
私が選ぶ
2018年の新車ベスト10
1. スズキ ジムニー / ジムニーシエラ
2. ホンダ N-VAN
3. ボルボ V60
4. スズキ クロスビー
5. スズキ スペーシア
6. マツダ アテンザ
7. マツダ CX-8
8. トヨタ カローラスポーツ
9. トヨタ クラウン
10. 三菱 エクリプスクロス
▼詳細
1. スズキ ジムニー / ジムニーシエラ

2018年の新車で最も印象に残ったクルマ。それどころか、ここ数年のニューモデルの中でトップクラスのインパクトだろう。
スズキ、わかってるなぁと言いたくなる。20年ぶりのフルモデルチェンジは、デザイン、性能とも文句なしの素晴らしい仕事をしたと思う。
でも今時4速ATだけはちょっと、いただけないかなぁ。それさえ大した問題と思わせない商品力も凄まじいけれど。
ジムニーのための専用設計の数々、本格的な走行性能、現代的な水準に引き上げられた安全/快適装備。内容を考えると、車両価格の安さにも驚く。

ジムニーでなければならない。そんな切実な需要がある。プロユースにも、レジャーユースにも、良品廉価の精神で真摯に応えた。日本車の良心だ。
本当に素晴らしい道具というのは、貫禄がある。機能を突き詰めた設計に裏打ちされた、本質的な美しさ。それはクルマ好き以外にも伝わり、やがてアイコン的な存在となる。日本の自動車でいうとランクルやハイエース、そしてジムニー。
長年ブレずに進化を続けてきた、その存在がカッコいい。ジムニーというクルマは、もはや神がかっている。
2.ホンダ N-VAN

日本のユーザーのために、真面目に考え抜いて、様々な知恵と工夫を凝らして作られたクルマ。N-VANからは開発者の情熱を感じる。国内ユーザーを向いて、ホンダが本気で作った意欲的なバン。どうやって使おうかと想像力を掻き立ててくれる。
プロユースとしては、従来型や競合他社の軽バンとの違いを“長所”として受け取ってもらえるか不安だが、少なくとも趣味車としては相当魅力的だ。車中泊に最適だし、バイクを積むことだって出来る。どう使ってやろうかとワクワク出来る。

前代未聞のコンセプトを持つこのクルマが、今後の軽バン市場でどれだけ受け入れられるのか、とても興味深い。
往年のステップバンや初代ステップワゴン、S-MX、バモス、エレメント、N-BOXなどなど、ホンダは昔から箱型のクルマを作らせると面白いのが多い。ただの道具にあらず、何か楽しげで、豊かな生活を想像させる。
苦戦が伝えられるステップワゴンの打開策のヒントも、このクルマに隠されているかもしれないな、とも思った。
3. ボルボ V60

世界一カッコいいワゴン。
とにかく内外装のデザインセンスに惚れ惚れする。

ずっと見ていられる。
そもそも、個人的にステーションワゴンが大好きだ。
セダン譲りのスタイリッシュな雰囲気と、広大なカーゴスペースを持つ。
走りも快適性もセダン譲り。
カーゴスペースは下手なSUVより広い。
再ブレイクしてほしいジャンルである。
SUV全盛の中では、低く構えた美しいフォルムがよりスタイリッシュに映る。

昔からステーションワゴンで有名なボルボ。
直線基調のスタイリッシュなエクステリアと、隅々までこだわりを感じるインテリア。
新しいV60は、ボルボがこれまで培ってきたステーションワゴン作りのノウハウを結集しているという。さすがの貫禄を見せつけてくる。
ディーゼルがあればもっと良かったけどなぁ…
4. スズキ クロスビー

ハスラーをブクブク膨らませたスタイルが可愛い。実用的でありながら楽しいデザインで街を明るくしてくれたハスラーが大好きなので、これも惹かれる。
車格的にはAセグメントのSUVで、ちょっと背が高くて乗りやすく、使いやすいパッケージングがとてもいい。
1.0Lのダウンサイジングターボに6速ATと、何気にスペックも魅力的だ。
5. スズキ スペーシア

軽ハイトワゴンの中では、なかなか魅力的なデザインだと思う。
とくに「ギア」のポップで楽しげな雰囲気は、フィアット・パンダやルノー・カングーにも通ずるものがある、と言ったら少々言い過ぎか。

軽ハイトワゴンは、日本の街で使う上ではきわめて便利な実用車なのは今さら言うまでもない。
維持費の安い軽自動車枠で、もはや限界まで広げられた室内スペース、両側スライドドア、運転のしやすいボディ、そして今の軽では当たり前の低燃費、さらに普通車並みの快適装備や安全装備までしっかり備わっている…とまぁ、家族持ちにはこの上ないほど便利な道具である。それは理解できる。
しかし、生活臭丸出しのデザイン、色気ゼロの冷蔵庫みたいなやつか、ヤンキー趣味のオラついた顔のカスタム系か、そのどちらかしか無かったのが大いに不満だった。
新型スペーシアもカスタムはヤンキー趣味丸出しなのだが、標準車は色によってはなかなか良い雰囲気だ。こういうのを待っていた。このクルマが自宅に停まっていたら幸せそうに見える。

昨年の東京オートサロンで「トールキャンパー」という、クロスオーバー風のカスタム仕様が展示されていた。これが市販化されればもっと魅力的な存在になるだろうな〜と思っていたら、年末になって「スペーシア ギア」という新種が登場した。
コンセプトカーよりももっと振り切ったデザインで、ハスラーやジムニーの匂いもする楽しげなクルマに仕上がっている。

もしも、軽ハイトワゴンをどうしても買わなければならなくなった場合、迷わずスペーシアギアを選ぶだろう。
…いや、N-VANと迷う。2018年はアウトドア派の軽自動車が熱かった。
6. マツダ CX-8

「3列シートが必要だけど、所帯じみたクルマは嫌だ」「3列シートが必要だけど、走りにはこだわりたい」というクルマ好きのオトーサンの強い味方。その存在が尊い。
CX-5ベースなので質感の高さが嬉しい。ファミリーカーでも所有欲を満たしてくれる。

3列シート専用車として開発されただけあって、サードシートの快適性はこの手のSUVの中ではトップレベル。7人乗りとしてちゃんと使える。

そして、後部から衝突された際の3列目の安全性を、しっかりと考えているのが素晴らしい。ここら辺は日本のミニバンより優れている。
マツダよこれからも、クルマ好きのオトーサンの味方であってくれ。
7. マツダ アテンザ

全面改良ではないが、気合いの入り方が半端じゃない。マイナーチェンジと呼ばず「大幅改良」と呼ぶ意味がわかる。
時期的には普通なら全面改良のタイミングだが、販売台数を考えるとコスト的に厳しかったのだろう。しかし、マツダのフラッグシップカーとして、常に最高の商品力にしておかなければならない!という強いこだわりが、アテンザを大きく進化させた。

インパネはなんと全取っ替え。質感が大きく引き上げられ、マツダとしての統一された世界観が演出されている。
ブランド力を上げるには、こういった潔癖症的なこだわりの積み重ねが大切、ということをマツダはよくわかっている。
8. トヨタ カローラスポーツ

Cセグメントのハッチバックとしてなかなか魅力的なパッケージに仕上がっている。
最初からハイブリッドも1.2Lターボも設定され、6速MTまで用意。トヨタの本気を感じる。
とにかく新しくて、若々しい雰囲気がみなぎっている感じがいいではないか。
海外向けではトヨタのエンブレムが鎮座していた場所に、初代カローラを思わせる花冠エンブレムが!!
しかし、攻撃的なフロントフェイスはちょっとやり過ぎかと。それと、カローラ・ブランドの復権を狙いたいのはわかるが、オーリスユーザーである私としてはネーミングは「オーリス」のままがよかった。だってコンセプトはオーリスから変わってないし。
とはいえ、トヨタがようやく、日本におけるカローラブランドの若返りに着手したことは喜ばしい。
9. トヨタ クラウン

クラウンはユーザーの高齢化が著しく、このままではジリ貧になる未来が見える。カローラ同様、「変わらなければならない」というトヨタの焦りと強い決意が伺える。
実際のところ、今回の新型でそれが成功したかというと、まだまだ道半ばという印象だが、少なくとも従来の価値観ままジジ臭いセダンを出してくるよりはずっといい。
6ライトのスタイリングは、最近流行りのクーペ風というより、まるでかつての「リフトバック」のようで最初はかなり違和感があったが、実際に何度か見ているうちに好きになってきた。
クーペ風を謳うにはグラマラスさが足りないが、線の細さが良い意味で日本的な趣を感じられ、悪くない気がしてきた。なかなか味わい深いデザインだ。
10. 三菱 エクリプスクロス

三菱久々のニューモデルということで、世に出てきただけでも嬉しいのだが、肝心の内容もかなり気合いが入っているのが伝わってくる。そのエネルギーは見た目に表れている。
まさかメーカーの自粛モードがデザインでも表現されていたわけではなかろうが、それにしても近年の三菱車は、ルックスがぱっとしないものが多かった。
その点、エクリプスクロスはエグ味とゴツ味のあるデザインだ。三菱っぽい。
個人的には後ろ姿がとくに好きだ。いい意味で“異物感”がある。あんまり万人受けしなさそうなのが心配だが…
それと名前はよくない。言いにくいし、そもそもエクリプスなんてみんな知らない。「ランサースポーツクロス」とかの方がずっとわかりやすかったと思う。
以上!