
こんばんわに。
呉服です。
昼飯の際にスズキアリーナ苦竹店にS-CROSSの試乗申込みをネットでしたところ、タイミングが悪く試乗予約ができたのが2/27…。
1週間も先か~…などと思っていたら、このお店から即入電。
『1台しかないクルマを各店に回していくので27日には置いてないかもしれない』
とのこと…。で、無茶を承知で『なら、今日は…?』と聞いたら意外にもOKの返事が。
そうと分かれば話は早い。仕事を定時で切り上げていざ苦竹店に試乗へ!!
※はじめに…
ここで書く内容はあくまで個人的な感想ですので参考にするしないはご自身でご判断ください
■価格・基本情報
発売年月 2015年2月
標準車両本体価格 <4WD>209万 (税抜き CWP色以外)
駆動方式 4WD
車両形式 DBA-YB22S
トランスミッション CVT
■寸法・重量・その他
全長×全幅×全高 4300×1765×1575mm
室内長×室内幅×室内高 1995×1475×1250mm
ホイールベース 2600mm
最低地上高 165mm
車両重量 1210kg
乗車定員 5名
ドア数 5枚
標準カラー クリスタルライムメタリック コズミックブラックパールメタリック クールホワイトパール ブーストブルーパールメタリック
■.エンジン
種類 直列4気筒DOHC
エンジン形式 M16A
過給器 なし
総排気量 1586cc
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 47L
■性能
最高出力 117ps(86kw)/6000rpm
最大トルク 15.4kg・m(151N・m)/4400rpm
パワーウェイトレシオ 10.3kg/ps
燃料消費率(JC08モード走行) 17.2km/L
最小回転半径 5.3m
■動力伝達・走行装置
タイヤ 205/50R17
ブレーキシステム(前) Vディスク式
ブレーキシステム(後) ディスク式
サスペンション(前) マクファーソンストラット式
サスペンション(後) トーションビーム式
* * * *
いやぁ…ついに生で見ましたよ、触りましたよ、S-CROSS!
乗る前の第一印象は『やっぱ(自分には)大きいなぁ…』ということ。
先代SX4と比較した場合、車高が上がった、というのもさることながら後部座席のドアパネルとリアタイヤより後ろ側が足されたことでより大きく見えるのかな、という気がします。
ただ、後部ドアパネルが大きくなったからと言って後部座席が広くなったわけではなく、スペース的には先代SX4と大差なし。深さがある分、足元は広くなった気はしますが…。
後ろに人載せる機会が多い方は注意した方がいいです。
その分荷室の広さは先代SX4よりかは向上。
そりゃ後部座席がさほど広くなってなくて全長が20cm伸びているんだから必然的に荷室の奥行は大きくなります。
といっても、ゴルフバックが積めるレベルかというと、そうでもなさそうですが…。
まぁ…コンパクトハッチよりかは広い気がする…その程度です。
運転席周りは良く言えばインパネ操作が最小限の姿勢の移動でできる。
悪く言えばなんか窮屈です。
ただ操作はできるといってもやりやすいわけではありません。
エアコン操作する際はシフトノブが結構邪魔です…。
ペダル配置は相変わらず左寄りのブレーキ配置。
普通の人には踏みにくい配置ですが左足ブレーキ常用の私には最高の配置です。
フットレストは先代に比べると貧相。
サイドブレーキの位置は個人的には×。助手席側すぎて引きづらいです。
運転席の狭さもそうですが…逆輸入車ゆえに左ハンドル車の名残?
まぁ、サイドドリのようなやんちゃなことを考えなければ問題ない点ではあります。
運転席からの見晴しはこんな感じ。

先代SX4に比べてフロントウィンドウの高さが低い(Aピラーの傾斜が緩い)上にミラー裏に雨滴感知センサーが付いたためか、黒くなっている部分が広く、結構視界の邪魔になります。先頭での信号待ちなんかの際には確認に苦労しそうです。
かといって全体的に視界が悪いか、というとそんなことはありません。むしろ先代SX4で悪評高かった極太Aピラーがなく、フロントサイドウィンドウの下端が低いので思いのほか運転のしやすい視界が確保できます。先代ほどミラーがデカくないというのも視界確保に貢献してそうな気がします。
ちなみに天井までの高さは結構低いです。
まぁ、全高はコンパクトハッチ並みなのに、最低地上高が165mmにもなればそうなりますわな。
座高高めの人、座面高めで運転する習慣のある人はこの点にもご注意ください。
で、お待ちかねの走行性能です。
…が!
晴天時に店舗の外周の平坦な道路を回っただけなのでALL-GRIPの性能なんかは全く分かりませんでした。
とりあえずAUTOとSPORTモードを体験しました。
始めはAUTOで走行。スリップするような箇所で4WDに変わるだけなので基本的にFF。
このモードで走ることが多くなるわけですからここのフィーリングが一番重要なわけなんですが…
一言で言ってしまえば“超もっさり”。
加速に鋭さがないんです。
聞いたら俗にいう“エコモード”のようなもので、ドライブ機構云々の前に燃費重視のセッティングがされているんだとか。
なるほど、それなら加速が遅くても納得。
S-CROSSが遅いとか言っていた人はこのモードで走ったのではないだろうか…?
もしそうなら遅いにきまってますwww
と、いうわけで次にSPORTで走行。
簡単に言ってしまえばAUTO時で制約していたエンジン回転の縛りを解放するってわけなんですけど、確かに踏み込めばAUTO以上に回転上がって『このサイズでこの加速なら…』みたいな印象にはなりました。が、スイスポほど回るわけでもないので加速に軽快さのようなものはないです。
さらにMレンジ走行もしてみましたが、スイスポ程マニュアルライクな走り方が楽しめる仕様ではないです。以前
CVTのMレンジについて考察したように、S-CROSSにおけるMレンジは坂道などでの減速用、加速するためのものではないですね。
足回りはさすがにいい出来ですね。段差をきれいに吸収してくれます。
ただ、何せ外周回っただけでまともにコーナリング試せていないので、またどこかで次の機会があればコーナリング性能についても確認したいと思います。
総合的に言うと…面白みに欠ける。ズバリこれです。
スイスポと同じエンジンとは思えないくらい静粛性の高いエンジン…。
段差をしっかり吸収するサス…。
変な言い方ですけど、私個人としてはちとうるさめのエンジンで、硬いと感じるくらいの足回りの方がクルマ運転してる!って気分になるんで好きなんです。
ここら辺は他の方とは大きく感性が異なる点かな、という気がします。
【S-CROSSの呉服的1st評価】
私がS-CROSS試乗する直前まで、小学生くらいの女の子を連れた若い夫婦が熱心に吟味してました。
そう、このクルマ、コンセプト的には若い家族には最適だと思います。
逆に言うと一人暮らしでアウトドア趣味のない、アラフォーのおっちゃんにはあまり向かない、というか…。
今の若い世代ってクルマにあまり興味持ってていないんですよね。
だから質実剛健さが売りのハンガリー生まれのスズキ車が“面白味がない”という欠点ではなく、“真面目な作り”という長所として捉えることができるのではないか、と思います。
クルマに興味ある人は最新技術を搭載した方に目が行っちゃいますからね。
はっきり言ってしまえば、みんカラ内にいるようなクルマに熱烈な興味を持っている方々や評論家と呼ばれる連中がS-CROSSに載ってもあまりいい評価は得られないと思います。正直言えば私からしても【期待してたよりは下】という印象です。
ちなみに私の評価が低いのは【4WDの性能については未知数だけど、少なくとも普段使いの通勤用のクルマとしては『1人で乗るには必要以上に大きな車体』や『ストレスがたまりそうな加速感』に不満を抱えそう】というのが大きい理由。この感想が全員に当てはまるわけではないですからね。
S-CROSS購入を検討している方は周りのマイナス意見に惑わされず、自分の直感を信じることをお勧めしたいと思います。素性はとてもしっかりしたクルマだと思うので。