夏休みの夜、父親と毎日町内の街灯を回ってカブトムシやクワガタを探していました。植生的にあまりクヌギやコナラなど、それらの虫が好む木々が多くないので、五島ではあまり沢山は捕まえられませんでした。
捕まえたカブトムシは腐葉土や木の枝を入れた水槽の中で飼育していました。もちろん夜行性ですので私たちが寝てる時間に活動します。ある夜、トイレに立ったときに真っ暗な水槽から「ギーギー・・」という音を聞いた時は驚きました。
目を慣らして見たら、いわゆる交尾だったんですね。メスの背中にオスが乗り、胸部を前後に振って音を出していました。「カブトムシ」といえばすなわちおもちゃに近い存在でしたから、交尾なんていう生物学的な行為を目の当たりにして改めて生き物としての認識を新たにしました。
一部のクワガタは越冬できますが、カブトムシは卵・幼虫で冬を越します。成虫達がみんな居なくなったあと腐葉土を掘り起こしてみたら5ミリくらいの白い卵が沢山出てきました。ほんと感動!
毎日楽しみに掘り起こして見ていましたが、暫らくすると小さい幼虫が出てきました。感動その2!それからは毎週新しい腐葉土を取ってきて、霧吹きで湿度を与えながらその幼虫を飼育しました。
土の表面にフンが目立ってきたら土の交換時といわれています。でもさすがに半年近くも根気良く面倒を見切れるものでも有りません。そのうちに乾燥気味になったり、フンが目立つ時も珍しくなくなりました。
ご存知でしょうか?栄養や湿度といった、幼虫の時期の環境状態で成虫の形態もかなり変わって来るんです。
環境劣悪気味ながらもがんばって無事に成虫になったその年のカブトムシは小型のものになりました。その変化が顕著にでたのは角。
元来”四俣”の立派な角は短い”二俣”になりました。翌年のカブトムシはさらに小型化が進み、ついに俣が消え1本角になりました。ぱっと見、オスメスの違いさえ判らないくらい。
実験や子育て、スポーツと同じで昆虫の飼育も”過程”が即”結果”に結びつくのです。子供ながらショックでした。
小型化したカブトムシの幼虫を良い環境でさらに飼育したら立派なカブトムシに戻るのかな?
追記、読売新聞(リンク参照)にこういう話が出てて思わず笑ってしまいました。ぜひ呼んでみてください。
Posted at 2005/03/28 12:59:56 | |
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五島・やんちゃ期 | 日記