この画像だけでどこかわかる人は手稲山マスターですね?w
その昔、原付小僧だった私はTZR50というバイクに乗っていました。
(画像は拾い物です)
当時、ホンダのNS50Fと、
スズキのRGγ50(ガンマ50)
そしてTZR50
という三つ巴状態でした。
実際にはNSR50
YSR50
といった12インチと呼ばれるポケバイを大きくしたようなモデルもありましたし、のちにNS-1
というのも出ましたね。
(実際はこいつらの方が速かった)
NS50Fがまだ新車で買える時代に、TZR50を新車で買いました。
今でも覚えています。27万4000円。NS50は23万円だったかな?
少し高かったですが、周りはまだRZ50
なんて乗ってたりする時代でしたから、ちょっとだけ優越感がありました。
あの頃、お年玉を貯めに貯めまくっただけでは足りず、親父に頭を下げてローンを組んで買いました。
買って1ヶ月もしないうちにリミッターカット。最高速は105km/h出ましたが、NS50Fはリミッターカットだけで110km/h出ましたから、競走するとジリジリ離されるんですね。
悔しかったなぁ。
ガンマ50はもっと遅かったですけどねw
懐かしいと思う方は私と同年代ですねwww
この頃はいい時代(?)で、山や峠には原付から400ccくらいまでのフルカウルバイクがいっぱいいました。スクーターもいましたねw
まだ大型バイクはごくごく少数でした。
行くだけで友達が増えるというミラクルな時代。
概ね札幌のバイク小僧は手稲山か毛無峠に行ってましたが、毛無よりは手稲の方が近かったので手稲によく行ってました。
祖父母宅が手稲だったのもありますかね。
まぁ、走りには行くんですが、23時くらいに着いて明るくなるまで居るものの、実際に走る時間は1時間あるかないかで、ほとんどどうでもいい会話をただ延々とダベりまくる。
それが楽しかったし、それだけでも楽しかった。
そんなある寒い日。
確か10月か11月だったかな。
いつもはギャラリーコーナーなんて呼ばれる、スキー場のあるあたりでみんな溜まってるんですが、
この日は画像の下から数えて4~5コーナー目くらいのところに知り合いがいました。
とにかく寒くて、上まで行く気にならんということで下の方で走ってたらしい。
自分も来たはいいが寒くて帰ろうかと思うくらいだったので、ここで合流。
またしょーもない話ばかりしてました。
あまりに寒かったので焚き火をしようということになり、あたりから枯れ木や枯れ草を集めて燃やしてました。
今だから話しますが、このカーブの外側に小さな小屋があって、この小屋の外壁にしてる板をペリペリっと剥がし薪にしました。すんませんでした・・・
ただ、小屋の中にTZR250が入ってたのを覚えてます。
なかなか火が着かなくて、タバコにガソリンを吸わせて火を着けたらものすごい火柱が上がって、
『ガソリン危ない(・ω・)』
と学習した瞬間でもありますw
それでも薪には限界があって、燃え尽きてしまったのでそろそろ1本走って帰るかぁなんて話してて、
私がまず先頭で出ました。
ご存知の方も多いと思いますが、手稲山は中腹に橋があるんですが、ここまでが少し長い直線になっています。
この直線の手前に2つくらいコーナーがあったと記憶してますが、ここをクリアしたところでミラーにライトが映りました。
「誰か着いてきたかな」くらいに思ってたんですが、前述の直線に入っても着いてきません。
「コケちまったか!?」
そう思って引き返しましたが誰も居ません。
焚き火のところまで戻り、知り合いに「誰か上がって来なかった?」と聞きましたが、誰も行ってないという返事。
あのライトなんだったのかなぁ?なんて話してたら、すぐ下のコーナーで激しいタイヤのスキール音と斜面を照らすライトが!
「うわ!スピンか!?」
「やべぇ、見に行こう」
そう言って、その場に走って向かいました。
音とライトから4輪というのはわかっていましたが、その場には何もいません。
路面にタイヤ痕もなければ、斜面にもガードレールにも接触したような形跡がない。
よくよく考えたらエンジン音や排気音も聞こえなかった。
上がってくるときも、スピンして下っていった?ときも。
「今のなんだったんだ」
「ライト見えたし音も聞こえたぞ」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・帰ろう」
無言でバイクまで戻り、みんなで一目散に下りました。
当時、国道5号線との交差点付近にローソンがあったのですが、ここでとりあえず一息。
「さっきのなんだったんだろう」
「考えてもわからんと思う」
「忘れよう」
そんなやりとりをして解散しました。
その後、原付から4輪乗りになり、手稲山へは冬に雪ドリしに行く程度には行ってましたが、
何も変わったことは起きていません。
ここから後日談
数年後に、いとこ夫婦にこの話をしたところ、手稲山には昔からその手の話がいっぱいあるらしく、
特に有名なのが二つほどあるということで教えてもらいました。
ひとつめ。
女子高生が消えた事件
大通り公園あたり(通称駅前通り)でナンパされたJK2人組。
制服のままカラオケに行ったりファミレスでゴハンという、その頃にはありきたりなナンパ→遊びの流れ。
昔ですからそれほど遊ぶところもなく、ドライブということで手稲山に。
例の橋があるところでJKのひとりが
「ちょっと停めて」
言われるままに停めるナンパ男。
と、もうひとりのJKも降りてしまった。
こんなところで何をするんだろうと、ポカーンとする男ふたり。
すると、JKふたりは橋の脇の斜面を四つんばいになりながら駆け上がっていってしまった・・・
唖然とするも、あわてて呼び戻そうとする男ふたり。
しかし、時間は深夜2時過ぎ。一瞬で見失った。
大声で呼んでみるも返事もなく、とたんに気味が悪くなった男ふたりは車に乗って下山した。
あれはなんだったのか。まさか幽霊だったんじゃ・・・
携帯もない時代、記念写真といえば写るンです。
なぜか写真だけは撮っていて、JKもしっかり写ってる。
もう何がなんだかわからない。
写真を持ってJKたちと行ったカラオケ屋やファミレスに行き、店員さんに聞いてまわる。
「このコたち、この前ボクらと来たの覚えてます?」
「え?ええ、覚えてますよ、平日の夜に制服で珍しかったから」
「このコらに見覚えありますか?」
「あぁ、この間来たね。制服でカラオケとか時間が時間だったからね。入店断ろうと思ったくらい」
やっぱり一緒に居たのは間違いない。
じゃあ、なぜあんな場所に・・・
その制服が当時はまだ女子高だった「香○」。現在の山○手高校である。
ところがこの高校の生徒に写真を見せても、誰ひとりとして知ってる者がいない。
ふたりとも知らないなんて不自然だ。
JKじゃなかったのか?いや、どう見てもJKだった。
後日、男ふたりは先輩にこの話をした。
すると先輩はぽつぽつと語りだした。
「まぁ詳しくは言えないけど、どうもナンパされて手稲山に置き去りにされたコがいるらしいんだけど」
「それが香○の生徒だったって話なんだわ」
「まぁ10年以上も前の話なんだけどな」
「そんで、なんでか山に入っちゃったらしくて、そのまま行方不明だって話だわ」
それが例の橋の脇にある斜面から入ったらしい。
まさか、あのJKが向かった先に遺体が・・・?
男ふたりは写真を廃棄し、この件について口を閉ざした。
ふたつめ
RZの亡霊
昔から手稲山は走り屋スポットとして有名なのだが、昔は4輪より2輪が多かったらしい。
これは詳しい話はよくわからないんだが、RZ250(350?)で事故って亡くなったライダーがいるらしい。
首がないだの、音が聞こえないだの、尾ひれなんだかわからないような、噂話のような実話のような。
そんな話は聞いたことがあった。
それから数年後、実家を離れひとり暮らしをしていた私は、親父からの電話で実家に呼ばれた。
よくない事が続いてるのでお祓いをお願いしたからお前も来い、と。
なんだかわからないまま予定の日時に実家へ行った。
陰陽師?の系譜だとかだった気がするが、女性の霊能者?と助手という女性のふたりが来た。
あまり詳しくは言えないのだが、あの品はよくない、どこそこに○○○があるからここに持ってきて。
もちろん、あらかじめ伝えてあった内容ではなく、なんで知ってんの?ってくらいに言われた場所から言われた品が出てきた。
怖かった。
そしてお祓いも終わり、お茶をお出ししたところで、
「息子さん(私のこと)、表に来てる人って知ってる人かな?」
「え・・・?誰もいませんけど・・・」
「そっか、やっぱり見えてないんだね」
「あの方、亡くなってる方なんだけどね、お友達なのかな」
「バイクに乗ってみえるけど、そういったお友達はいます?」
「いえ、いないですが・・・」
「そう、じゃあどっかから連れてきちゃったんだね」
「知らない方ならお帰りいただきましょうね」
「はぁ・・・」
「たぶんわざとじゃないと思うんだけど」
「ああいった方がいる場所に行ったことある?」
「・・・!」
「・・・心当たりはあります」
「じゃあ、もうそういった場所には近付かないようにしたほうがいいね」
手稲山であった事を思い出していた。
追いかけてきたと思ったライトがバイクだったのはわかってる。
ミラーに映ったライトがひとつだったから。
もしかしたら・・・
あのときのバイクが着いてきたのか?
もしや噂のRZか?
ぐるぐる頭を駆け巡ったが、お帰りいただいたということ気にしないようにした。
RZの話には続きがある。
よくある怪談話なのか、実話なのかはわからない。
ただ、そのRZに追い越されると・・・
これ以上はご想像にお任せする。
文章力がないのであまり怖くはなかったと思いますが、手稲山という場所にはいろんな【いわく】がある。
自慢ではないが、奇妙な体験は他にもあるし、その類の話もよく聞く。
そういう体質なのかもしれない。
一時期よくないことが続いて、それからはお守りやパワーストーンのブレスレットは欠かさず持つようにしている。
気のせいかもしれないし、オカルト的な域を出ない話かもしれない。
けど、魔除けを気にしだしてから、おかしな体験はなくなったようにも思う。
あなたには常識では考えられない経験、ありますか?