道が空いたのをいいことに(沖縄は非常に道が混む)
動力テスト? 笑
まあ、すでに、この項目は多くのメディアやレポートで皆さん読まれていると思うので、スペック的な話は避けよう。
私の率直な感想。
速く感じない。 笑
速くないのではない。感じないのだ。
たとえば、トルクで「がつん」とくるクルマって「強く速く」感じる。
わかりやすく言うなら「シートに押しつけられる感覚」だ。
500馬力級のクルマってそれが楽しいモノでもある。
そんな期待は・・・裏切られた。
また、300~400馬力級の「速く感じる」くるまってある。
たとえばその筆頭はモデナ。スピードメーターよりも速く感じる。
伸びがいい。実はそれほどでもない速度でもどきどきする感触。
そういった速さも感じない。
おそらくはエンジンがトルクフルと言うよりは素直なトルクカーブなのだろう。
でも回したいという気持ちになるほど盛り上がる特性も感じなかった。
もちろん半端な速さではないのは事実なのだが、1500キロを割る車重で500馬力というパワーから期待する速さ(感)ではない。
あんまり速く感じないガヤルド。期待はずれなのか?
いや、決してそうではない。
それだけ扱いやすく、シャーシーのまとまりがよいのだ。
ともかく、このパワーがありながらはじめて乗ったマシンで公道をいきなり全開にしても鼻歌交じりでハンドリングを試せたということが凄いのだ。
これはなかなかのキャパを持つクルマだと思う。
扱いやすい高性能。だから4駆であり、このシャーシー特性なのかもしれない。
これは、乗り味にもいえる。
私たちが好むいわゆるソリッドな動きではない。
むしろ低速で走っているAMGのような動きが、そのまま高速粋でも味わえる。
でもやはりそれがあまりにも自然すぎて物足りないほどだ。
ただ、レンタルされたクルマのタイヤがやや旧いのか、
いささかグリップ感にかけていたのでその分レスポンスの甘さを感じた。
でもとにかく余裕がある足回り。
高速領域でも自然な感触があるという点で優れた足回りといえる。
と、ここまでは褒めておいたうえで苦言を述べなくてはならない
問題はやはりエンジン音だ。
どうも音がときめかないなぁ~~。
フェラーリサウンドとは言わないが、もう少し何とかならないだろうか。
もったいない気がする。
エンジンを回したくない感じ、あるいは回らない感じはこの「音」のせいだと思う。
ある一部のファン、いわゆる大排気量のアメ車の音が好きだという人には好ましいという人もいるかもしれないが、これは8000回転も回る「いけいけ」エンジンだ。
私はいくどか高回転まで回して、そのあとは5000回転以上回したくなる気持ちにならなかった。
これはランボルギーニ社の意図的なモノ(ユーザーの気持ちを抑える)なら、それは効果があったといえるだろう。苦笑
まあ、乗用車的に使えそうな車なので、のんびり走る人にはそれでもいい。
実際のんびりと沖縄の湾岸路を走るのはそれはそれで気持ちの良いモノだ。
でも何か足りない。意外だぞ。なんだろう?
そうだ。
ときめく感じがコクピットにないのだ!
これはAUDIの影響かな?と勝手なことを思う。
25年前いすずのピアッツァに乗った時の方がときめいたぞ!
もちろんフェラーリの「あの」感じもない。メルセデスSLのあの重厚さもない。かといって安っぽくは決してないのだが。
なんなのだろう。しばらく走っていると、いったい私は何のクルマに乗っているのだろう?という感じになるのだ。
私は沖縄のすばらしいロケーションのなかで走っているうちに、「凄いクルマ」に乗っていることを忘れてしまっていた時間が多いことに気づいたのだ。
これは「レンタカー」としては大きな欠陥である。爆笑
ともかくも
のんびり走ることには苦にはならない乗りやすさはあるが、ちょっとどたばたする足回りが残念だ。
いわゆる「重い足回り」のようなどたばたと突き上げ感がある。
基本的な乗り心地は決して悪いわけではないのにこの値段に期待する乗り味ではないと思う。
かといって決してスパルタンではないのだから、もう少し何とかならないかと思った。
そして最も悲しかったのはブレーキだ。
反応が鈍いのだ。もちろん踏み込めばそれなりに効くが、何となくソリッドな感じが少ない。
でもこれに関してはこの個体の問題かもしれない。ブレーキというのはスーパーカー、優れた高額なスポーツカーというのはメンテナンスがきちんと行われなければかえってバランスが崩れやすいモノというイメージを持っている。
さて、初めて乗ったランボ。
そして、今もっとも私が興味を持っているマシンとしてガヤルドに触れる機会を得ることになった時、とても興奮した。
では、半日沖縄を走り回ってその興奮はどうなったか。
1日目。もう買うことはない。と思った
2日目。気になったいやな点を少し忘れ始めた。
3日目。また乗ってもいいかなと思った。(いやなこと忘れている) 笑
いまは、
わずかな時間だったが、「ああ。沖縄をあの黄色いガヤルドで走ったんだんぁ~」という素敵な思い出が残った。
そう。ガヤルドはそういうマシンである。
レンタルする価値はありますぞ。爆笑 おいおい
やはりいろいろと気になる点はあるが、ガヤルド、相当に魅力的なマシンである。
特に驚いたのは日常性があったことだ。
今回乗ったマシンは04年式と聞く。
詳しい方にその後を聞く機会があった。
06年にかなり内容が良くなり、さらに現行型では「音」も良くなったらしい。
足回りもどたばた感がなくなったという話も聞いた。そしてさらにパワーアップしているのはご存じの通り。
素直な走りの資質はキャパシティの高さを意味すると思う。
いま、あのGTRをいろんな意味で超える可能性があるのはガヤルドだけだという話もある。
いつか機会があればサーキットで全力走行をしてみたいマシンである。
この項おわり。