【リンク:日産マーチNISMO】
「予想よりも本気で来たなぁ」という印象。
と共に、
「予想よりも置きにきたなぁ」とも。
先代K12マーチには、他グレードと同じCR12DEエンジンを、
オーテックがハイオク仕様にチューンナップした12SRというグレードがあった。
同時にCVTのみだがHR15DE搭載の15SR-Aもラインナップ。
価格は共に\1,800,000前後。少し割高感は否めなかったし、
見た目もノーマルとほぼ差がなく如何にも「玄人向け」な車だった。
さて、このK13マーチNISMO。昨今のNISMO仕様と同じく外観は迫力満点。
レッドカラード・ミラーやアクセント等、ジュークやフェアレディZに通ずるアイコン満載。
通常モデルと同じパワートレインのCVT仕様(\1,540,350)と、
ハイオク仕様のHR15DE・改&5MT搭載の上位グレードS。(\1,770,300)
HR15DE改:116馬力、15.9kgf・m。
両グレード、内外装かなりの手が加えられている。
専用のエアロや内装のグレードアップ、ペダル類、メーター等。
CVTのNISMOはハッタリ仕様ととれなくも無いが、アンダーパワーというだけで、
きちんと走りに関する装備や改造がプラスされている。
・電動パワステのチューニング
・専用サス&タイヤ
・VDC(コレに関してはノーマルでも標準装備しろよ・・・。)
5MTのNISMO・Sはそれに加えて・・・
・給排気チューン
・ステアリングギア比のクイック化
・各所ボディ補強
・専用ブレーキ
・専用シート
エンジン自体は先代の12SR程ハイチューンではないが、
相変わらずコンプリートモデルと言える手の入りよう。
それがカタログモデルとしてディーラー(保証付き)で買えるわけであり、
値段も安くは無いが、ありえない割高感も無い。
競合モデルにざっくりと目を通してみると・・・。
ホンダ・フィットRS・・・レギュラー1.5Lエンジンで\1,740,000。(6MT)
トヨタ・ヴィッツRS・・・レギュラー1.5Lエンジンで\1,730,000。(5MT)
フィットより1万円安い!いやぁ、流石はトヨタ。
マツダ・デミオ1.5スポルト・・・レギュラー1.5Lエンジンで\1,622,000。(5MT)
そして最大・最強のライバルである、
スズキ・スイフトスポーツ・・・ハイオク1.6Lエンジンで\1,680,000。(6MT)
136馬力、16.3kgf・mの専用エンジンに6MTのスイスポには敵わないけれど。
1.5Lのマーチ、馬力はともかくトルクは100ccアンダーなのに迫っているが。
その他競合モデルとは十二分に健闘しているし、通常のNISMOならずっと安い。
日本市場はちょっと軽で頑張ればいいジャン、とホンダ以上に割り切った日産。
安価なスポーティモデルはおろか、MT仕様すらカタログに無い有様。
その日産にしては、かなり頑張った仕様だと言える。
Zやスカイラインクーペ、GT-R、ジュークと、
見ようによってはかなり頑張っているんだろうけど、
日本を見てそうしているか?といわれると・・・?
しかし、「う~ん・・・」となる点があるのも事実。
まずNISMO。1.2LのNAエンジンというのが少し手を抜きすぎじゃないかと。
そこはノートに載せているエコ・スーパーチャージャー、
HR12DDRくらい奢っても良かったんじゃないだろうか?
まぁそうなるとお値段が上がって・・・割安感が無くなってしまうのだけれど。
ノートから考えて、HR12DDRを載せると\1,740,000!
しかしNISMO・Sに比べ装備は削られているので結局現実的でない。
何にせよ、NISMOを名乗るのであれば、それくらいのエクストラは欲しい。
そして5MTのNISMO・S。
ハイオク仕様のチューンドエンジン!とは聞こえは良いが、
トヨタ・オーリス6MTや先代ノート1.6などと同じで、
他所向けのエンジンそのまま使いました、っつーことなんじゃねーのかなぁと。
VWやPSAの車みたいに、日本のガソリンだとハイオクになるってこと。
ジュークNISMO共々、世界各国にセールスするんだろうし。
それに、HR15DEエンジンは高評価で実績もあるエンジンなんだけれど、
昨今のエントリースポーツモデルの解釈としてはちと古臭い。
個人的にはHR12DDRで「ここまでやっちゃいます!」という期待をしていた。
HR12DDR自体は欧州のダウンサイジング・ターボと少し違ったアプローチの
エンジンなんだろうけれど、ここはK10マーチ・スーパーターボよろしく、
1.2Lでこの加速!どうだ、凄いだろう!!という筋書きであれば・・・。
せっかくドンピシャの素材があるんだから、ねぇ。
ま、CMで「エコ・スーパーチャージャーでHVよりも~」と謳う限り、
過給圧上げてハイオク燃やしてぶっ飛びます!ってのはダメだよナァ・・・。
しかし、だからダメって言いたいのではなく。
ノーマルの台湾・中国向けに積まれているHR15DE型は、99馬力、14.0kgf・m。
上記の通り、NISMO・SのHR15DE改は116馬力、15.9kgf・m。
NA1.5Lエンジンで17馬力&1.9kgf・mアップ、気合十分とも取れる。
・・んだけど・・・国内仕様のジュークに積まれるHR15DEと比べてしまうと、
2馬力・0.6kgf・mしか差がないという現実。
やっぱりハイオク仕様にちょっといじくっただけなのか・・・?
結局どないやねん!という内容になってしまったが。
よく見れば気合十分なんだけど、カタログスペックが貧弱。
ということ。
「スイフトスポーツと比べて~」と、雑誌・ネットで色々言われそうな予感しかしない。
タイ生産ということもあり、やれる範囲で精一杯頑張りました!という印象は受ける。
日産好きとしては”あばたもえくぼ”、非常にそそられるこのモデル。
カワイイんだかカッコイイんだか良く分からない見た目も実にマーチらしい。
なにより過去オーテック仕様車に乗っていた身としては、
車検証に「改」が付くのが、タマラン!!
任意保険が通販型の場合、ちとややこしいことになりそうだが。
三井ダイレクトは改付きでもOKだったなぁ。今は知らないけれど。
ココは一つ、試乗でもしにいくかなぁ。
腰が重いのは、日産ではなく私の方だったり。
・・・え?買えませんよ?勿論。
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Posted at
2013/06/24 18:35:41