2011年10月13日
ダートラでもジムカーナでもサーキットでも、練習会や走行会ではたいてい同乗走行が出来る。
4点シートベルトが必要だったり、3点でも良かったり、グローブも必要だったり、誓約書を書いたり書かなかったり、安全への対応はバラバラだけど。
同乗される側にとっては、ブレーキは効かなくなるし、コーナリングスピードは遅くなるし、挙動や車の応答は変わるし、純粋なテストや練習にはならなくなる。
ランサーの場合は挙動が落ち着いて乗りやすくなる面もあるが。
同乗する側の目的は、ただの興味本位であることもあるけれど、たいていは上手い人の操作やコントロールを見たいという目的で、それ以外にも自分より速い車でスピード感覚を磨きたい、車両セッティングの推測のため車両挙動を見たいといった目的、或いは初心者への指導もあるだろう。
初中級者らしき人に同乗を申し込まれると、むげに断れず、ほとんどの場合は乗せてしまう。
しかし、自分に同乗した人、或いは誰かの同乗をした人と話をすると、その人が乗ったことによる影響を考慮せずに、見たままの運転で、ああすれば良かったんだとか、挙動がどうだとか判断をする人がいる。
それが中・上級者やエンジニアであったりすると、がっくりとする。
乗員が一人増えれば、重量は増え、重量バランスは変わり、ブレーキ、加速、コーナリングすべてに影響し、それらに対応して操作が変わるのは当たり前のことなのだけれど。
つまり、同乗して見たドライビングはそのドライバー本来のドライビングではない。
それ以外にも油脂類の種類やメンテナンス状況、タイヤの磨耗状況、路面状況の変化、あらゆるパラメーターがあり、それらを総合した車両挙動や応答があり、さらにそれにに対応した操作をしており、同乗から何かを「正確に」判断するというのは、けっこうな競技運転経験や自動車工学や車体構造の知識やら高度な知識が必要で、さらにドライバーがいま何を目的に運転しているのかという推測も必要だ。
それは、セッティングなのか、新しいショックのテストなのか、練習なのか、ただ楽しんでいるのか、シーズンはじめで慣熟しているのか、結構いろいろだ。
自分が誰かにアドバイスをする場合も、それらを考慮して、発言をしなければならず、結構気を使っている。
ただ、だからといって、同乗が無駄というわけではない。
まずは見たことを受け入れ、理論的な考証をし、自分で試して、正しいかどうかを判断して、自分に取り込めば、効率的な上達方法となる。
同乗させてもらったドライバーとコミュニケーションをとり、情報を取ることも良い判断の助けとなる。
見たそのままを受け入れてはいけない。
Posted at 2011/10/13 21:25:38 | |
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