最近、色々な車に乗る機会が多い。
知人の車や代車のハンドルを握らせてもらったり、
親の車(プリウス・ミライース)とトッポBJを都合によって乗り回したり。
これは能動的にではなく、あくまで受動的に、なのだが。
乗り換えることを・・・強いられているんだ!
そんな環境にもかかわらず、私ふりくしょん、実に鈍いのだ。
動きも鈍い。感覚も鈍い。手先も鈍い。
過去乗ってきた車や、試乗した車、親の車・・・etc。
正直昔のことはあまり覚えていないし、
試乗した車の運転感覚など、三日後にはよく覚えていない。
第一マイカー以外じゃ緊張してそれどころじゃ・・・。
だから、カーメディアの「ハンドリングが・・・」「スタビリティが・・・」「レスポンスが・・・」
なんていう表現が正直理解できないし感じ取れない。
うるさい、静か。速い、遅い。大きい、小さい。ソフト、ハード。
この程度をぼんやり感じる程度が関の山。
何か良いなぁと思うか、コレあんまり好きじゃないと思うか、その二択。
その判断も80%くらいは見た目。
ホンマにワシ車好きー言うてええんやろか?
長い前置きで何が言いたいかというと、トッポBJのことである。
軽自動車、NA、廉価モデル、135/80/R13タイヤ、ハイトモデル・・・etc。
どの要素からしても、所謂ドライバビリティとは対極に位置する車。
人によっては、車として扱っていいかどうかも怪しい代物。
私だって少し前までは前述のような判断をしていた。
しかし、現状私の感覚では「何か良いなぁ」の範疇にある。
セルを回せば安っぽい金切り音を上げて頼りない咆哮をし。
躾の悪いクラッチを上げ走り出せばトボトボとしまりのない動きをし。
ステアを切れば大げさなロールを伴いめんどくさそうに向きを変え。
上り坂に差し掛かれば「あーもう無理ー」とサードに落とせと矢のような催促。
このように書くととんでもない車に思えるが、そんなことは無いのだ。
安っぽい咆哮、事実安いのだから何ら問題は無い。
躾が悪ければ上手く扱えばよい。ゆったりのそのそ何か可愛い。
ロールも車の動きを知るには大事な要素。ゆっくり曲がれば問題ない。
ギアチェンジはMTの醍醐味。進んでサードに、いやセカンドに落としてあげよう。
短所であって短所でない。かゆい所に手は届かないが掻き毟って血が出る程じゃない。
人があって車があるよりも、そこに車があって人が居る。
そう考え、そこにある車に人が合わせてやったほうが幸せになれるのでは?
さすれば目くじらもたたなくなってくる。決定的な欠陥やニーズの不一致以外は。
そういう場合は買い換えたり他の選択肢をとればよい。
無駄な頭上空間は狭い車幅を忘れさせてくれ・・・はしないが誤魔化してくれる。
古いエンジンで飛び道具も何も無いが、15km/L以上走り、巡航時は静かなもの。
MTのフィーリングは悪くなく、各ギアのつながりが非常に良い。
一番のお気に入り。何気にヒール&トゥもやり易い。無意味だが。
引いてもシート上まで来ないサイドブレーキも便利。
横開きのバックドアは軽くて開けやすい。降雨時以外は便利なもの。
シンプルで飾り気の無い内装。飽きずに使いやすい。
何に使うのか良く分からないポケットもデッカイ消臭剤が入って良い塩梅。
そんなものよりドリンクホルダーでもつけて欲しかったが。
船のような柔らかいサスも、レトロな車と思えば雰囲気が出る。
同乗者にはあまり快適ではないだろうが、どうせ一人で乗るんだもの。
家族で乗るならプリウスがあるしね。あれには敵いませんて。色々な意味で。
硬いサス・低い車高のスポーツカーで目を三角にして走るだけが車じゃない。
軽でトコトコ走るのも、ミニバンでわいわい出かけるのも、
コンパクトカーで攻めちゃうのも、セダンをいじるのも車の嗜み。
色々な世界観を楽しめる。車って素敵だわ~、と思う。
ただ、そういった感想も「めぐり合わせて譲り受けたから」というバックボーン故。
新車でコイツを買おうとは思わないだろう。他に魅力的な選択肢が一杯ある。
同じ車でも出会い方で180度印象が変わる。
やっぱり車って面白い。良く分からなくても面白いなぁ。
Posted at 2013/05/10 23:36:40 | |
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