前回の 車高調導入計画・序章からの続きです。
部品選定も完了し、あとは取り付けするのみ。
8割の期待と2割の不安を胸に、TECH-Mさんに朝一で伺いました。
不安の2割分ってのが、やはり車種専用品ではないってことが原因ですね。
お店に到着してすぐに開店準備をしていた社長がお出迎えしてくれました。
『さーやりましょう!!!』
ってノリノリの笑顔にイヤでも期待とテンション上がります。
取り付け前に軽く打ち合わせで僕の希望を伝えます。
ダウン量、希望の乗り味、その他諸々、今回の車高調導入の理由は車高を下げる事ではなく、乗り味を好みに変化させたい為、その事を改めて伝えたところ
『了解しました!ある程度僕の頭の中では計算してイメージ出来あがってるんで、あとは理想に近づける様、組みながら追い込んでいきましょう!』
っと社長談
車高調を着ける前に計算って?って思いますが、バネレートや車重、レバー比等の情報を元に、ストレッチのかけ方などを算出して乗り味を想定してるみたいです。
ワケ分からん領域ですね(笑)
あと、ある程度車高が下がるとホイールが内側に入ってしまうので、もしそうなったらスペーサーも入れたい事を伝えると
『スペーサーですか、とりあえず現時点ではスペーサーの取り付けは僕の頭には無いのですが、必要になったら入れましょう!』
またもや???ですが、もちろん根拠あっての事と思いますので作業を進めて頂きました。

まずはTECH-M恒例の儀式です。
良くみんカラで拝見する画像ですね(笑)
車高調に関してはすでに丁寧に下準備してくれていました。

しばらくかかるだろうって事で、作業は社長と番頭さんにお任せし、事務所でnamiさんのコーヒー頂きつつ雑談してたところ、あれ?もう着地してる?
その間約45分くらい?
速すぎじゃね???(笑)
事務所から作業を眺めてましたけど、作業自体は本当に丁寧にされてました。
ビックリしたのが、番頭さんが何か取りに来たと思ったら、タオルを持っていき、外した純正サスを拭いて箱に入れてくれてました。
こう言う気遣いってホント嬉しいですよね。
で、着地したAH3をメジャー使って計測し、何かメモってました。

ホイール下部からフェンダー上部までの距離のメモでした。
まずはじめに、プリロードをどの位置にすると車高がいくつになるのかを計測し、そこからスタートするそうです。
何か変更を加える度に着地、少し動かしてバネを縮め、計測・メモ、この繰り返しです。
普通のお店であれば、ここでダウン量を設定し作業終了、TECH-Mなら1台1時間ですね(笑)
ただここからがTECH-Mの本領発揮です。

最近みんカラでも話題のストレッチを実施、これが本当に手間がかかります。
簡単に説明すると、まず1G状態をつくりブッシュを解放、前後に車両に合った加重をかけ、その状態で各ブッシュを締め直すって作業です。
ただどれだけの加重をかけるとか、肝心な所は経験に基づくものなので、誰にでも出来るもんじゃないですね。
ただ車高調に限らず1G状態で足回りを組むってのは基本中の基本なので、それだけで全く違ってきます。
良く(ほとんど?)4輪フリーのプラプラ状態で足を組むお店がありますが、あれだとダメでしょうね。
ストレッチも一通り終わり、社長に説明してもらってる間、ふとブレーキの相談をしてみました。
と言うのも今MパフォブレーキにStudieのパッドがついてるんですが、恐ろしく効かないんです。
初期の滑り方とかもうコワくて死にそうです。
Studie Studie produce DIXCEL SR ブレーキパッド
割と好評みたいなんですけど、ダストが出ないって以外は全て純正が上回ってます。
ブレーキっていざって時に効かないと意味ないですから、交換したいって常々思ってました。
で、社長の一言
『ウチのパッドメッチャ効きますよ!今なら在庫ありますよ!』
出た!良くブログで見るやつだ(笑)
ただIDI PREMIUM COMFORTをベースに開発されたTECH-Mオリジナル物のパッド
社長が自分の車につける為に拘り抜いて製作した一品、実際デモのM4乗りましたけど、恐ろしく良く効きます。
低ダストで作ったワケではないですが、副産物としてダストが出ません、ってか目立ちません。
詳しい内容はパーツレビューでやるとして、とりあえず交換をお願いしました。
早速交換作業、相変わらずメッチャ丁寧です。
パッドの面取り、バックプレートのグリスアップ、パッドピンを1本1本掃除して丁寧にグリスアップしてました。
自分でそれなりに弄る身として、ここまで丁寧に作業されるお店ってなかなか無いです。
僕も愛用のニューテックマルチパーパスグリスを使ってるのを見て、ちょっと嬉しくなりました。
ここで作業は一段落、減衰を社長推奨値に設定し、現時点での感触を確認する為に試乗に行きます。
高速道路へ(笑)
まずは社長の運転で目的地のPAへ出発
ICまでの下道、もうこの時点で笑いが出ます。
路面のギャップを見事に吸収していなしていく感じは独特ですね。
ビルの特徴でもある倒立形状ショートストロークの持ち味が見事に出てます。
少ない車体変動で目線も安定、フラット感がハンパないです。
ただ普通に組むとこのショートストロークが仇となって、バンプタッチやリバウンドタッチでガツガツゴツゴツ感が出るんでしょうけど、そこはプロの腕ですね。
『いいですね~』
っと社長も目論見通りの感想みたいで安心しました。
で、高速へGO!
ビックリします。。。安定しすぎてスピード感が無いです。
よくTECH-Mで足を弄られた方が帰り道にパンダに捕まってるようですが、よく分かります。
自分の速度感とスピードメーターの表示が全くリンクしてない(笑)
僕が驚きっぱなしで助手席に座ってる間、社長は1つ1つ足の状態をチェックしていました。
大きなウネリを越えた時
『ちょっとリアのストレッチが効きすぎてますね、今のうねりでリアが沈みこみすぎてました。リアの減衰調整しましょう!』
『ちょっと左に流れてますね、帰ってトー調整しましょう!』
・・・・・たぶん普通に自分で乗ってたら分からないレベルかもしれない箇所を次々と指摘して改善策を提案してくれます。
PAに到着し、昼飯を食べている間もズーっと色んな事を話してくれました。
今のお店を立ち上げた経緯、サスやホイールに関する事、仕事に対する想い。
車好きには勉強になる事ばかりで、授業料払わんといけないレベルです(笑)
でもたまに無口になる時、どうも頭の中で足回りの事を想像したり計算してるらしく、嫁にも良く怒られると(笑)
そんな社長の話で一番印象に残った言葉
『趣味を仕事にするのは難しいけど、仕事を趣味にすればそうでもないですよ』
奥が深いです。
でも社長を見てるとお客さんの車も自分の車の様に楽しんでやってるのが良く分かります。
『ウチで弄った車はみんなTECH-Mのデモカー』
って言ってましたが、そう言うところから来るんでしょうね。
お客さんの車へも愛着を持って作業してるのを感じます。
余談が長くなりましたが、リアの減衰調整をし、帰りは僕の運転で店まで帰ります。
リアの調整効果はすぐにハッキリ分かりました。
前後バランスが行きよりも更に良くなり、路面のギャップを前後でキレイに分散してるのが分かります。
さらにフラット感が増し、ハンドリングもメッチャクイックに!
『ビルシュタイン、マジでヤベー!!!』
そう叫びたくもなりますよ。
高速を降りて一般道へ、ここで高速では気にならなかったギャップでのゴツゴツ感を感じた社長
『下道のギャップでこの感じ、これだとスペーサー入れた方が良いですね!』
『WHY???』
スペーサーを入れるとトレッド幅が広がります。
するとアームからの距離(レバー比)が変わるので、バネレートを落とした様な効果があると。
支点・力点・作用点って考えると良く分かりますね。
最初に言った言葉の裏には、こう言う意味があったのかと理解しました。
スペーサーも足のセッティングに使う社長、恐るべし(笑)
お店に帰り、スペーサーを装着、トーを調整しまた峠道へ試走へ!
するとあら不思議、下道でのゴツゴツ感が消えて、真っ直ぐ走ります。
ここまで来ると笑いしか出ないです。
ってか走りながら笑ってます。
問題を解決する為の引き出しの多さがちょっと普通じゃないです。
峠道、もう何か説明するのをあれですけど。。。メッチャ気持ち良いです。
一言で言うと
『自分が運転上手くなったって錯覚する車!!!』
そう言えば触れてなかったブレーキの感想、メッチャ良いです!ホンマに良いです!
最初からこれ入れてれば何の不満も出なかったな~と
初期もしっかり、中もしっかり、奥もしっかり、ある程度足でのコントロールは必要ですが、この安心感は以前とは比べ物にならないです。
ダスト量も以前と変わらないレベル?もっと少ない?
実は以前GOLF時代にSTOPTECHブレーキにIDIのパッド入れてましたけど、あの時よりも効きます。
もうこれで完成だ!って思った瞬間、社長の一言
『スペーサー入れてちょっとハンドリングがダルくなってますね、もうちょっとクイックな方がfujimonさん好みじゃないですか?』
え???あっ、確かにクイックな方が好みです。
『帰ってちょっと調整しましょう!少しならまだ調整出来るんですよ。』
どこまで追い込むねん!
そして完成した車両はまさに僕好みになってしまいました。
何か最短距離でゴールまで来てしまった感がありますが、それもお店の技量によりますよね。
最終的に当初予定していた金額をかなり上回ってしまい(もちろん追加しすぎが原因)、社長さんが心配してくれてましたが、それを遥かに越える満足感を与えてくれたお店ですから、感謝を込めてお支払いさせて頂きました。
この時すでに夕方です。
文章にすると伝わりにくいですが、ただ着けるだけなら1時間で終わる作業を、本当に手間をかけて僕の好みに近づけて作って頂きました。
普通のお店の工賃は作業賃、TECH-Mは作業賃+チューニング料、同じ金額払うならどっちが満足度高いからは言わずもがなです。
今まで目先のトータル金額に惑わされて装着後に後悔した事、遠回りした事もたくさんありましたが、今回の施工は間違いなく今までで一番満足度の高い施工でした。
最後お店に帰ってきた時、同じAH3乗りのmonacoさんにお会いし、以前からみんカラ拝見してた事もありテンション上がりました。
色々とお話させて頂きましたが、しっかり拘りを持った方で、話の中に『なるほど』がいっぱい詰まってました。
そしてメッチャフレンドリーでした。
こう言うオーナーの方が集まるお店なので、お店の雰囲気も独特なんでしょうね。
とにかく皆楽しそうです(笑)
ちょっと遠いですが、TECH-Mを見つける事が出来て本当に良かったな~と
もし僕の様な希望や不満を持った方がいらっしゃったら、一度お店に伺って相談してみても良いかもしれません。
足回り、人の好みはそれぞれ、お店との相性もそれぞれ。
そう言った意味で、お店選びってホント難しいですよね。
ただ実現する懐の深さ(技術)を持ったお店(チューナー)だと思います。
今回学習した事、良い足回りを造るには
良い部品50%+良いお店50%
これが揃ってこそですね。
有意義な1日でした。
PS:帰りはいつもより早く帰れた気がします(笑)
ってか長っ!仕事遅れるっ!