
前から気になっていたチンクエチェントに試乗してきた。
初代のチンクエチェントのスタイリングが好きで、それをそのまま踏襲した新型はどんなのだろうと気になっていた。特にツインエア。
そういえばローマに行ったときに、多くは無いけれど初代がいまだに走ってた。ボロボロの車ばかりだったけど。
ツインエアのグレードは2種類のみで、試乗したのは下級のPOP。
ベースは右ハンドルのイギリス仕様。恐らくそのまま。
特徴は愛らしいスタイリングと2気筒のエンジンだろう。
まずインテリアは色の使い方がいい。イタリア車のセンスの良さを感じる。
エンジンはツインエアという名の2気筒 900ccのユニット。
外で聞いているとポコポコと独特の音がしていて振動が大きそうと思ったけど、乗ってみるとステアリングやフロアやシートに気になる振動が伝わってくることは無かった。
高回転まで回してはいないが、実用域では十分なトルク感があり、不満は無い。
トランスミッションは5速の2ペダルMT。
スタートのつなぎ方が雑で、渋滞走行はガクガクしたり、ジャダーが出て動きはじめまでに時間がかかったり。
変速も雑でショックが頻繁に出るし、意図しないところで妙な変速をする。
シーケンシャルパターンのマニュアルモードが付いているので、マニュアル的に自分でシフトしたほうがスムーズに走れる。
オートモードはスムーズに走るまでにコツと慣れが必要だ。
アイドリングストップシステムも付いている。
再始動時間が長く、ブレーキを完全に離さないと再始動しないので、前の車が動いてからとか、信号が変わってから足をブレーキからアクセルに載せかえると、再始動時間の長さとクラッチを繋ぐ時間で、動き出すまでに時間がかかる。
これも、あらかじめエンジンがかかるように操作をしたり、交差する交通の信号を見ていれば改善できることだが、慣れが必要。
K13マーチのほうが使い勝手の完成度は高い。
足は乗り心地を良くする為、減衰力を低めに設定しているようで、当りはソフトだが、常にヒョコヒョコとピッチング方向の挙動が出ている。
当然ロール方向にも動いていて、直進性に問題があるわけではないが、落ち着き感は少ない。
ステアリングは操舵力は軽めで、操作性は良いが、ダイレクト感がなく、グニャグニャとゴム感があり感触は良くない。
この車の根本はやはり大衆車だと感じる。
可愛く買い物や送り迎えで使う車で、走りを楽しむ車ではない。
かわいい車に乗りたくて、でも走りにはこだわらないというなら十分にアリ。
でも、あまりのかわいさに、こんなにネガなコメントをしているにもかかわらず、欲しくなってしまった。
Posted at 2011/08/25 23:01:27 | |
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新車 | 日記