
ドイツ車が好きだ。
なぜか。
壊れない=機械的信頼度がある、完成度が高い、質実剛健、マイスターの拘りを感じる、などなど。
ゆえに大学生の時に買った初めての外車がVW ティープ アインス(Type1)。
1972年式バケツテールの廉価版1200ccにロナールのホイールを履いた可愛いヤツ。
ベストカーに入った時もこれに乗っていた。
当時ベストカーの編集顧問だった徳大寺さんが「自動車編集者を志すなら、まずはプリミティブなビートルか2CVに乗れ。クルマの基本が判るから」と仰っていました。
「そうか、オレは言われる前に乗っているから編集センスあるのかも」なんて勝手に思っていました(笑)。
それからは国産、SAABなどちょっと遠回りもしたけど、BENZ190E-2.6、BENZ300TE(鈴木亜久里さんから譲ってもらったF1ドライバー特別仕様)、ポルシェ912などドイツ車以外には目もくれず。周囲の人間も認める「ドイツ車好き」で通っていた。
まさか自分でも「ラテン車」に乗るとは思ってもいなかった。とはいえ、アルファやクラシックフェラーリには永遠の憧れはあるのだけどね。
それが取材で訪れた、あるスバルオーナーのコレクションを取材中に一台だけ「宇宙一好きなレーシングカー(ラリー車含む)カラー、MARTINI」を纏った「ランチアデルタHF 16V」があるじゃないですか!
「なんでランチア?」「スバルがWRCで勝つ前に常勝マシンだったランチアってどんなクルマか知りたくて買いました」「なるほど! で、どう?」「あ、もう判ったからこのクルマ売ろうと思ってるんですよ。誰かいないですかね?」と。ダチョウ倶楽部の上島じゃないけど反射的に「ハイッ!!!!!」
「じゃ、山本さん、どうぞ」「マジマジマジ???」
ということで、かくして熱狂的ドイツ車乗りは、あっという間に「ラテン車乗り」になったわけです。しかも一番ドイツ車とは対局にあるイタリア製ランチア。昼のブザーが工場内に鳴り響くとラインの行員たちがあっという間にワイン付きの2時間あまりの昼飯に行ってしまう、情熱の国イタリアの人たちが作るラテン車である。
誰がどう考えたって、工業製品として購入するなら「ドイツ車」でしょ!
しかし、だったらモータースポーツの世界は「ドイツ車だけが勝っているのか?」と言われると、不思議にイタリアやフランスが強かったりするんですよ。フェラーリのエンジンがヒュンヒュン回ると気持ちよかったりするわけですよ。本当に不思議。
ということで、ランチアデルタを引き取ったその日、早速ガソリンスタンドに行き「初満タン」。
「?」ガソリン臭い。とはいえ「昔乗ってたホンダS600クーペも思いっきりガソリン臭かったし、イタ車だからこんなもんか」とも思ったが、世田谷通りを窓全開で走ってもガソリン臭い。嫁から頼まれた買い物をしにスーパーマーケットの駐車場に入るも嫌な予感がするので、一番出口に近く周囲にクルマが無いところに一応駐車。15分ほどして買い物を済ませ地下一階の駐車ホールにエレベータが到着、ドアが開いた瞬間に「ガソリン臭ぇぇぇ!」(あまりに慌てていたために証拠写真無し)
走って駆けつけるとデルタの下はオネショをしたようにガソリンがダダ漏れ。慌てて警備員やら男性社員を呼んでデルタを押してもらい消火栓のあるところまで退避!(写真)
結局はデルタによくあるガソリンタンクのエア抜き用ブリードパイプの根本のナットの割れらしい。何でナットが割れるの? そんなに金属に負担掛かるところじゃないじゃん。電話で相談した向こう側のクイックトレーディングの寺島社長によると「あ〜、早くもそれね。あのね山本さん、なぜかそこのナットは樹脂製なのよ。いや〜、さすがイタリアだよね。あり得ないでしょ。でもガソリン減ると平気だから。首都高二周くらいしたら大丈夫!」
ということで、いい歳したオヤジが雨の首都高を小僧のように二周もした挙げ句、嫁からは「なんでこんなに遅いの?」と怒られてもいいわけ出来ず! だって嫁との約束が「イタリア車なんか買って。壊れたら絶対に売ってよ! 約束だからね!!!」
あ〜〜〜、死んでも言えねぇ、ガソリン漏れて走り回ってたなんて。。。。
やっぱラテン車、想像以上だわ。
Posted at 2014/10/24 11:12:20 | |
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