ニュースとしては大学の理工系に在籍する女子学生の割合が伸び悩んでいることを
報じているのですが、その分析がうだうだと長い割に内容が薄すぎです。
ここ数十年の日本政府の教育予算は、世界の先進国の流れとは完全に逆行して予算
そのものを削減されていること自体が問題だと思ってます。中国のようにはっきりと
した政策の元予算を激増した国は少なくても、常識的予算が組まれている先進国で
教育予算が削減された国は日本しか無いと思います。理系女子の比率が問題なのでは
なく理系を選択する学生自体が減っているのです。資源のない日本はこれまで技術
立国として地位を保ち、特許の数でも優位にありました。しかし現在では予算削減に
比例してその地位を危ういものにしています。国民の多くが貧困に苦しむ状態が長く
続いたせいで、実験や卒論のための時間を割けるだけの経済力を持つ家庭が減った
ので必然的に理系を避けて文系を選択する学生が増えてしまった結果であることは
何故か報道されません。
大学自体も法人化という欺瞞に踊らされ予算削減の影響により経営方針の変更を
余儀なくされ、ますます人材育成の面で立ち遅れてしまう悪循環に陥ってます。
大学への進学率は増えても、卒業後優秀な技術や発見を可能にするだけの教育機関
としての役割を失いかけています。大学とは名ばかりで高校の教育内容を補習する
ような大学も増えてしまい、その存在自体が危うくなった大学も問題ですが、
国立大学でも法人化の影響で設備投資が抑制されて、機材が老朽化して実験に
耐えられないとか研究で使用できないとか、本末転倒の事態になっています。
日本人学生への支援も必要でしょうが、やはり最終教育機関として必要最低限の
設備が維持できるだけの予算確保が必要です。女子が積極的に理系選択ができる
ようにするためにも、卒業後の未来が約束されるような環境を整備する必要が
あると思います。単純な話ですが、今の状態では魅力がないだけだと思います。
魅力が上がれば勝手に女子比率も上がるでしょう。連動して男子学生のレベルも
底上げされるのではないでしょうか?
どんな視点とビジョンを持って教育予算を削減してきたのか理解できませんが、
誰にでも分かる当たり前の話に過ぎないと思ってます。ここまで大学としての
能力を奪っておいて外国人には帰国費用まで無償貸与するのか本当に理解に苦しみ
ますが、卒業生を迎える企業からも問題視されるのも時間の問題だと思えるので
諸外国に並べるような教育予算を確保すべきだと思います。
あと数年もすれば法人格すら維持できない大学が増えて入学停止になり廃校となる
大学が増えるのは時間の問題なので、今必要な施策を至急打ってほしいですね。
選択的別姓なんてどうでもいいテーマを議論する余裕がどこにあるんでしょうね。
Posted at 2025/05/06 22:20:22 | |
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