この国のゆくえ・・・

　今日は、とてもいろんな出来事があった日だ。まず印象に残ったのは、農水大臣自殺である。このようなことは「よくあること」だが、現職大臣が自殺を図るというのは戦後政治始まって以来のことである。つまり、戦後政治に大きなひずみが生じているのは明らかである。
　５５年体制から半世紀、一体、日本はどうよくなったのだろうか？現総理大臣が言うように「美しい国」を再生するならまず、この自民党政治を根本から変えなければならない。この農水大臣にしても私にしてみたら「美しい国」づくりを目指している総理大臣の「犠牲者」かもしれない。政治にはお金がかかるのは当然。まっとうに政治活動をしていれば「足が出る」。でも、国民のためと思って、日頃から正しい政治活動をし、骨身を削っている政治家もいるはず。
　どうして、人は「お金」「権力」にしがみつのだろうか？確かにきれいごとをいえば、いくらでも言える。でも、それで生きていくほど世の中というのは甘くは無い。「お金」。これは、なんでもほしいものを手に入れることができる「魔法」を持ってる。しかし、この魔法を掛け間違えるとたちまち自分へしっぺ返しがくる、いわば「諸刃の剣」。もちろん「人の気持ち」はお金では買えないが「変える」ことはできる。
　今、担任をしている子でこの「お金」の魔力にとりつかれている子がいる。その子の生い立ちや生活環境はほとんどわからないが、ただ、わかるのは「寂しい」という気持ち。これはすごく伝わってくる。寂しいから出会いを求め、自分の心をお金で「変える」。そして、罪悪感にさいなまれながらも、やめられない。そして、私に今の状況を告白し、少しでも罪悪感から解放されようともがいている。
　その子は明らかに「ダメなこと」と理解している。しかし、そういう子をみていると私はすごく悲しい気持ちになる。ある意味この子も、この社会の犠牲者だと思う。こういう子の心の隙間に漬け込む意地汚い大人たち。なぜ、自分の子供をみてあげようとしないのか。
　我々、教師にできることには限界がある。私が若かりしころはみさかいもなく「父親」がわりになったこともあるが、そこで学んだことは、やはり他人では「限界」があるということだ。いくら、面倒をみたとしても教師と生徒にかわりはなく、その壁は越えることができない現実がある。
　結婚してしまえば、それまでだが、そんな簡単にいくわけもない。そういう時、教師の無力さを感じるのである。
　「金八先生」。あれはあくまでも「テレビ」の世界であり現実にはドラマのように筋書きなどありはしない。そのなかで、我々教師ができることといったら、ごく限られてしまう。こういうとき私はこの仕事の辛さを痛感するのです。
　この農水大臣にしても、早く解放してあげれば、こんなことにはならかったと思う。会社で上司にあたる総理大臣の失政以外になにものでもない。安倍首相ももう少しはやく「サイン」を見逃さなかったらこの「命」を救えたのかもしれない。
　ほんとうにこの「日本」という国は「生きている」のだろうか。もう、末期がんの患者同様、死を待つしかないのだろうか。我々ができることは、選挙に行くことだけだろうか？ほんとうにこの国に変わってほしいと心底おもっているだろうか？
この資本主義社会の中で必死でいきている我々に国は、なにをのこしてくれているのだろうか？たくさんの疑問とともに今一度この国のあり方を真剣に考えたくなった１日である。農水大臣の「死」を無駄にすることなく、国民が今たちあがらなければならないのではないのだろうか。我々は、「おとなしすぎる」のではないだろうか。なんのために表現の自由が保障されているのだろうか。
　この子をこんな状況に陥らせたのも我々大人たち。早く解放しなければ堕ちるところまで堕ちてしまう。もう這い出せることができなくなってしまう。安倍首相が提言する「美しい国」などいらない。「平和で道徳がいきわたり相手の立場にたってものごとを考えられる人づくり」が必要不可欠である。
乱文、乱筆をお許しください。
　今日はいろいろ考えさせられた１日でした。今日は、当分寝られそうにもないです。