
「道楽」って一瞬「道草」にみえちゃうが、そんなことじゃなく道楽者と言われる自らを振り返りつつ道楽の真意を知るためにネット空間をダイブした。
まず見つけたのが以下の記事。
『浄土真宗大谷派(東本願寺)』のサイト
http://www.tomo-net.or.jp/book/word/45_02.html
ここをみて初めて『道楽』が仏教用語だったと知った。
以下引用~
もともとは仏教語で「悟りの楽しさ」を表現した言葉です。また親鸞聖人は『正信偈(しょうしんげ)』で「信楽易行水道楽」(易行の水道、楽しきことを信楽せしむ)と言われています。人生を道に譬(たと)えれば、「道楽」とは「人生を楽しむ」とも読めます。それを私は「生活の味を味わう」と受け止めています。
なるほど。『生活の味を味わう』と言うことならば車道楽とは『クルマとかかわりあう生活を楽しむ』ということかもしれない。でも、ちょっと浅い話だから、さらに深く潜ってみたら、同じ真宗大谷派が主宰する大谷大学のサイトにさらなる仏教学的アカデミックな解説を発見した。
『大谷大学』
http://www.otani.ac.jp/yomu_page/b_yougo/202.html
以下引用~
道楽という語は、もとは仏道を求めるという意味である。仏教では「ドウギョウ」と読む。楽は願と同義で、仏道を楽(ねが)うのが道楽の原意である。この「道楽(どうぎょう)」の意味が転じて、例えば『法華経』に「道を以て楽を受く」と説くように、道を修めて得られる「楽しみ」「悦び」を表すようになる。仏典に「今、已に道楽を得る」と説いているように、もと仏の道を求めることを意味した道楽が、道を修めて得られる結果の法悦を表すようになる。
道楽が世俗の快楽と異なることは言うまでもない。両者を混同しないように「楽に二種あり。俗楽と道楽となり」と仏典は説く。刹那の俗楽に耽ることなく、迷妄を脱して確かな道楽を求めなくてはならない。
道楽と書いて「ドウギョウ」と読むとは奥が深いけれど、こちらはなかなか手厳しい;;
『刹那の俗楽に耽ることなく、迷妄を脱して確かな道楽を求めなくてはならない。』
これは、まさに言いえて妙かもしれない。刹那の俗楽といわれて思い浮かぶのが、骨董やら箆鮒釣り、スキーなどの道楽三昧で鳴らした叔父から自分がかつて言われたこと。
「持ってる金を目安に買えそうなものを買うな。欲しいものを買うために働き、金をつくって本当に欲しいものを手にする。それじゃなきゃ道楽じゃないよ。かけた金の大小にかかわらず、本当に欲しいものじゃなきゃ道楽じゃなくて浪費だぞ」
買えないモノは欲しくたって買えないじゃんって思うわけで、実際、この年になるまでその意味はよく解らなかった(笑)。目先の欲しいものを財布の中と相談しながら手に入れるだけ。
でも以前996C4Sを買ったときに気が付いた。乗り始めて日々感じたのは、なにか道を間違えてるような不安と煮え切らない気分だった。
やがて、それは本当に欲しいものじゃなくその当時の自分が持つお金で買える最高のものを買ったに過ぎなかったと気が付いた。ポルシェという有名なクルマに乗ってみたかったが、欲しいと思ったことは一度もなかったのだから。
これこそ、まさに自分にとっては、目の前に突如現れた魅力的な誘惑を目にし刹那な俗楽に耽けってしまったということではないか・・・。
もちろんアレだけのクルマだから時価ならば、まるで手が届かないところを友人価格として原価相当で譲っていただけた前オーナーの好意には、心から感謝しているし、この経験をもって自分にとっての「道楽(ドウギョウ)」を知るきっかけになった貴重な経験だったのは言うまでも無い。
で、その996C4Sを手放したあとはご存知のとおり。
自分が欲しかったものを思い覚まし迷いはふっきれ、その思いを現実のものとすべく切磋琢磨(笑)。いつしか今の自分のガレージには「とりあえずなもの」は無くなって、いまや自ら見出した道に続く「楽しみ」だけが集まることになった。
かくして今の自分は「真性クルマ馬鹿(道楽者)」となったわけだ。
よく耳にする「本当に欲しいのは○○なんですけどねー、とりあえずこれ買ったんですよ」という向きの方々には、はやく自らの悟りに向かうドウギョウを見出し「生を楽しむ」道に入って欲しいと願うばかり。ポルシェが欲しければ寄り道せずにポルシェを手にしてしまえばと思う。それで会わなければさくっとお別れしてしまうのがいい。
そういう意味で、自分の尊敬する先輩諸兄(みんカラのお友達でもあり)にはそういう方々が結構いらっしゃる。いまになってそれが道を見つけるための潔さだったということが解ってきた今日この頃。
【オマケ】
ネットダイブしていたら見つけたわが信州を楽しむ道(笑)
「信州道楽」
http://www.shinshu-doraku.net/index.php
※写真はイメージです。本文の内容には直接的関係はありません。
Posted at 2008/02/15 17:13:56 | |
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