2011年10月14日
同乗が難しい理由は他にもある。
ひとつは車両特性だ。
車両特性とは、駆動方式、重量配分、トルク配分、サスペンション形式等の基本特性の違いによるもの。
それ以外にもタイヤ銘柄、タイヤ内圧、ダンパーの減衰特性、バネ定数等のセッティングの違いによるもの。
違いをあげれば項目は無数にある。
つまり、車両が違えば挙動や操作が変わり、車両が同じでもセッティングや状態の違いで操作が変わる。
当たり前のことだけれども、自分がインプレッサで、ランサーに横乗りした場合に、ランサーが上手く走っていたからといって、操作を真似してもあまり意味が無い。
また、有名なドライバーが自分と同じ車に乗っていて、あそこでブレーキを踏んで、あそこでこれだけ向きを変えて・・・、というのを自分の車にそのまま当てはめても、上手くいくことはまず無い。
超初心者と上級者ぐらいの差があれば、たまたま上手くいくことがあるかもしれないが、すぐに行き詰る。
ただそれでも、全く無駄というわけではない。
自分と違う車に乗っていても、その車の特性を知っていれば、補正が出来るからだ。
しかし、ランサーとインプレッサのトルク特性の違いやトルク配分の違い、トラクションの違い等から、どの操作が何の特性によるもので、自分の車ではどうすればよいかというのを補正するのは容易ではない。
自動車工学の知識と、いろんな車で全開走行した経験がないと、正しい推測は出来ない。
普通は自分でいろんな車に乗るわけには行かない。
なので、外からの車両観察に加えて、いろんな車に同乗をして、分かる範囲で車の状態や路面の状態を把握し、その上でドライバーの操作や車両挙動を注意深く観察することで、車両の基本特性を把握していくことが必要だ。
車両特性を把握したところで、やっと、ドライバーの操作からヒントを得ることが出来る。
ドライビング上達の道は容易ではない。
Posted at 2011/10/14 22:44:02 | |
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モータースポーツ | 日記
2011年10月13日
ダートラでもジムカーナでもサーキットでも、練習会や走行会ではたいてい同乗走行が出来る。
4点シートベルトが必要だったり、3点でも良かったり、グローブも必要だったり、誓約書を書いたり書かなかったり、安全への対応はバラバラだけど。
同乗される側にとっては、ブレーキは効かなくなるし、コーナリングスピードは遅くなるし、挙動や車の応答は変わるし、純粋なテストや練習にはならなくなる。
ランサーの場合は挙動が落ち着いて乗りやすくなる面もあるが。
同乗する側の目的は、ただの興味本位であることもあるけれど、たいていは上手い人の操作やコントロールを見たいという目的で、それ以外にも自分より速い車でスピード感覚を磨きたい、車両セッティングの推測のため車両挙動を見たいといった目的、或いは初心者への指導もあるだろう。
初中級者らしき人に同乗を申し込まれると、むげに断れず、ほとんどの場合は乗せてしまう。
しかし、自分に同乗した人、或いは誰かの同乗をした人と話をすると、その人が乗ったことによる影響を考慮せずに、見たままの運転で、ああすれば良かったんだとか、挙動がどうだとか判断をする人がいる。
それが中・上級者やエンジニアであったりすると、がっくりとする。
乗員が一人増えれば、重量は増え、重量バランスは変わり、ブレーキ、加速、コーナリングすべてに影響し、それらに対応して操作が変わるのは当たり前のことなのだけれど。
つまり、同乗して見たドライビングはそのドライバー本来のドライビングではない。
それ以外にも油脂類の種類やメンテナンス状況、タイヤの磨耗状況、路面状況の変化、あらゆるパラメーターがあり、それらを総合した車両挙動や応答があり、さらにそれにに対応した操作をしており、同乗から何かを「正確に」判断するというのは、けっこうな競技運転経験や自動車工学や車体構造の知識やら高度な知識が必要で、さらにドライバーがいま何を目的に運転しているのかという推測も必要だ。
それは、セッティングなのか、新しいショックのテストなのか、練習なのか、ただ楽しんでいるのか、シーズンはじめで慣熟しているのか、結構いろいろだ。
自分が誰かにアドバイスをする場合も、それらを考慮して、発言をしなければならず、結構気を使っている。
ただ、だからといって、同乗が無駄というわけではない。
まずは見たことを受け入れ、理論的な考証をし、自分で試して、正しいかどうかを判断して、自分に取り込めば、効率的な上達方法となる。
同乗させてもらったドライバーとコミュニケーションをとり、情報を取ることも良い判断の助けとなる。
見たそのままを受け入れてはいけない。
Posted at 2011/10/13 21:25:38 | |
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モータースポーツ | 日記
2011年10月11日
軽耐久でのひとコマ。
ゴールの1時間ほど前に左ドライブシャフトが破損。
LSDなしのため、自走が出来ず、牽引されてこの場所まで移動。
コース内には修復のために一人だけ入場が許される。
うちのチームはチーフメカニックが作業を行った。
その作業者もヘルメットの装着が義務付けられる。
リジッドラックの使用義務は無く、コース内での作業でもあり、コースのアウト側で、危ないようにも見えるが、軽耐久のコースの中では事故が少なく、エスケープゾーンも広く、走行ラインからも遠い、比較的安全な場所。
作業はプロだし、車重も軽いし、オフィシャルも近くにいるし、まあ万が一落ちても軽症かな?などと他人事なので、楽観的に撮影。
ヘルメットを装着しての作業は効率が悪いし、とにかく暑そう。
10分ほどで、無事に作業が完了して、一安心。
この後はゴールまでトラブル無く走行しました。
しかし、トラブルが多くて「がんばろう!日本!」なんて、人の応援をしてる場合じゃなかったな。。。
Posted at 2011/10/11 22:21:04 | |
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モータースポーツ | 日記
2011年10月10日
朝4時半出発で前日に宿泊した嬬恋高原から1時間ほどかけてスポーツランド信州へ移動。
偶然にも宿はチームifの山岳ラリーのヘッドクオーターになっていた。
昨年の成績から今年は13番手からのスタートのため、優勝を狙うにはレース初期での順位上げが必要との判断で、第1走者を任された。
9時30分から始まったレースは波乱から。
1回目のローリングスタートでスタートライン直後の先頭の転倒により、いきなり中断。
再開後のローリングスタートは12番手からの順調なスタート。
なかなか抜かせてくれない遅い車の処理に手こずりながら4台ぐらいを抜いた9周目に折れたマフラー修理のためにピットイン。
修理後は別のドライバー走行後にもう一度乗る予定が、ブレーキフェードによってミスを誘発された第2走者が転倒してしまい、Aチームのレースは終了。
その後ももう一台のBチーム車両はトラブルが続くが、何とか完走させようと繰り返し修理した。
ナックルとショックを留めるボルトが外れたことによる右ドライブシャフト交換、アッパーマウント破損でショック交換、前走との衝突による冷却水漏れからラジエータ交換、原因不明の左ドライブシャフト交換。
結果は約80周回と優勝車の150周の半分。
レースが終われば、現役学生の車から剥ぎ取った部品を元に戻したり、学生が乗れるように転倒車を修復したりで午後6時まで作業。
今日は本番の学生大会だが結果はどうだったろうか。
修復した車は無事走りきれたのだろうか。。。
自分の走行や完走させるための修理など、レース自体は楽しかった。
軽でのダートドライビングの勘所は掴めたし、信州での抜きどころもだいたい分かった。
速く走るための意外な発見もあり、今後考察・検証すべき課題も見つかった。
レースで勝つための要点と同時に安易にお金を掛けずに勝つ難しさも感じた。
年イチでこのレースに出るだけのドライバーも多く、競技走行経験の浅さから、自分の遅さを自覚していなかったり、ペースを落とさず速い車に抜かせる上手さが無かったりと、中団からのスタートは厳しいが、慌てなくても5時間あれば何とかなるだろう。
出来れば、レース後には他のメンバーとともに宿に戻り、反省点の振り返りや、次の日に走る学生、特に1年生や2年生にドライビングの基礎やコース攻略やドライバ交代の要点なんかを話したかったが、仕事のため帰ってきてしまい、それが心残り。
来年はレースには出れなさそうだが、練習会なんかで機会があれば学生のお手本に自分のインカー動画を撮りたい。
今は自分たちの時のように、EP71に代表される安価で玉数の多い速い競技車ベースはないが、軽耐久レース規格の車両は競技ドライビングの入門には悪くない。
車は遅いが、パワーの無さ、キツイ上り勾配、LSD無し等で速く走るためには無駄な操作やライン取りは厳禁で、精密で再現性の高いドライビングの基礎を作り易いし、車も速過ぎなくて初心者にはちょうど良い。
それでもダート走行の楽しさはしっかりあるし、本番ではレースの楽しさも味わえる。
来年は全日本を休んで、このレースに賭けようか。。。
Posted at 2011/10/10 23:21:27 | |
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モータースポーツ | 日記
2011年10月09日
軽耐久が終わり、宿泊組みを残し、帰宅してきた。
結果は残念だったが、それでも楽しかった。
走りに行ったというよりも、作業をしに行った様な感覚だけど、何とか完走させようとトラブルが続いてもみんなで繰り返し修復をした結果、1台は完走させることが出来た。
リベンジのため来年も出たいが、また全日本と日程はかぶるだろう。
軽での信州攻略法もだいたいつかめたから、記録に残してまた次回に生かさねば。
Posted at 2011/10/09 23:20:34 | |
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モータースポーツ | 日記