
こばばんわ。
伊達男こと、呉服です。
…
……
いやね…何シテルに書いたのですが、昨日右目を軽く負傷しまして、検査のため散瞳液を注したため、右目の焦点が合わず、スマホやPCやってると鬱陶しいので伊達政宗よろしく眼帯をしている…そんだけの話です。
そんな私の話なんかどーだっていいんですよ。
眼科に行く少し前…。
荷物の到着を待ちつつ、ネット徘徊していたら、家から一番近いDにアルトRSターボの試乗車があるという情報をゲット!
試乗予約を入れたところ、午後からの試乗OKとのことだったので午後からさっそく乗りに行ってきました。
※はじめに…
ここで書く内容はあくまで個人的な感想ですので参考にするしないはご自身でご判断ください
■価格・基本情報
発売年月 2015年3月
標準車両本体価格 129.4万円
駆動方式 FF
車両形式 DBA-HA36S
トランスミッション AT(5AGS)
■寸法・重量・その他
全長×全幅×全高 3395×1475×1500mm
室内長×室内幅×室内高 2040×1255×1215mm
ホイールベース 2460mm
最低地上高 155mm
車両重量 670kg
乗車定員 4名
ドア数 5枚
標準カラー -
オプションカラー -
■エンジン
種類 直列3気筒DOHC
エンジン形式 R06A
過給器 ターボ
総排気量 658cc
使用燃料 レギュラー
燃料タンク容量 27L
■性能
最高出力 64ps(47kw)/6000rpm
最大トルク 10.0kg・m(98N・m)/3000rpm
パワーウェイトレシオ 10kg/ps
燃料消費率(JC08モード走行) 25.6km/L
燃料消費率(10/15モード走行) -
最小回転半径 4.6m
■動力伝達・走行装置
タイヤ 165/55R15
ブレーキシステム(前) Vディスク式
ブレーキシステム(後) ドラム式
サスペンション(前) ストラット式
サスペンション(後) トーションビーム式
* * * *
アルトっていうとどうしても先代アルトの“軽トラックみたいな内装”のイメージが残ってしまっていて、このRSターボも内装に関してはさほど期待していませんでした。
けど…
●運転席まわり
ドア開けた瞬間に分かりました。これまでのアルトとは別物だと。
外枠を大きくできない軽自動車が内装を広くとるにはどうすればいいか。答えは扉を薄くすればいい。そのお約束に違わず、このクルマもドア自体は頼りないくらいペラッペラです。
しかし、その制約の大きいドアの内装部ですら従来通りの樹脂パネルでも触り心地を工夫することで質感が向上したかのような印象を受けます。
インパネレイアウトは最近のスズキの軽お得意の、インパネ一体型シフトの採用でセンターコンソール付近に設置されるのは細身のサイドブレーキのみとなり、運転席から助手席の足元は座ったままスルーできるほどの空間が。
RSターボ専用装備の赤オーナメントのエアコン吹き出し口などが個性的でとてもいいですね。
ペダルはフツー…。
せっかくならスイスポみたくアルミペダルでスポーツ車としての個性出してほしかったと思うのは私だけでしょうか?
あと注目は異様なほどデカいフットレスト。
こんだけデカいフットレストがカーペットの下にあるということは…暗に『クラッチペダル設置する場所、ねーから!!⇒MT化もしねーから!』というスズキの声が聞こえてくる気がします…。
あ、でも通常アルトにはMTの設定、あるんやね?フットレスト、どうしたんだろう?
噂の5AGSシフト。赤ステッチのブーツがなんとなくスイスポっぽい。
使い心地は後述。
シートヒーターにアイドリングストップに自動ブレーキ…。
キャラクター的にどうなんでしょうね…。
●後部座席・荷室
驚かされたのは後部座席の足元のこの広さ!
後部座席はスライドしないですし、別に前の席をめいいっぱい手前に引き出しているわけではないんですよ?
なんでこの広さの確保を軽が出来て、一般車ができんのですか、スズキさん!
ちなみに…
足元の広さだけに目が行きがちですが、背もたれ自体はヘッドレストがあるとはいえ、非分割の“板”みたいな感じでなんだかチープ。
座席がスライドしないので荷室もこの大きさ。ほとんど役に立ちません。
プレミアム感が際立つアルトRSだけになんかリアハッチを開けた瞬間に『あー…やっぱアルトだ…』
と痛感させられるのは残念な限りです。
リアシート取っ払って2シーター化する猛者も出てくるかもしれませんね。
●走り味

お得意さんではない“冷やかし”客に対するスズキのお約束なのか…今回も店の周りをグルーッと一周というつまらん試乗コース。まぁ、アップダウンのある道や2車線の大通りを走った分S-CROSSの試乗の時よりかは得る情報は多かったと思います。
注目すべきは何といってもAGSの走り味。
トルコンATやCVTと何が違うのか…。
ディーラーを出て国道に出るコースなのですが、切れ目のタイミング的に微妙と思いつつもアクセルをやや強めに踏む…
…
……
れ?あれ?
か、加速しない!?
私みたいな下手くそのMT乗りが半クラで走らせているときのようなノタノタ感…。
タイミングを外し、左足ブレーキして発進中断。
結局完全に途切れたタイミングでゆるーりと発進。
国道に入った後もAGS特有の変な挙動は続く…。
さぁ、加速!と、アクセル踏んでエンジンが唸りをあげてもすぐにシフトアップ、そのたびに私みたいな下手くそのMT乗りがクラッチつないだ時のようなストレスのたまる間が1秒くらい発生。
どうもDレンジで走っているときは2500~3000くらいでシフトを上げる傾向があるようです。
その前後の回転数でアクセルを1/8くらい戻せばシフトあがるのでそのタイミングさえつかんでしまえばギクシャクせずに【ギアはアクセルであげる】ことができます。
平坦なところではそれでもまだ対応できるんですが問題は上り坂。
1速から回転上げてある程度加速させたくてもご丁寧に3000くらいで間を置いてシフトアップしてくれるので速度も回転も落ちるわ、思っているより1つ2つ高いギアで加速させる形になるわで遅いのなんの…。
で、Dモードでパドルシフトでギアを下げようとしてもスイスポ程素直ではなく、かなりの確率でリジェクトされるか、仮に下がってもすぐに元のギアに戻るかであまり扱いやすいものではないです。
そこでAGSの醍醐味であるMモードに変えます。
!!
何コレ!?
すんごく性格が豹変する!
回転が3000より上に回ればさすがはターボ。いい加速です!
シフトチェンジもすごく素直。
これ、ホントにさっきまで扱いに四苦八苦していたクルマでしょうか…?
シフトダウンも無茶しなければ言うこと聞くのでエンブレ利かせての下りのブレーキングも面白いですね。
AGSって、スイスポに使われている副変速機付きCVT以上にMTライクなトランスミッションってことですね。
そうなるとMTほど体感的に何速かが分かりにくい以上、メーター内のギア表示が重要になるんですがこれが思くそ見づらい!
緩めの左コーナーでは全くわかりません。
試乗車では無理ですが、愛車にして走りこめば逆算で分かるようになるかもしれませんけどね
(つまり○○km/hでこの回転数なら今は△速…みたいな)
それにインパネ一体型シフト!あれは特にないです。
ステアリングシフトが使えないのはステアリング旋回時、すなわちコーナリング中。
そんな時にレバーを前後ではなく上下に動かしてシフト変えるのは無理です。
しかもスイッチ的すぎて操作したという感覚に乏しいし。
スイスポのような位置にシフト持ってこないのであればこれまで同様の+-ゲートなしの【PRNDM】だけで十分だと思います。
★呉服の感想文
一言で言ってしまうと…このクルマ…
AT車だと思って購入すると大失敗するクルマです。
Dモードははっきり言ってしまえば渋滞時のような超低速走行、もしくは高速など一度5速に入った後は減速をほとんどしない場合は有効です。
けれどストップ&ゴーが多かったり、速度域が安定しない街中の大通りを走る場合は加速が一般的なAT,CVTほど素直とは言えないのでストレスがたまると思います。
スイスポのCVTなんかの変速機構はあくまで“副”であって、日常的に使うものではありません。
それに対してAGSはセミMT。Mモードが当たり前で、Dでも一応走れるよ、という機構のようです。
アルトRSターボにMTを要望する声が多いですが、まさにこれがスズキが見出した次世代型のMTなのだとすれば、当然このあと3ペダルのMT仕様は出ることないでしょうし、他の車種…例えばMT販売率がATを上回るスイスポなんかにしても3ペダルMTは将来的にはなくなり6速AGSへと変わっていくのかもしれません。
このクルマに試乗される方はまずはDモードでAT車としての“使えなさ具合”を確認したうえでMモードにした後の性格の豹変ぶりをぜひ味わっていただきたいです。