に不比等の時代に藤原姓を頂戴する、というのが一般的常識ですよね。
で、現代でも藤原さんや江藤さんなど「藤」の字がつく人は、元をたどれば藤原氏にたどり着くというのは結構有名な話。
ところが、実はこの話、最近ちょっと変わった様子。
実は、もともと中臣氏はみんな藤原氏だったようなんです。
どういうことかというと、初代「藤原氏」である藤原不比等は、幼いころは乳母である田辺史大隈(たべのふひとおおすみ)の手で、人目につかないように育てられ、宮中に登用されるようになってからは育ての親の名をもじって「藤原不比等」を名乗るようになったのだとか。
で、問題になるのが歴史書「大鏡」の一説。
実は、中大兄皇子が即位後、天智天皇を名乗るようになってからの話で、天智天皇は中臣鎌足にプレゼントとしてお気に入りの庶子(宮中の女性)を与えたのだが、その庶子がすでに妊娠していて、そこから生まれたのが不比等であると。
つまり、藤原不比等は中臣鎌足の子として育てられたが、実は天智天皇の子であったということになる。
ちなみに当時は天皇が手をつけた女性は家来に送るような風習はなく、ここにも矛盾が発生する。
正しくは、中臣鎌足の奥さんと天智天皇が不倫して生まれたのが藤原不比等ということになるわけで…。
さらに、実は、もともと「中臣」なんて苗字はなく、歴史上の中臣氏は最初から「藤原氏」だったと。
ではなぜ、後世の歴史書には不比等より前の藤原氏が中臣に書き換えられているのか。
天智天皇の跡継ぎ問題として勃発した「壬申の乱」のとき、藤原氏一族はみんな敗れた大友皇子(天智の息子)側についていて、大海人皇子(天智の弟)が勝ってからは、藤原氏全体が没落している。
その中で、天皇の血を引いていた不比等だけは大海人(天武天皇)に重用され出世していき、不比等が没落する藤原氏と自分を切り離すために、自分の家を除いた藤原一族に「中臣」姓を与え、藤原を名乗るのを禁止したのだと。
ということは、現在の藤原さんがみんな不比等に行き着くのであれば、現在の藤原さんはみんな遠く天智天皇の血を引いた血筋、ということになるんですね。
歴史ってのは調べるほどにドロドロ、グログロで面白いですな。
Posted at 2006/01/13 13:43:33 | |
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ムダ知識養成講座 | 日記
2005年12月16日
という言葉がありますね。
よく、高校生の会話とかで「試験範囲教えてくれよ~」に対して
「情けは人のためならずって言うし、自力でがんばれよ」
なんて使い方をしている人がいますよね。
これ、実は間違ってます。
情けは人のためならず、というのは
「情けは人のためにかけるもんじゃない、情けをかけたことによって生まれた恩義が、めぐりめぐって自分に利益をもたらすものなのだ」という貴族が農民を見下す的なニュアンスなんです。
なので「情けをかけるのはその人のためにならない」という使い方をすると、常識知らずと恥をかくことに…。
昨年、どこぞの高校の独自入試問題で出題されていて、正しくかけていたのは3割弱だったんですよね。
この手のややこしい一般常識は、よく就職活動でやらさせるSPI試験や一般常識試験にも出てくるもの。
何だ、そんなん知っているよ、という人は問題ないと思うけど、呼んでて「へ~」っと思った人は注意ですよ。
Posted at 2005/12/16 11:48:06 | |
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ムダ知識養成講座 | 日記
2005年11月12日
医学の世界でひと昔前に言われていた言葉に、こんなものがある。
「水虫、風邪、癌、どれか一つを完全に根治させる、ないし予防する薬を開発したら、ノーベル医学賞は確実に獲れる」と。
癌はともかくとして、たかが水虫や風邪…なんて思わないだろうか?
K坊は思った。
そこで、中学のときに、風邪について調べてみた。
実は「風邪」というのは症状の総称であって、病名ではないんです。
つまり、様々な病原体によって引き起こされる熱や頭痛、関節痛、めまい、吐き気などの症状が、全部引っくるめて「風邪」であると。
で、風邪を引き起こす病原体は数千種あり、人間の免疫機能上、同じ病原体に起因する風邪は二度はかからない。
だから、風邪はひくごとに違う病原体におかされていることになり、一年に平均2回以上風邪を-なら、死ぬまでに二百種くらいの病原体に侵されていることになると。
その数千種全てに効果があるような薬なんてあるわけもない、と。
たかが風邪、されど風邪ですね(^^)

Posted at 2005/11/12 18:19:35 | |
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2005年10月19日
なにがって、TBS系の番組に、かの「まんが日本昔話」が復活をしたんです!
たった二人の声優により語られ、単純なアニメーションによる、シンプルな昔話。
昔話は、子供に対して勧善懲悪や、道徳などの倫理観を育むには持ってこいだ。
元々は地域の人々や老人、語り部が伝えて来たものだが、他人との付き合いが粗野になりつつある現代では、どうしても希薄になる傾向にあった。
そんな昔話を後世に伝えるにも、自分自身の教養を育むためにも、この復活劇は大歓迎だ。
今度はいつまでも打ち切りにならないで、サザエさんやドラえもんに次ぐ長寿番組になってほしいな、と思う。
そうそう、番組で紹介されていた「かぐやひめ」、実は古典「竹取物語」ではもう一味あるんです。
月に帰ってしまった姫の置き土産は不死の薬。
でも、姫がいないのに永久に生きるなど、爺、婆ともに望まず、姫を守ろうとした皇子に薬をあげてしまうんです。
さらに、皇子も同じ思いで、せめて月に一番近いところで燃やそうと、一番高い山に登って薬を燃やすんです。
その山こそ「不死の山」すなわち「富士山」で、当時活火山だった富士山の煙を、その薬が燃える煙に見立てたんですね。
おそらく、子供のなんで?に答えるために、大人達が考えたんでしょうね。
だから、いまだに作者が不明なのかと(^^)
なにはともあれ、まんが日本昔話、復活大歓迎です♪

Posted at 2005/10/19 21:25:36 | |
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