最近になって転職を考えてるようになってた。
今の仕事をやめるということは自分と父にとって、相当大きなことやと思う。
俺の転職は、父にすれば自分の仕事を引き継ぐ息子がいなくなることと同じ。
こういう理由で、転職したい気持ちを今まで封印してきたような気がする。
そんなことで悩んでいるうちに、ダメ元で応募した大手企業の内定の通知が来た。
相当悩む。
転職したいって言うたら父は何て言うやろか。
何か言う以前にきっと悲しむやろう。
じゃあ転職はしない方がええのか。
いや、このチャンスは生かすべきやないのか。
ずっと悩んでいた。
でもこの気持ちは父に言うべきやと思ってた。
今まで大事なことは母を通して言うてたけど、今回だけは父に直接言おう。
そう思った。
「転職を考えてるんやけど…」
俺がそう言うと、父は
「ちょっと飲みに行こか」
そう言った。
その後、父の行きつけの居酒屋へ行った。
そこで俺は自分の思ってることを話した。
不安に思うこと、転職したいこと、妻のこと、将来のこと。
一通りそれ聞いた父は言った。
「それが自分で決めたことならそれが一番ええねん。あとを継ぐことは初めから強制してなかったよ」
このことばを聞いて、父は俺のことをちゃんと考えてくれてたんや、と思った。
本当の気持ちはそうじゃないはずやのに、俺の背中を押した。
そのことばを言うと父は馴染みの店主に
「息子と2人で飲むのは今日が初めてやねん」
と嬉しそうに笑って言った。
このとき長い間忘れてた気持ちを思い出せたような気がした。
Posted at 2006/05/17 12:51:47 | |
トラックバック(0) |
仕事 | 日記