1台試乗、1台同乗

○試乗

Fiat 500S
http://www.fiat-auto.co.jp/product/500s/

ある意味待望のモデルが正式にカタログ化されたという所。
Fiat 500 Twin AirはデュアロジックというMTベースのオートマチックトランスミッションですが、
この500SはMTを採用。
去年だったか、限定100台で販売された時には”瞬殺”だったそうで…
世の中ヘンタイ車好きは多いんですね(w

そんなヘンタイ車好きの一人として試乗してきた感想を。

ディーラの駐車場から出るときにすぐにわかるのが、
アイドリングの時から必要なトルクがしっかり出ていること。
アクセルを踏む必要なく、そっとクラッチをつないでやればスルスルと動き出す。
道路の上では必要なトルクが必要な分だけ、「ぷいーん」という独特なエンジン音と
ともに出てくる上に、踏み込めば排気量1.5L車相当のトルクでグイグイ加速。
ともかくクルマの軽さ(約1トン)がすべてにいい方向に作用している感じ。

足回りは専用サスペンションなので、ちょっと硬め。
とはいえガツンと来ることもなく、サス取付け部の剛性の高さが効いてるなって感じ。
路面の凹凸を踏んだ時も角の取れたショックだし、カタカタゴトゴトいう感じもない。

シフトレバーはハンドルのすぐ左下。左手をハンドルから離してちょっと下げると
そこにあるという感じ。
国産FR車と比べると、左右・前後ともにストロークがあるのですが、
むしろその方がしっかりとシフトしたことがわかるし、何よりタッチが軽い。
なんというか…ヌルっと入るというかな？RX-8のマイチェン前の6速MTと同様な感じ。
ただ、ストロークが長いだけ。まぁ、こういうのが欧州のMTなんですけどね…

良いことだらけに見えますが、実は慣れないとアカン所もあって…
大体1500rpm以下で走行しているときに、プルプルと振動が出る。
エンジンパワーが足りないのか、それともエンジンそのものの特性かが
分からないわけですよ…2気筒エンジンなんて経験がほとんど無いわけですし。
しかし、アクセル踏めば5速に入っていても加速していくので、
この振動はエンジンの特性ということになるのかと。

そういう面からみて、2気筒エンジンは日本ではちょっと厳しいかもしれませんね。
今は500にしかないわけですが、世界的な小排気量化、省気筒化の流れで
軽四もさることながら、リッタークラスのエンジンも2気筒になる可能性もある。
500というクルマのキャラだからこそ許される、という見方もあろうが、
はてさて、他のメーカはどう出るだろうか？

軽自動車+αの全長で、積載性能はぶっちゃけ、軽自動車に負けてるけど、
運転する面白さという面では、全く比較にならないほど面白い。
225万円というプライスは、ネムたい日本のコンパクトクラスに見切りをつけるには
十分に安いと言えるだろう。


○同乗試乗
ボルボ V40 R-DESIGN
先日試乗した時は運転したわけですが、今回はリアシートで。

スポーツサスと言いつつ結構「普通じゃん」というレベル。
やっぱり独特の5気筒サウンドは聞こえないのですが(w
逆に言えば、「狭い」以外のクレームは来ないということですね。

こちらは399万円。Opのグラスルーフは、リアシートに人を乗せる機会が
多い人はつけるべきです！開放感がハンパないですから！！