
今日から6月5日まで、豊橋市美術博物館で「
描く!マンガ展」てのがやってて、
初日の今日は、「神罰!1.1」や「Gのサムライ」といったシモから「ペンと箸」、「うつヌケ」といった綺麗なものまで、手塚・松本・宮崎・宮本etc.etc..な絵柄で描く漫画家、田中圭一先生と、評論家の伊藤 豪さんのトークイベントがあるっていうので、
行かねばなるまい!!ってコトで行ってきた。
で。
道中ちょっと寄り道すればマイミクさんの家に寄っていけるし、FZRも見せて無いなーってことでバイクで。
なのですが…風が強くてメゲそうになる(w
連休に入り、地元産業界は連休に入ったにもかかわらず、社畜レーシングなプロボが若干オラついた煽りをくれやがりました(w 華麗にスルーしてマイミクさん家に着。
のはずが、よく似た近所の家だったorz
一度だけしか行ったことが無くても道を覚える術を大学時代のピザ宅配のバイト時代に培ったんだが、周囲の風景まで似てると正確さが出ないなぁ…
マイミクさんにバイク見せていろいろバイク談義。
ここでとても残念な事実が発覚。ヤマハ純正ブレンボ(通称ヤマンボ)がTZRの倒立フォークに付けれない!そういや、TZRにブレンボついてるヤツなかったな…取り付けネジのピッチが合わないので(´・ω・`) でしたが、
「だったらYZF-R1フロント移植でドヤァ!!」て素敵なオファーをいただきましたwww やれるならやりたい(やるとは言ってない)。
※仕様を出せばスプリング巻いてくれる町工場はそこかしこにあるので、レートとか指定すれば作ってくれるだろうし、フォークオイル量はフィーリングに合わせて変化させりゃいいしね
あと、バイク乗りの絵描きさんのつながりが欲しいっすねーとか。
15年位前、絵描きさんが開設したウェブページにある掲示板サービスとか、レンタルのお絵かき掲示板が賑わってた時代なら、そういうつながりも簡単に持てたんですよね…今はpixiv等で企画してTwitterで宣伝流してって感じになるかな?時代の流れについていかなアカンっすわ。
バイク談義に熱中してて、描く!マンガ展の時間を忘れそうになりましたが(笑、マイミクさん宅を出て美術博物館へ。途中で見かけた「うま二郎」という看板のインパクトに負けて、
うま二郎にピットイン。
メニューを見ると、普通のラーメン屋が二郎系もやってるって感じ。二郎系だけじゃなく、普通のラーメンも普通にあるし、ランチセットでから揚げとライスもつけれる。しかしそんなの食っちゃ、二郎のカンバンに惹かれた理由にならん。ので、ニクとヤサイがマシになる「うま二郎ラーメン(大)」に、アブラマシとカラメ、ニンニク抜きでオーダー。
出てきたものは…大変オシャレな二郎でした。そして、普通においしかったです。二郎系って言われなきゃ普通の野菜大盛ラーメンだわ。でもね、普通盛りであれば、二郎系は量がねぇ…って人でも食べれると思う。二郎の味を知ることが出来るんで、興味ある人はどうでしょう?
ラーメンで腹を膨らまし、美術博物館へ。美術博物館の隣がソフトテニスのコートで、高校生の大会があったようです。某お父ちゃんがフンソワしそうな状況でしたがスルーして、建屋の中へ。
13時頃に到着したのですが、すでに20人ほどがトークショーの会場前で待機。こりゃ展示物見てたらはいれんかもなと列に並ぶと、あっという間に40人位は並んだかな?定員80人もあっという間でした。
トークショーではこんな話をしてました。メモ取れば良かったんですが完全に忘れてましたorz
・田中先生はひたすら手塚治虫の絵をペンでなぞって線の技法を身につけた。
・マンガの読み手は少なからず描いた経験がある。こういう芸術は他に類を見ない。
・小中学生ですら、サンリオのキャラが描ける。これがマンガという芸術の特異なところ。すそ野の広さ。
・企画展は生原稿の持つ力を認識してもらいたいから。マンガは原稿のコピーを売っているんだが、オリジナルの「力」を知ることで、さらにマンガへの理解が深まると考える。
・というのも、商業でなり立つマンガは、実は危機的状況にある。
・雑誌などで掲載したのち、原稿は作家のものだから作家に返却される。しかし作家が亡くなったりして収蔵されていた原稿が、家人や周辺の無理解(=個人の創作物という代替えが利かない有形文化資産であること)のままに廃品回収などに出されてしまうことがある。
・明治時代に世界に拡散してしまった浮世絵と同様のことが起きかねない状況で、文化庁なども手を打つ必要性を感じている。
・どこかの自治体で、漫画原稿を集めて保管し公開する所が出れば、それはものすごい美術的価値が出る状況になる。
・マンガ原稿、例えば少年漫画雑誌の表紙のカラー原稿は、実は大御所ほど小学生とかで使ったことがある絵具を使ってる。さくら水彩、ギターペイントなど…最近はアルコールマーカーも多い。
・一方で少女漫画系はホルベイン等、舶来のカラーインクが多様される。このカラーインクが「保存に関して全く不向き」。あっという間に色が褪せる。発色がいいだけに…
・画材について、紙と鉛筆(シャープペンシル)から始まるのは今も昔も同じ。Photoshopの進化でデジタルで仕上げまでできるようになったものの、完全デジタルはあまりいない。とはいえ時間の問題。
・大学でマンガを教える上で、紙とペンで描くことを1年学ばせている(伊藤 豪さんの所では)。
・マンガの線のイリ(描きはじめ)とヌキ(描き終わり)は、つけペンに墨汁をつけて描くと最高にシャープに描ける。製図インクより伸びがいい。墨汁はベタつくけど。
・マンガの神様、手塚治虫が生み出したものは「萌え」。それ以外は戦前のマンガに見られた。手塚治虫の2歳上で、特攻で亡くなられた方が家族に宛てた手紙のマンガに、手塚治虫と同じような表現がみられるという。
・というのも、GHQが戦前戦中の漫画雑誌を接収してアメリカに持っていってしまったので、そのころのマンガというものが今まで全く分からなかった。わかるようになったのは、そういう雑誌がアメリカの大学の保管されており、国会図書館が引き取って収蔵したから。研究はこれから本格化するであろう。
・なお、戦前からマンガの通信講座はあった。「受講生の○○さんが△誌で掲載!」といった宣伝広告も見られるという。
・手塚治虫が生み出した「萌え」…リボンの騎士のサファイアに見る「男装女子」「僕っ娘」、ジャングル大帝にみる「ケモナー」…あと「男の娘」など。
・手塚治虫は女性が描けない。エロくかけない。ケモノはエロいのに。
・彩色。手塚治虫は輪郭にそって控えめに影を入れるとそれっぽくなる。あと背景に謎のうねうね。宮崎駿はストーリーボード(アニメのワンシーンのイメージスケッチ)調でいくなら、きっちりではなくざっくりと色を載せていく。頬は赤く。そして口の位置は鼻からずいぶん離れたところに描く。ヤフオクでニセモノ出してるヤツはそういう「らしさ」を見ていないかケシカラン!松本零士はムラのある水彩。影は顔半分位ガッツリいれる。
・キャラの目。自然界に縦長楕円形の目を持つ生き物はいないのに、カートゥーン・マンガの世界では存在する。Felix the Cat、ミッキーマウス、オバQ、ドラえもん…藤子不二雄はオバQで、黒目で表情を付けた。これはすごい発明。
・ペン。つけペンとして有名なGペンは、イギリスでAペンからWペンまで販売されていたもののうち、Gペンというものが日本の漫画業界で生き残ったもの。1911年のペン業界の雑誌広告にはJペン、Gペン、Nペンが存在しているのがみられる(国会図書館の蔵書で確認されている)。
・つけペンの業界で、Gペンがマンガ業界で重宝されているのがわかったのが1998年。それまでは英字筆記用としての用途がほとんどだったので、マンガ用途というのを認識されていなかったようだ。
こんなところか。
2時間少々のトークショーがあっという間。
公開すると非常にヤバいネタのイラストへの彩色実演とかもあって、あー「描く!マンガ展」だなって思った次第。
なお彩色されたイラストはじゃんけん大会の景品となり、そのうちの1枚が私の所にあります…言葉で説明すると、某国民的SF漫画家が、某アニメ映画監督2人を描いたという想定のもの。
他には、マンガ主人公の女の子が自撮りポーズ取ってるヤツ、某映画監督が戦車に乗ってる女の子を描いた、とか…万が一ヤフオクとかに流れても、「これ絶対本人のじゃない!」って盛大にツッコミを入れれるような配慮だそうで。パロディ作家として、おおもとの作家に敬意を払ってる証明かと。
って言ってるわりに、本人のサインの完全模写とかね…まー本人が絶対に描かないようなイラストに描いてんだから、パツイチで贋作確定でき…そうでできないんだよなーその本人て想定の上を行く「負けず嫌い」だから(あー誰だかわかっちゃう)。
時間も時間だったので、描く!マンガ展の展示の鑑賞は別の機会として帰宅。道中風が強くて泣きそう…
途中でYZF-R25と並走したけど、あっちはいろいろ楽そうですね~まだ楽しようとは思わんけどね!
以上、非常に充実した一日でした。