洗車
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☆たぬ流洗車の仕方
車のオーナーである限り洗車はするでしょう。しかしその洗車のやり方次第では車をかえって痛めてしまうこともあります。
まずなぜ洗車が必要なのか?綺麗な車に乗りたくてする訳でしょうが、それだけでなく、必要な訳があります。それを説明するには、どんなもので車の塗装が汚染され、放って置くとどんな風になるのかを知ることが早道だと思います。結構ビビります。
1 酸・アルカリクレーター
酸性雨や鳥のフンなど、酸性物質、アルカリ物質が付着するとやがて塗装面にクレーター状の窪みを作ります。特に酸性物質がヤバいです。例えば鳥フン。鳥は歯がありませんからエサを丸飲みするため、胃液の酸性が非常に強く、フンも相当に酸性度が強いですから見つけたら即落としましょう。走行中にぶつかる虫の死骸もダメージ物質です。
2 塩害
海辺の土地はもちろんのこと、融雪剤や解氷剤に氷点降下剤として含まれる無機塩類も大敵です。放って置くと錆に発展しやすく、最悪ボディーが腐ってしまいます。極端な話、エンジンが逝っても載せ替えれば済みますが、ボディーが腐った車はもう駄目です。”錆びごとき”と言って馬鹿には出来ません。
余談ですが、中古車を買うときはその車の出自を調べて、海辺の町や雪国の車は外しましょう。上記の理由からボディーにダメージがある可能性が高いですからね。君子危うきに近寄らず、です。
3 粒子状飛来物
鉄粉に代表される、様々な飛来物が塗装に付着し、悪さをします。鉄粉は10ミクロン以下の物なら線路沿いから3~4kmも飛散します。塗装面に突き刺さり、これが日光により酸化促進されてクリア層を溶かして食い込みます。放って置くと錆の原因になります。
4 イオンデポジット 水に含まれる汚染物質が塗装面に付着、クレーターのような磨いても取れない染みを作ります。水は汚染物質を取り込みやすい。水滴は綺麗に拭き取ることが必要。
5 胞子汚染
簡単に言えばカビ。しかし馬鹿に出来ません。塗装面に菌糸を張りめぐらせ、塗装の高分子の細目を分断し、やがてはボロボロになります。車の内外装共に侮れない強敵です。
6 ウォータースポット
塗装に乗った水滴のレンズ効果でクリア層の1枚下のベースコート上にシミを発生させる。水滴が蒸発過程で小さく縮みながら凸レンズを形成し、太陽光線をベースコート上で焦点を結んでシミを作るもの。これは修理が利かない非常にヤバいダメージ。
まだまだいろいろありますが、代表的と思われるものを挙げてみました。
では実際の洗い方ですが、フルケアは専門家に任せて、ここでは簡単に出来て効果的な洗車の仕方をご紹介します。ご存知かもしれませんが・・・・・
使用する道具は、スポンジ、バケツなど、一般的な物でOKです。スポンジは小さい穴がたくさん開いている物が好いでしょう。穴が汚れを取り込んでくれます。ボディー用と足回り用を分けましょう。汚れの度合いが違うからです。
①ボディ上部から下部へ十分に水を掛け、大まかに泥や埃を洗い流します。足回りも丁寧に流してやります。水をケチらずにたっぷりと使ってやりましょう。
②からのバケツにボディシャンプーの原液を適量溶かし入れ、良く泡立ててシャンプー液を作ります。この液をたっぷり含ませたスポンジで車体を洗いますが、この時走行風の流れる方向に沿って洗ってやります。余りごしごしやらず、力を抜いて丁寧に隅々まで。
足回りはボディーシャンプー用とは別の専用スポンジを用意して洗ってください。
シャンプー&リンスの工程は拭き取りまで水を絶対乾かさないよう注意して作業します。乾き始めたら水をかけて濡らしながら作業を進めます。水が不足するとかえって塗装面に擦過による細かい傷を付けてしまう可能性があります。
③十分に水洗いして洗剤分を完全に洗い流し、スポンジタオルで直線的な縦の一方向にボディの濡れを拭き取り、次の作業に移ります。
最近よく出回っている多機能性シャンプーには、シャンプーして水洗いし水を拭き取るとクリーナー効果やワクシングの完了するものもあります。
④塗装保護
スプレータイプのクイックワックス又はクイックコーティング剤を塗装表面に噴霧しながら、ネル又はハイテククロス・古い洗い晒しのTシャツ(ミシンの縫い目を裁ち落として見ごろだけにしたもの)等で乾拭きして仕上げます。ワックスは出来るだけ薄く塗るのがコツです。厚さ0.5ミクロンあれば大丈夫です。それより塗りむらの方がよほど良くないです。
私のお薦めは写真のもの。ゾブリンのペイントシーラント。ワックスとは違い、微細な粒子が塗装面の細かい傷に入り込み、平らにならして綺麗に見えるようにしてくれます。頑固な水垢なども簡単に落ちます。また、施術後3ヶ月は水洗いだけで保つ、というのも好いですね。①で書いた擦過痕を消すのにも有効です。
下地まで行っていない小さい傷なら、極細コンパウンドで磨いた後、ペイントシーラントで磨けばほとんど分からなくなります。洗車で付けてしまった細かい擦過痕などにも効果的です。すっかり綺麗になります。また、しつこい水垢なども一発で落ちますよ。
ロードスターに乗っていたとき、マツダのディーラーで教えて貰って以来、ずっと愛用しています。
⑤車室清掃
車室の清掃は掃除機を丁寧に掛け、固く絞ったスポンジタオルで雑巾掛けします。トランクルームも同様に。ダッシュボードなどはレザーワックスを塗ると光沢が出ます。
⑥ウィンドウ
固く絞ったタオルと乾拭きタオルを用意します。
ガラスクリーナーをガラス面に適量噴霧し、固く絞った濡れタオルでガラス面全体を拭き磨きします。クリーナーが生乾きの内に乾いたタオルで隅々まで乾拭きします。
⑦タイヤ&ホイール
スプレー発泡式のクリーナー兼用タイヤワックスをホイール/タイヤ面にスプレーし完全に発泡が完了するのを待ちます。ウエスでざっと余分な溶剤を拭き取りスポンジ・馬毛ブラシ等でタイヤ面をブラッシング。これでも残る汚れは、おそらくはローターの削りカス等の鉄粉が刺さったもの。粘土などで取り除きます。
ざっとこんな具合で好いと思いますが、たまにはプロにやってもらったり、お金に余裕のある方はボディコーティングなどを施して貰うと良いでしょう。
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