さらに被害の拡大が進みそうですね、この問題。
なぜこういう話が今になって、と思っていたんですが・・・。
工場で働いていた人だけではなくその家族や周辺の住民、原料を運んでいた運送業のひと。全く製造過程には関与しなくても、アスベストを大量に使用していた頃の古い建物の住人にも発病の例が見つかったとか。本人は全く気が付いていなくても、危険にさらされている可能性があるんですね。
”アスベスト”とは固有の物質の名前ではなく、繊維状の無機鉱物の総称。この鉱物、耐熱や耐酸・アルカリ等、物理的に安定なため、かなり以前から至るところに使われてきていました。
建物や船の鉄筋の表面に吹き付けて耐熱材として、壁の防音材として、ボイラーや配管等熱を持つ装置への断熱材、水など液体処理のフィルター、車のクラッチやブレーキ材。建物や乗り物の主要な部分には必ずといっていいほど。
その発がん性・危険性が問われ、20年ほど以上前には最も害が激しいと言われた数種のアスベストの使用が禁じられ、残りの種のアスベストも2~3年前に使用規制が厳しくなりました。
車など、最近はカーボンファイバーなど新しい代替え素材が使われ、現在はほとんど使われていないとか。安心して良い、のか?
がしかし・・・、アスベスト全盛の頃、すなわち高度成長の頃に建てられたビル群の寿命がまもなく。これらをどう廃棄処理するかが今後の大きな問題になりそう。取り壊すにしても粉塵が・・・
そして使用は禁止になったものの、潜伏期間を経て発病するのには30~40年近く掛かる例も多々あるとか。つまり・・・、発症してしまう人がこれから増えてくる可能性があるわけです。
恐怖心や過剰な反応を煽るつもりはないんだけれど・・・。 「こういう話はアスベストに限った事だけなんだろうか、実は知られていないだけで重大なことが身近に転がっているんじゃないだろうか?」と疑心暗鬼になってしまう。
しかし・・・、まずは目先のアスベスト。原因究明や治療方法含めた広い意味での対策、等々、オープンな議論と早急な解決が待たれます。
追記、労災に認定されるには、死亡の翌日から5年のうちに申請・認定を受けなければならないとか。潜伏期間が30~40年と長いこの病例、アスベストとの関連を結びつける事もままならず、すでに時効になった例が多々あるらしい。被害者や遺族の保護もかなり遅れているよう。
Posted at 2005/07/12 15:57:07 | |
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